不動産トピックス
クローズアップ 駐車場サービス編
2010.01.18 16:17
ビルオーナーにとっても重要な収益源となる駐車場経営。しかし、市況悪化の影響から空車が目立つ駐車場が増えている。駐車場経営もこれまでの手法ではなく新しい手法を模索する必要があるだろう。今回紹介するのは、こうした時代のニーズをすくう駐車場サービスを展開している企業だ。
アマノマネジメントサービス 環境に合わせた駐車場の運営管理を提案
アマノマネジメントサービス(横浜市港北区)は、タイムレコーダーや清掃機の開発・販売を行うアマノ(横浜市港北区)の子会社として、駐車場オーナーに対する様々なサービスを提案している。
同社の駐車場サービスにおいて、最も特長的な点として挙げられるのが、駐車場の「管理」をメインとしていることである。駐車場サービスを展開している会社の一般的な受託形態は、土地を借り上げ、駐車場の管理運営を行うといった、いわゆるサブリースが中心であるが、同社の場合は受託している物件の約9割が駐車場の管理。当然、サブリースも行っているので、サブリースから管理あるいは管理からサブリースに契約を変更することも可能である。安定した稼働が期待できない場合はサブリースに、一定以上の稼働が期待できる場合は管理に切り替えることで、経営者は安定した駐車場収益を実現することができる。
さらにサービスにおいても、グループ会社であるAMANOの自動精算機等を使用することでハードの提供から管理サービスまで一貫した駐車場管理・運営を可能としている。それに加えてコールセンター(AMSお客様サポートセンター)が365日24時間対応しているので、緊急対応が必要になった際も、素早く対応できる。
「同センターのオペレーターは機器を熟知しており、遠隔操作やオペレーションのみの問題解決も多く、素早い対応を目指しています。」(パーキングCS事業本部 営業企画部 岩崎氏)
こうした緊急事態が発生した場合、利用者がフリーダイヤルで問い合わせるというのが通常の対応であるが、同社では専用インターフォンを使用することで利用者は携帯電話の電池残量を気にせずコールセンターに問い合わせをすることができ、コールセンターでは瞬時に対象駐車場を特定できるのも大きな特長といえるだろう。
遊休地活用のために駐車場経営を検討しているオーナーも多いと思われるが、同社は立地環境に応じた様々な契約形態を用意しているので、立地環境が悪くて駐車場経営江を諦めた方や収益に苦慮している方は一度相談してみてはいかがだろうか。
インフォ・アドバンス オーナーの負担一切無し 駐車場検索サイトを運営
「昨年の10月からビルオーナーからの問い合わせが増加しています」
こう話すのはインフォ・アドバンス(東京都練馬区)の取締役営業責任者である小森氏。同社はビルオーナーと駐車場利用者向けの月極駐車場検索サイト「パーキングポイント」の運営管理を行っており、冒頭のコメントは同サイトへの掲載依頼が増加しているということである。
市況が低迷する中で、企業が営業車の縮小や廃止を進めており、それまで満室稼働を続けていたような駐車場にも空車が増えている。駐車場経営も重要な収益源のひとつであることを考えると駐車場経営をしているビルオーナーにとって駐車場の稼働率向上は大きな課題となる。
こうした現状を踏まえて同社は平成20年12月にサイトをオープンした。同サイトのポイントは、掲載件数が13万車室以上の月極駐車場が掲載されており、成約率向上のため、賃料を100%表示、空車・満車情報すべてを表示している点である。駐車場利用者にとってはサイトを閲覧するだけで詳しい情報を入手することができ、同サイトから直接申し込みができるので多くの手間を省くことができる。
駐車場募集に関しても同社はオーナーの手を煩わせることがないよう、すべてを代理する。駐車場情報の登録・反響問い合わせ対応・申し込みまでの誘導など必要な対応は全て同社が行うというだけでなく、掲載費用も無料となっており、掲載に関しては事実上オーナーの負担をゼロといって良いだろう。オーナーが負担するのは成約した際に報酬として、最大賃料の1カ月相当分と消費税を支払うのみである。
「オーナーにはご負担なく収益増のお手伝いができると思っております」(小森氏)
パーク24 カーシェアリングサービス本格始動
パーク24(東京都千代田区)は、マツダレンタカー(広島市南区)と共同して、東急不動産の建設する「ブランズ武蔵小杉」において、マンション居住用専用の前戸加入型カーシェアリングサービスを開始する。
パーク24は、時間貸駐車場「タイムズ」の運営を中心に、駐車場管理の請負や駐車装置機器の販売などを展開している。
同社はCSR活動にも積極的であり、電気自動車の普及促進やカーシェアリングの導入拡大などを積極的に進めている。
今回発表されたのは、新築分譲マンション「ブランズ武蔵小杉にカーシェアリングサービスを導入するといったもので、同社はマンションのコンセプトに合わせて、ハイブリッド車1台を導入し、全戸型のマンションカーシェアリングサービスとなっている。
また、カーシェアリングサービスを専門会社に任せることで、車のメンテナンスなど運営に関する負担もなく、マンション居住者へ付加価値として”環境に配慮した快適なライフスタイル”を提供可能にしている。
同グループは今後も不動産事業者のニーズに合わせ新しいカーシェアリングサービスを積極的に展開するとしている。