不動産トピックス

クローズアップ 看板編

2010.09.13 11:26

 看板は多くのビルにも設置され、テナントが入居を選ぶきっかけになる場合もある。そのため、看板を選ぶ際、オーナーは慎重に検討しなければならない。判断材料としては値段や外観、最近は省エネ効果などを考えるケースもある。今回は様々な看板を取り扱う企業を紹介する。

四五コーポレーション 「画像」に関するサービスが全て集うお店 LED管ではなくスリム管を推奨
 四五コーポレーション(東京都豊島区)は、各種看板サービスの他にプリントショップのチェーン店運営、各種印刷サービス、店舗の内外装工事など幅広く展開している。
 同社が展開しているプリントショップは「45デジタルコンビニ」という店名である。
 代表取締役の大塚氏によると「昔はお酒を買うのは酒屋、野菜を買うのは八百屋というように買い物をする際、複数の専門店に通っていました。それが今はお酒も野菜もコンビニで全て揃えることができます。当社は写真屋からスタートしましたが、現在h各種印刷サービスから看板や建築物への内外装工事まで対応しています。『画像』に関するサービスが全て集うお店というコンセプトが様々な商品を扱うコンビニと通じるため、店名にコンビニを付けました」と語っている。
 同社が展開する看板サービスは、スポーツクラブNASや吉野家など大手チェーンへの導入が中心であるがビルへの導入実績もあるとのことだ。ビルオーナーの最近の傾向として、チャンネル文字を扱う看板が人で、高級感を高めることやほかのビルとの差別化を目的とする要望が多いという。さらに省エネ対策の一環から。蛍光灯タイプの看板からLED管への切り替えを検討するオーナーも多いそうだ。
 しかし大塚氏は、そういったオーナーに対してLED管ではなくスリム管を薦めている。
 「LED管とスリム管は消費電力に差はありません。耐久年数は確かにLED管の方が長いですが看板の場合、光源が丈夫でも面版が汚れたり文字が欠けたりしたら変えなければなりません。そう考えると、LED管自体が5ね二条対応できても看板の耐久寿命が3、4年程度だった場合あまり意味を成しません。ですから当社は看板の場合、蛍光灯からLED管に切り替えたいオーナーに対して、初期の設備投資がLED管に比べ安価なスリム管を推しています」(大塚氏)
 大塚氏はLED管にはまだ技術的には発展の余地があるため、この2、3年の間に看板の切り替えを検討するオーナーにはスリム管を薦める方針だ。とはいえ、LED管の将来性には注目しているとのことだ。

高天 超薄型LED光源P-Light(ピーライト)を発売
 高天(大阪府高槻市)は、超薄型LED光源「P-Light(ピーライト)」を発売した。ビルオーナーからの要望の中で「エントランス向けの照明看板をシャープにしたい」、「スペースが限られているので出来るだけ看板は薄型で収めたい」など製品の厚さに関する要望は多い。同社はその要望に対して「P-Light」を導入すれば、厚さ50mmの薄型電飾の制作が可能で折り曲げやカット施工でき、直接印刷が可能なためオリジナルデザインも対応できる。同製品はLED光源のため、省エネ効果も期待できる。「P-Light」は蛍光灯(同社比)と比べ、消費電力60%カットし約5倍の寿命であるとのことである。また蛍光灯と比べガラスや水銀灯を使わないため、それらが飛散する危険性がない。その他に、LEDチップから表示距離50mmで照度にムラが無く安定した発行をしている。さらに表面処理はカバーフィルムを施し、防水性と防塵性が効果を高めている。
 同社代表取締役の山内氏は「看板の制作から売買、取付まで行っているため、一般の代理店よりユーザーのニーズにあった看板を提供できる自身を持っています。省エネ対策を考えるビルオーナーの方々に是非試していただきたいです。蛍光灯と比べ『P-Light』が5年で初期投資分の価値を回収できます」と語った。
 同社では、今後P-Lightを看板光源の他に床、壁などの照明器具の光源としても幅広く展開する方針だ。

宣伝本舗 「早い対応・上質な対応・生きた対応」
 宣伝本舗(東京都渋谷区)は今年4月に設立されたばかりの版元兼広告代理店である。元々は街頭を移動する宣伝カーのプロモーション事業から始まり、現在は屋外広告の他に交通広告、インターネット広告まで幅広く取り扱っている。
 「早い対応・上質な対応・生きた対応」というコンセプトのもと、ビル看板においては既に新宿や五反田などの商業ビルを中心に事例を増やしている。
 同社によると最近の流れとしてはビルオーナーが看板を導入する場合、看板の内側から光源を放つ内照式ターポリンなどが好評を得ているそうだ。外からライトを当てるタイプのものより夜間明るく目立つため、より他のビルとの差別化が狙えるためだ。また壁面看板などでも歩行者の視線に合わせ、低めの位置に導入し誘導媒体として利用するケースも多いそうだ。
 広報担当の山口氏によると「屋外広告は立地条件、掲示サイズ、仕様等により掲出を希望する広告主も変わってきます。自分の持っているビルにはどのような看板を設置するべきなのか悩むオーナー様も沢山いらっしゃいます。当社は様々な媒体を扱う中で得たノウハウがありますので、各オーナー様に最も適した企画を提案致します」と語っている。

タテヤマアドバンス 看板の内部照明用LEDユニット 蛍光灯の4分の1の消費電力で省エネに効果的
 タテヤマアドバンス(東京都中央区)は看板の内部照明用LEDユニット「ADL(アドバンスライト)SL-C」を発売した。中央に22個のLED素子を並べ、周囲に光板を設けた。そうすることで光を均一に拡散し、看板を綺麗に照らすことができる。また、同製品は厚さが28mmと薄型のため、設置個所の省スペースを図ることが可能。内部照明の他にも屋内の間接照明、店舗の什器用照明などに使用できる。省エネという視点からも同製品の消費電力は1ユニット辺り2.5Wとなり、蛍光灯看板の約4分の1の消費電力に抑えることが可能であり、優れた省エネ性能を有している。また、独自の放射構造と回路設計、高耐久部品の採用により4万時間以上の寿命を実現した(周囲温度25℃時でLEDの初期全光速70%以上を想定)。裏面には電源部が内蔵されており、100ボルトのAC電源に接続できる。また同製品の周囲に取り付け孔があり、施工を簡単にさせ蛍光灯のように固定できる。1系統で最大100枚まで連結できるため、多様な設置方法に対応可能だ。さらにJISのIPS4(防まつ型)相当の防水性能で雨水対策にも安心して利用ができる。




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