不動産トピックス
クローズアップ 抗菌・除菌編
2010.11.08 11:20
オフィスビルや商業ビルなどは、人の出入りが多いため、雑菌、ウイルス、臭いなどの対策が必要である。入居者への感染予防のため、ビル内の抗菌、除菌対策を心がけることは、ビルオーナーの役目ともいえる。
Penta-C 使用方法が豊富な除菌・消臭水
Penta-C(東京都大田区)は、安全で低コスト、多用途で使用できる除菌・消臭水「ビージア」を発売した。同製品は、病院や飲食店などで除菌対策に使用されている次亜塩素酸ナトリウムと異なり、特殊なpH調整装置で次亜塩素酸ソーダを水で希釈した塩酸で、最適な濃度にpH調整し生成した次亜塩素水である。次亜塩素ナトリウム特有の、滑り感や刺激臭がなく、水のように手軽に使用することができ、ノロウイルスやインフルエンザウイルスなどにも高い除菌効果を発揮する。また、人肌と同じ弱酸性で、安全性も高い。
除菌・消臭水として、一般的に使用される製品の1つにアルコールが挙げられる。アルコールは濡れている対象物の場合、硬貨が弱まるという点がある。しかし「ビージア」は水に近い特性のため、濡れている対象物に対しても効力は落ちず、飲食店が入居する商業ビルなどにも適している。
また同製品の特徴の1つとして、使用用途が多様である点が挙げられる。オフィスの床や窓を清掃する場合、水の代わりに同製品を使用すれば、床や窓だけではなく、使用したモップや雑巾の除菌も可能となる。さらに、同製品は使用用途に合わせ、水で薄めるため(空間除菌で使用する場合は10倍希釈)コスト削減も実現する。
「オフィスや商業施設などに最適な使用方法は、当社の専用の噴霧器で噴霧し、空間除菌を行う方法です。オフィスの加湿器に代わって同製品を使用すれば、室内の加湿だけでなく、インフルエンザ対策に効果を発揮します。また、タバコの煙等の消臭効果もあるため、喫煙室や、会議室、時間貸しで使用されるレンタルスペースなどにも最適です」(安居氏)
パナソニック 独自の水に包まれた微粒子イオン「ナノイー」搭載
パナソニック(大阪府門真市)は、オフィスのデスクまわりの除菌・脱臭効果に加え、気化式加湿機能を搭載されたナノイー加湿発生機「F-GMFK02」を発売した。
同製品に内蔵された「ナノイー」とは、ナノテクノロジーから生まれた、同社独自の水に包まれた微粒子イオンのことである。水に高電圧をかけることにより生成され、マイナスイオンなどの空気イオンに比べ約6倍の長寿命、水分量(体積比)は約1000倍以上とされる。
また、一般的な空気イオンに比べ、「ナノイー」は水に溶けにくい酸素や窒素とは結合せず、対象物に届きやすい性質がある。
この「ナノイー」の効果により、同製品はオフィスのデスクまわりの除菌・脱臭に効果を発揮し、衣服についた汗の臭いも手軽に脱臭できる。菌やカビ菌、花粉などのアレルギー物質を抑制し、空気を清潔に保つ効果がある。
また、近年、女性の約6割が日中のオフィスにおける手軽な乾燥対策を求める傾向があり(パナソニック電工、平成21年調べ)、同製品は、気化式加湿機能を搭載することにより、室内の乾燥を防ぎ、のどや肌にうるおいを与えてくれる働きがある。
さらに本体に内蔵された「ナイノー」発生ユニットは、交換不要のため、管理の手間や、低コストにつながる。
また「強」運転時(風量)でも運転音に配慮した30デシベルという静音設計を実現したため、事務所や会議室、図書館など静かな音が好まれる空間に適している。
岡村製作所 竹炭セラミックを配合した抗菌性の高い粉体塗料
岡村製作所(横浜市西区)は、室内環境を改善する特殊粉体塗装「エコクリーンコート 抗菌タイプ」を発売した。「エコクリーンコート」は竹炭セラミックを粉体塗料に配合した日本初の機能塗料で、ホルムアルデヒドなど空気中の有害物質や臭いを吸収、分解する効果がある。
竹炭の分解作用により、塗装面が汚れにくい特性があり、汚れが付着しても従来の粉体塗装より汚れを落としやすい。
さらに表面は一般塗装より高度を高くし、キズや汚れがつきにくい仕上がりとなっている。
また、空気媒体で機能するため、夜間・暗室においても効果を発揮する。
これらの従来性能に加え、今回新たに抗菌性能を追加した「エコクリーンコート抗菌タイプ」は、塗装成分に銀を含めたことで、従来仕様よりも、臭いを吸収、分解するという効果を強化した。
パネル表面に付着したさまざまな菌(大腸菌、黄色ブドウ菌、サルモネラ菌)に対し強力な抗菌性を発揮し、塗装面を常にクリーンな状態に保つことができる。
そのため、オフィスや医療施設、教育施設など、さまざまな空間の抗菌対策に導入できる。
同社は「エコクリーンコート 抗菌タイプ」が従来の粉体塗装設備に使用できることから、同社既存パーティションのパネル仕上げや、ロッカー等の機能塗装として今後提案する方針である。
安全環境研究所 体にも優しい除菌・消臭剤を開発
食品加工工場などの現場を中心に、衛生管理機器メーカーにおいて開発に携わっていた技術者を中心に設立された安全環境研究所(東京都葛飾区)は、食品という衛生管理面においてはミスが許されない現場で培われたノウハウをもとに、除菌・消臭力に優れた製品の開発、販売を行っている。
同社が開発した衛生水「アミスティー」は、安全性・除菌性能・消臭力を備えた弱酸性次亜塩素酸水で、ノロウイルスや有害細菌、インフルエンザウイルスなどの感染を防ぐ。
製品には第三者機関による吸入毒性試験と閉鎖パッチテストを実施しており、衛生水の水滴やミストを肺にまで吸い込んでしまっても全く有毒性がなく、また、衛生水が含まれた布地が長時間皮膚と接触した場合にも安全であることが、これらの試験を通じて実証されている。
「当社が提供する製品・アメスティーは、東京ディズニーリゾートのオフィシャルホテル『サンルートプラザ東京』や、ビジネスホテルのチェーン、老人ホーム、保育園など、多くの施設に導入いただけており、その除菌・消臭力は高く評価いただけています。さらに、コストに関しても、アルコール製剤の約4分の1、業務用消臭剤の約2分の1と高いコストパフォーマンスを実現しており、経費削減に貢献することもできると考えています」(代表取締役 有本正実氏)