不動産トピックス
今週の一冊
2010.10.11 17:08
REIT(不動産投資信託)の買収防衛策を的確に分析
不動産会社とREITのM&A
著者:石田 尚己
発行者:中野 博義
発行社:住宅新報社
発行:平成22年7月29日
価格:2100円(税込)
著者が本書を書くきっかけとなったのは、以前働いていた総合不動産会社にて買収防衛の、実務責任者として関与したことに始まる。
その際、勉強のためにとREIT(不動産投資信託)の買収防衛策に関する論文や書籍を探したが、国内には参考となるものが全くなかったのだという。
本書の内容は、日本を含む主要国の不動産会社やREITのM&Aおよびガバナンスを具体的な事例を交えて比較検討している。また世界のREIT市場における上位5カ国(米英仏豪日)との比較に基づき、「J-REIT(日本版不動産投資信託)買収防衛策」と実務方針の策定を提案している。その他に「GLOBALIZATION」と「CORPORATIZATION」をキーワードに、J-REITの今後の課題を分析している。
本書著者は「今後、本稿が、J-REIT市場改革の参考とされ、その健全な発展に寄与できれば幸いである」と語っている。