不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2009.10.19 15:12
三洋電機 ネットワークカメラをフルHD化
三洋電機(大阪府守口市)は、セキュリティ・カメラ業界で成長が著しい高精細なネットワークカメラ市場に向け、すべてのモデルをフルHD、フルフレーム仕様でラインアップ化し、11月24日から順次発売する。
ユーザーの安全や防犯に対する意識の高まりから、防犯カメラの設置場所はコンビニエンスストアや駐車場、公園や街中の公共監視などと多様化している。世界的にもセキュリティーカメラの需要は伸張しており、その中でもネットワークカメラの全世界市場規模は、平成21年に約180万台、平成23年には約310万台が見込まれている。その中でも、高精細な映像が撮影できるカメラの市場規模は平成21年約33万台に対し、平成23年には約2倍強の約79万台に大幅に拡大すると見込まれている。
今回の新HDシリーズは、セキュリティーカメラ業界で主流の4つの商品タイプをカバーする合計6機種ラインアップにより、あらゆる設置環境への幅広い対応が可能となった。
画質・性能面では、民生用ビデオカメラ市場で評価を得ている、同社のデュアルカメラ「Xacti(ザクティ)」で採用されている映像処理エンジンをさらに進化させた、新開発「Xacti HD-Proエンジン」を全モデルに搭載し、ワンランク上の映像処理と高機能化を実現している。
またネットワーク面では、新開発「Optimum IP-Proエンジン」を搭載。負荷の思い映像処理とネットワーク処理を並列に行うツイン・エンジン構成により、高速で快適な監視システム環境を実現した。
パナソニック電工 意匠性・抗アレルギー性に優れた建材 アレル物質を抑制 健康配慮した床材
パナソニック電工(大阪府門真市)は、アレルバスターRを塗装に配合し、ダニの死がいや花粉などのアレル物質を抑制する床材を開発。「オーマイティフロアーA シグノ」として12月1日から発売する。
同社では、室内環境への配慮を重視し、ホルムアルデヒドなどの化学物質の削減にも、自社基準に基づいて積極的に取り組んでいる。今回、床面に接触したアレル物質を抑制するという機能を室内で広い面積を占める床材に持たせることで、室内環境をさらに改善している。具体的には、ダニの死がいや花粉などのアレル物質を抑制する、アレルバスターRを配合した塗装仕上げを行い、床の表面に付着したアレル物質を変化させ抑制することができる床材である。また、基材には成長から再生(植林)まで管理された森林認証ユーカリ材を使用。環境にも配慮した高機能床材である。表面の化粧材には、天然銘木や大理石の質感をそのまま表現できる樹脂化粧シートを採用。化粧シートでありながら、節や木目にまでこだわって忠実に再現した木目調の5柄と、大理石の美しい光沢・質感まで再現した石目調の3柄の、計8柄をラインアップ。またアレルバスターを配合した高結合塗装は、塗膜の分子結合を緻密にしてあるため、汚れや傷がつきにくく、汚れても拭き取りやすい仕上げで、ワックスがけをしなくても、美しさを長く保つ仕様となっている。
希望小売価格は1坪あたり3万3810円(税込・工事費別)。
東京ガス他 排熱投入型温水ボイラを共同開発 コージェネレーションシステムを活用
ヤンマーエネルギーシステム(大阪市北区)は、東京ガス(東京都港区)、大阪ガス(大阪市中央区)、東邦ガス(名古屋市熱田区)、および巴商会(東京都大田区)と小型ガスエンジンコージェネレーションシステム「ジェネライト」の排熱温水を直接活用する排熱投入型温水ボイラ「ジェネボ」を共同で開発した。
各社は、「ジェネライト」と「ジェネボ」を組み合わせた「ジェネボシステム」として、今年11月1日から販売を開始する。コージェネレーションシステム排熱投入型の温水ボイラを開発し、システムとして販売する取り組みは、業界初とのこと。
このたび開発した「ジェネボ」は、温水供給能力が186kW、372kW、558kWの3機種。定格発電出力が5・0kWおよび9・9kWの2機種の「ジェネライト」と組み合わせた「ジェネボシステム」として、温水需要の多い福祉施設、温浴施設、ホテル、フィットネスクラブなどのユーザーに提案するという。「ジェネボ」は本体内部に排熱回収機能を設けたため「ジェネライト」の排熱温水を直接活用することが可能で従来のガス焚き温水ボイラよりも、優れた環境性、経済性を実現している。
積水化学工業 リサイクル素材を利用した新建材 水に強く低伸縮の高強度新素材採用
積水化学工業(大阪市北区)の環境・ライフフラインカンパニーは、リサイクル素材を利用した建材の新製品「アシェラウッド」を10月1日から全国で発売している。
同社では、独自の材料・成型技術で、フライアッシュ(火力発電所で発生する石炭灰)と容器包装リサイクル樹脂(一般家庭から発生するレジ袋やプラスチック容器のリサイクル資源)を主原料とした『アシェラ』を開発。水に強く、低伸縮・高強度な素材特性を活かし、公共施設向け外装ウッド用途(ウッドデッキ、ボードウォーク、パーゴラ、ベンチ、ルーバーなど)に「アシェラウッド」を展開していく方針である。近年、木材とプラスチックの複合材料いわゆる人工木材の市場が、外装ウッド用途を中心に伸長している。外装ウッド用途の市場規模は、天然木材と人工木材を合わせて約180億円(平成20年度)だが、そのうちの約110億円を人工木材が占めている。また、ここ数年は天然木材から人工木材への置き換えが進み、年率約110%で伸長、今後も成長が見込まれている。
こうした中、同社が数年前から着目してきた、フライアッシュと容器包装リサイクル樹脂からなる水に強く・低伸縮・高強度な新素材『アシェラ』の開発に成功。その特性を活かし、ハードユースにも対応可能な「アシェラウッド」の発売により、さらなる事業領域の拡大を狙う。
トステム 業界トップクラスの熱回収率85%を実現 熱コントロールと同時に湿度も調節
トステム(東京都江東区)は、業界トップクラスの熱回収率85%を実現した高効率全熱交換型換気システム「エコエア85」を開発し、10月1日から発売している。
同社では、平成15年の建築基準法改正(シックハウス対策)によって定められた24時間の機械換気設備の義務化以前より、SW工法住宅には24時間機械換気設備の設置を義務付け、換気システムの開発・販売をしてきた経験がある。今回発売する「エコエア85」は、業秋初の高性能選択透過膜と独自の対向流構造の採用により、同社従来品より約25%高い熱回収率85%を実現し、外気の熱をさらに室温に近づけて給気することが可能になっている。
また、熱のみならず、湿度のコントロールも同時にできるので、夏は湿った外気の湿度を抑えて取り込み、冬は乾燥した外気の湿度を上げて取り込むことが可能となっている。
室内の快適さをそのままに換気を行うことができるため、冷暖房費を抑え、省エネ性にも大変優れているという特徴を持つ。さらに、省スペース設計のためさまざまな場所に収納することが可能であり、給気・排気フィルターも1カ所で掃除ができるため、メンテナンスも簡単である。
竹中工務店 耐火性能に優れた梁を開発 スラブと耐火被膜分の厚さ低減可能
竹中工務店(大阪市中央区)は、開放的な大スパン空間と工期短期を実現する合成梁「無耐火被覆TSC(Takenaka Steel Concrete)梁」を開発、「ランドビジネス横浜ポートサイド計画(仮称・平成22年2月竣工予定)」に初適用した。
この技術の活用により、同プロジェクトでは、地区計画で定められている約50mという厳しい高さ制限の範囲内で、建築主の希望である基準階の天井高3mを確保しつつ、通常の鉄骨造の限界である11フロアより1フロア多い12フロアを実現する。
「無耐火被膜TSC梁」は、H型鋼の側面に熱容量の大きなコンクリートを充填することで耐火性能を高めた梁である。無耐火被膜化した鉄骨梁の上端と床スラブの上端のレベルを同一にすることで、スラブの厚さ(150mm程度)と耐火被膜分の高さ(45mm程度)を低減することができる。
耐火性能は、「耐火性能検証法」を準用、屋内で発生が予想される火災に対して十分な耐火性能を有することを、技術研究所で実施した耐火性能実験(ISO834で規定される標準火災に対して2時間以上の性能を確認)及び熱応力変形解析で評価したもの。