不動産トピックス

今週の一冊

2011.03.14 17:23

税制について詳しく解説

よくわかる税制改正と実務の徹底対策
編著:平川 忠雄
共著:飯塚 美幸・成田 一正・中島 孝一
出版:日本法令
価格:1800円(税抜)

 ビルオーナーにとって、平成23年度税制改正大綱は厳しい印象を持つかもしれない。それも当然で、相続税の最高税率が現行の50%から55%に引き上げられたからである。確かに、この点を見れば相続税は増税であり、基礎控除も引き下げになるので、増税であることは間違いない。ただ、具体的には法定相続人に応じる額が1億円から2億円未満の対象者の相続税率は変わらないことから、しっかりと増税対策をしているビルオーナーにとって大きな影響はない。一方、影響を受けることが予測されるのが、これまで課税対象とならなかった層であり、基礎控除の減額により、改正によって課税対象者となる。このように、税制改正はより詳細に見ることで、その対策法にも差が生まれる。「よくわかる税制改正と実務の徹底対策」は、まさに平成23度税制改正のポイントと実務を質問形式で徹底解説した一冊となっている。前述の相続税に関しても図表や新旧対応表等を記載しており、複雑な相続税制を分かりやすくかみ砕いて説明されている。




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