不動産トピックス
今週の一冊
2009.09.21 16:01
「高速無料化」提唱者による首都圏再構築
環東京湾構想
著者:山崎養世、竹村真一
出版社:朝日新聞出版
発行:平成21年9月30日
価格:1400円
帯には鳩山新首相の顔写真と「今回の大構想もぜひ検討しなければならない」とのコメント。政策への影響も考えられるか、と手に取らずにはおられない一冊だ。著者の山崎氏は民主党のマニフェストにうたわれた「高速道路無料化」論の提唱者。これから高齢化が進み成長が止まる首都圏。同氏が構想するのはアクアライン無料化による房総半島の活性化と、東京湾を巡る第二アクアラインの建設による環状路線の構築、同時にリニアモーター環状路線を敷設する、という交通の大改革だ。加えて羽田空港を国際的に開く事で東京をアジアのハブとし、東京湾を中心にアジア各国の企業を誘致、日本の競争力を上げると共に、太陽光発電を進め国際的なモデルシティとしていくという。「首都圏リデザインの機会は今しかない」と同氏は言う。確かに高速道路無料化の実現性が高まった現在、その後を具体的に考えねばならない時期にきているのだろう。