不動産トピックス

クローズアップ 空気環境改善編

2010.04.26 12:02

シックハウス症候群やホルムアルデヒドなどをはじめ、微量な化学物質でも健康を害する可能性があるとして、厚生労働省と経済産業省の外郭団体である(財)医療情報システムセンター(東京都文京区)は、平成21年の10月1日付けで、「化学物質過敏症」を、電子カルテシステムなどで使われる病名リストに登録、国が正式に病名として認定したことなる。ビルの空気環境にも最前の注意を払う必要が出てきたようである。

ネコン 空気環境測定の専門家集団
 空気環境測定の専門家をうたう、ネコン(東京都港区)は、空気環境測定のプロフェッショナルとして長年の経験を持つ、建築物空気環境測定業の登録事業者である。
 厚生労働省の厳しい審査を通った最新の空気環境測定機器を使用し、建築物環境衛生管技術者、または空気環境測定実施者などの資格保有者が、機器を用いてビルの空気環境を調査する。すべてのスタッフが女性であることも特長で、ホテルや飲食店、店舗などの営業中に行えることも好評だ。
 昨今、室内の空気汚染の有害物質として最も重要視されている物質に「ホルムアルデヒド」があるが、同物質の測定にも対応が可能である。
 「不特定多数の人が出入りする3000㎡以上のビルは、まず法律で空気環境を測定することが義務付けられています。その他、小さなビルであっても空気の状態が気になるオーナーや、テナントが、独自で測定を依頼してくケースも昨今では増えてきました。新築改装後1年以内の夏期(6月~9月)にホルムアルデヒドの測定をすることが法律で義務付けられていますが、同物質はシックハウス症候群の原因のひとつといわれ発がん性があることも疑われている物質ですから注意が必要です。濃度が0・08ppm位から臭いを感じ、0・4ppm程度で目がチカチカしたり、0・5ppm程度で喉が痛くなる場合も多いと報告されています」
 ホームページをリニューアルしているので、その他詳細はそちらでご確認頂きたいとのこと。なお、同社は当社主催の「不動産ソリューションフェア」に例年室内緑化アイテム「グリーンハンガー」を販売しているが来場者から非常に好評を博しているのでそちらもご確認いただきたい。

ユーホーケミカル VOCや有機リン系化合物ゼロのフロアポリッシュ
 『全ては人のために』という理念を持つケミカルメーカーのユーホーケミカル(東京都中央区)は、人の健康に易しい環境作りを目標に、各種ケミカル製品を販売しており、VOCゼロのフロアポリッシュ「ナノサーパス」や『有機リン系化合物などをゼロにし、なおかつフロアポリッシュとしても高性能を発揮させる』という「プロテクトシリーズ」を販売している。
 ユーホーケミカルの「プロテクトゼロ」や「プロテクトゼロ フローリング用」は、揮発性有機化合物(VOC)の中で厚生労働省より特定されたシックハウス・シックスクール症候群嫌疑物質をはじめ、有機リン化合物(TBEP)や、環境ホルモン嫌疑物質、PRTR法指定物質、重金属を一切使用していない。しかも、こうした物質を単に原料から排除しただけではなく、床用ワックスとしても、高い性能を実現し、靴の汚れ(ブラックヒールマーク)や傷(スカッフ)にも強く、光沢、作業性も優れているそうである。
 室内空気汚染物質として、屋内の建材や家具などに使われている接着剤、防腐剤、防虫剤、塗料、コーティング剤などの材料から揮発される揮発性有機化合物(VOC)が問題視されており、それに関連した新聞の記事などからもVOCが社会問題となっているが、同社は業界他社に先駆けVOCゼロのフロアポリッシュを開発。技術力には定評がある。

新コスモス電機 VOCなどの化学物質測定に利用される
 新コスモス電機(大阪市淀川区)は、ポータブル型ニオイセンサ「miniXP329m」を販売している。
 同製品は、オフィスやビル共用部などのニオイの強弱をデジタル数字で即時表示する測定器。無臭ガスに反応しにくい独自のセンサを搭載し、重さ約300g、と小型・軽量設計で持ち運びに便利、単3形アルカリ乾電池3本で連続使用時間は10時間。ベース調整のみで簡単に測定開始が可能である。
 メモリされたデータを専用ソフトでパソコンに取り出すデータメモリ機能もオプションとして搭載されている。
 用途は、脱臭装置や空気清浄機の性能確認から、工場廃棄臭の臭気測定、各種食品や香辛料の品質管理、河川・工場排水の水質管理など様々あり場所を選ばず導入されているが、VOCなどの化学物質測定やビル内の臭気測定に利用されることも多い。
 ビル管理会社や入居テナントをはじめ、最近では、飲食店などのサービス業や個人住宅、アパートよりニーズがあり、幅広い業種で対応が求められているという。




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