不動産トピックス

クローズアップ 建築用フィルム編

2010.04.19 15:32

 建築用フィルムといえば、省エネや断熱、飛散防止や防犯などの用途で利用する「ウィンドウフィルム」を思い浮かべる人が多いだろうか。しかし建築用フィルムは、内装から外装まで幅広く用いられており、エレベーターや共用部の壁面を装飾するために利用されたり、屋外サインボードに利用されたりと種類や用途は様々である。

三菱樹脂 豊富な色柄とエンボスを備え様々な用途に使用可能
 三菱樹脂(東京都中央区)の「ヒシメタル(R)」シリーズは、様々な意匠性や機能性を兼ね備えた樹脂フィルムを金属に積層した樹脂フィルム積層鋼板で、発売されてから半世紀、自動車関係、弱電関係、建築・建材関係の材料として幅広く採用されてきた。
 豊富な色柄とエンボスを備えた塩ビフィルムが使用され、単色から柄物、高光沢・高鮮映性まで、さまざまなデザイン要求に幅広く応え、また樹脂フィルムの持つ意匠性や機能性、金属の持つ強度と加工性により、様々な用途に使用することが可能となっている。
 優れた耐候性や耐食性が認められ、例えばエレベーターのドアや内装からフレーム、建物や工場の屋根材等に利用するなど建築物の外装材・内装材として広く使用できる。
 また、内照式のサイン看板や、照明器具の反射板にも使用可能。光の拡散反射性に優れた反射板「ヒシメタル(R)EX」をそれぞれに用いることで、光源を削除することが可能となっている。
 「高い意匠性、質感、機能性により、お客様の高意匠・高機能商品造りに貢献するのがヒシメタル(R)シリーズですが、同製品を採用してもらえれば、塗装や部品へのフィルム手貼り等の省略や、部品点数の削減検討が可能となり、その結果商品のトータルコストダウンにも貢献する製品となっております。」(野田氏)

住友スリーエム これまで困難だった凹凸面等に貼り付け可能
 住友スリーエム(東京都世田谷区)は、フィルムを施工することがこれまで困難であるとされていた凹凸のあるコンクリートやレンガ壁面、もしくはモルタルや合成樹脂を吹き付けた外壁面に貼り付けることが可能な屋内外の長期・短期サイン用のフィルム「3M『スコッチカル』ペイントフィルム」の販売をこの度開始している。
 表面が平滑ではないコンクリートやレンガの壁面、微細な凹凸をもつ塗装面などは、ペイント仕上げを行うことが一般的で、グラフィカルな表現を行うことや、耐久性を保つことは困難であった。
 また短期的な表示には適していなかった。
 しかし粗面への追従性に優れた柔軟性の高い特殊アクリルフィルムに耐候性のあるアクリル系粘着剤を塗布した同製品は、独自に開発した加工技術により、金綱氏に圧着のみで貼り付けることが可能となっている。
 フィルムの色は白と透明で、最大製品幅は1200mm、厚さが0・16mm~0・17mm。製品には静電印刷、スクリーン印刷で耐候性が約5年(溶剤インクジェットタイプは約3年)のパーマネントタイプのものと、約1年の再剥離タイプのものがある。また、デジタル出力により塗装では不可能な写真表現やグラデーションのあるデザイン表現が可能となっている。
 設計価格例は、同社で印刷した場合、平米あたり3万5000円~5万円。

リンテック 防火認定(不燃材料)とF☆☆☆☆認定を取得
 リンテック(東京都板橋区)は、低溶剤系インクジェットプリンタによる屋外サイン用粘着シートの防火認定品(不燃材料)ラインアップを強化し、3月1日から「ウオルコスOD」ブランドで全国展開を開始している。
 「ウオルコスOD」は、屋外看板などの防火措置について定めた建築基準法第66条に対応した国土交通大臣の防火認定(不燃材料)を取得。建物の屋上や壁面の広告・看板、袖看板、ポールサインなどに幅広く対応可能である。屋外での使用期間や用途に応じて、強粘着・再剥離、あるいはグロス・マットなど、豊富なメディアおよびラミネートフィルムの中から最適なシート構成を選定可能。
 また、「ウオルコスOD」は業界でも初となる、アルミ樹脂複合板下地に対応した防火認定品としてラインアップされており、同社では各シート構成・対応下地材ごとに、出力品としての認定を個別に取得している。「安全・安心設計」の新しいスタンダードとして、屋外サイン業界にh幅広く提案し、今後さらに防火認定品のラインアップを順次強化していくという。




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