不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2009.08.10 10:19
日本サムスン 従来比3倍の高輝度液晶で屋外視認性を確保 店舗やショールームの窓際を有効活用
日本サムスン(東京都港区)は業界初となる、太陽光下での屋外視認性を確保した「窓際デジタルサイネージ・システム」を7月30日より発売した。
液晶ディスプレイによる屋外デジタルサイネージの潜在需要は高いものの、従来品では太陽光の下での視認性に難があり、また、液晶パネルの表面温度が上昇すると表示ができなくなるといった問題があった。
同社ではこれらを独自の技術により解決、46型1500㏅の液晶パネルに加えて、保護ガラスによって反射や映り込みを低減するとともに、高速フローファンによる空調機構により太陽光からパネルを保護している。また、空調機構の音量を43㏈の低騒音とすることで、店舗やショールームにおいて、これまではデッドスペースとなりがちだった窓際の活用に有効な商品とした。
本製品では液晶パネルを保護する空調システムと保護ガラス、内蔵スピーカー、コンテンツ再生のためのコントローラ、デジタルサイネージソフトウェアを標準搭載、また、オプションでキャスター付きスタンドを販売し、オールインワンでの導入・設置を簡便なものとしている。
本製品は縦型・横型がラインアップされており、外計寸法は縦型が幅678mm×高さ1219・5mm×奥行160mm、約47kg。横型が幅1124・5mm×高さ773mm×奥行160mm、約48kg。
価格はオープン価格(参考価格60万円)とし、年間販売目標を三千台としている。
また、現在、本製品はバンダイの運営するたまごっちデパート原宿店(東京都渋谷区)にて試験運用中であるとのこと。
三菱樹脂 低温の排熱を活用できる高効率な調湿空調機 従来品に比べて約2割の省エネ効果を実現
三菱樹脂株式会社(東京都中央区)は7月28日、低温で水蒸気の吸着・放出(再生)ができる独自の機能性吸着材「AQSOA」を活用し、従来品と比べて約2割の省エネルギー化が可能な除湿・加湿用デシカント空調機「AQSOAデシカント空調機」を発表した。同社では今後、湿度のコントロールが必要とされる用途向けを中心にテスト販売を開始する予定。
デシカント空調機は、吸着剤を用いて空気中の湿度を調整する空調設備で、排熱利用もできることから省エネに貢献する除湿・加湿機として注目されている。同製品は心臓部となるハニカムローターに「AQSOA」を固着しており、40℃~80℃という従来よりも低い熱源で水蒸気を放出することが可能。シリカゲルを用いた従来品と比べ、約2割の省エネルギー化が図れる他、電気駆動式ヒートポンプや燃料電池の排熱、太陽光を効率的に使用すれば、さらなる省エネ効果も得られる。
今回発表されたのは、処理風量1300~9300㎥/hの7機種。湿度コントロールが必要となるリチウムイオン電池・半導体・食品などの各種工場や、除霜対策が必要な冷凍・冷蔵倉庫、雑菌の抑制が必要な病院・福祉施設などを中心に、8月からテスト販売を開始するとともに「AQSOA」を固着した「AQSOAハニカムローター」の販売も開始するとのこと。
三菱化工機 三菱化工機が蛍光灯型LED照明に参入 LED蛍光管のソケットを回転させ照射方向を変化
7月22日、三菱化工機(神奈川県川崎市)は蛍光灯型LED照明「ライティア」(スリムホワイト40)の製造・販売を開始した。これは同社と台湾リードテック・エレクトロニクス社(台北県新店市)とシスコ(横浜市金沢区)が共同開発し、製造・販売にも両社が協力する。同社が長年培ってきた品質管理の力と、リードテック社のLEDにおける20年以上の実績により、品質、性能、価格のバランスの取れた製品となってる。
同製品はLEDの長寿命・低消費電力という特長に加え、独自の機構としてソケット部にギアを取り付けた事で光の角度を変える事ができ、必要な部分を明るくすることで省エネルギー性能を高めている。また同製品ではチューブの内面に拡散シートを入れ、通常の蛍光灯と同じ形状としている。使用するLED素子もクリー社をはじめとした信頼性の高いものを使用、従来品の課題であった色のばらつきを自動選別で統一させ、むらの少ない光としている。加えて、付属品のコンバータについてもTDKラムダ(東京都品川区)と共同で同製品専用のものを開発、安全基準を満たしたPSEマークも取得している。
LED照明及びコンバータ製品の無償保障期間を30カ月としているほか、安全性に関してもJIS・JELに準拠した自主検査を実施、信頼性を高めている。同商品は今後、代理店経由で販売するとともに、ラインアップを揃えて市場ニーズに応えていく予定とのこと。
フジタ 工事現場近隣の住環境を守る統合環境計測システム
フジタ(東京都渋谷区)は騒音・振動など作業所で発生する様々な環境要因の変化・異常などをいち早くキャッチする「統合環境計測システム」を開発、その有効性を確認したと発表した。すでに同社の作業所へ適用を進めてきたが、今後も採用を働き掛けていくとする。
これまで、施工中の作業所管理では近隣の住環境への配慮が必要であり、各種環境問題や気象災害等をいち早くキャッチすることが必要だった。これに対し、今回、開発を発表したのはセンサーや監視カメラで計測したデータを、パケット通信網を介してコンピュータで一元管理、変化や異常などをリアルタイムでインターネット等を利用して配信するシステム。短期間で計測体制を構築できることや作業所ごとの開発経費が不要であり、これまでの導入事例では自治体等の高い評価を得ているという。
同システムでは工事現場の各種センサーから、携帯電話の通信網を介してデータセンターに逐次送られ、一元管理される。これらのデータは現場から離れた作業所事務所や関係機関でもインターネット経由で24時間監視できるほか、基準値を超えると警報を鳴らし担当者に携帯メール送信、即時対応を可能とする。
また汎用品によるシステムとしたことで導入期間が1カ月足らずとすると共に、計測する環境データは現場のニーズによって自由に組み合わせを決定可能。報告書も簡単に作成でき省力化を図れるとしている。
エクシード/バンテン 日本初・クラウド型デジタルサイネージサービス
エクシード(東京都渋谷区)とバンテン(東京都新宿区)は7月28日、クラウドコンピューティング技術を用いたデジタルサイネージ事業推進のため協業すると発表した。これによりエクシードが運営するクラウドサービス上に、バンテンのインテリジェントサイネージプラットフォーム「エンゲージメディア」を配置。「エンゲージメディアサイネージパック」の名称で、システムをワンパッケージに収めてレンタル方式で提供する。
これまで一定の知識がないと導入・運営が困難であったデジタルサイネージが、本サービスにより容易に自社運営が可能になる。今後、量販店等コンテンツ毎の更新頻度が不特定の放映を必要とする業態に対しても「エンゲージメディア」のプラットフォームを利用する事で簡単で効率的な運用が可能としている。
同サービスにより、デジタルサイネージにどのようなコンテンツを流すかは、クラウドから配信された広告をそのまま流す、あるいは設置側で制作したコンテンツを流すなど、デジタルサイネージを設置するクライアントが自由に選ぶことができる。効果測定ツールは顔認識システムを利用しており、来店している人数や滞在時間、行動などを分析。振り返った人数などを記録し効果測定を行えるという。
同サービスの主な概要は、32インチ業務用液晶ディスプレイと専用ディスプレイスタンド、業務用ディスプレイエンジン、通信サービス(モバイルWiMAX)、効果測定用カメラキット、「エンゲージメディア」の利用、効果測定レポートサービスほかがセットになっている。1台当たりのサービス料金は初期費用5万6000円、月額3万円で1台から契約が可能である。
東京ブラインド工業 世界初・高性能吸音材を使用したブラインド 大がかりな設備なしに室内の音環境を調節
東京ブラインド工業(東京都港区)は8月3日より高性能吸音素材を使用した吸音ブラインド「フェルトーン」を発売、音環境に配慮が必要なホームシアターや音楽教室、商談室、診療室、ホールでの反響音防止など様々な空間での使用に向けて販売していく。
従来の防音製品は、大掛かりな設備を必要としたものが一般的だったが、同商品はブラインドタイプのため、1~2時間で簡単に後付け設置が出来ることに加え、従来品の弱点であった窓面を覆う事ができる。また、従来の防音カーテンと異なり、採光時にはコード操作で端に寄せる、角度を変えるなど使い勝手に優れる。同製品は特に室内反響音の吸音に優れており、1KHz帯でブラインドへの入射音の80%を吸収すると同時に外部からの進入音を6㏈低減することが出来る。
また、オプションでカーテン生地から指定出来るカバー加工でデザイン性を向上でき、室内演出できるインテリア材として利用可能。参考価格は幅1800mm×高さ1800mm、カバー加工なしで12万2100円。ブラインドタイプと同時に間仕切りタイプの「フェルトーン・スクリーンタイプ」も発売する。