不動産トピックス

今週の一冊

2010.11.08 11:22

将来の展望を切り拓く上で内部からの自己変革が重要

激動!建設業界 トップマネジメント革命

著者:阿座上 洋吉
出版:清文社
発行:平成22年10月8日
価格:1200円(税別)

 景気は最悪の状態から脱したという見方が強まっているが、建設業界は未曽有の冬の時代を迎えており、中小・大手関係なく財務状況は逼迫し、倒産する企業が相次いでいるという。
 本書は、長年、建設業界で経営改革に尽力してきた著者が建設業界の問題点と改革案について示している。建設業界にとって最も重要な課題が経営の二重構造化であり、企業の社長の経営者と、現場の社長の現場代理人に分かれていることが経営管理に悪影響を与えていると語られている。利益を出すのも、コストを削減するのも、すべて現場なので、現場代理人が現場に張り付き、利益を追求できる仕組みの構築が必要であると本書では、指摘をしている。
 企業自身が自らの将来展望を切り拓いて行く上では、内部からの自己変革は大切な要素である。景況が混迷を極めている中、生き残るためにも、建設業界だけではなく、企業の経営者に一読をお薦めしたい本となっている。




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