不動産トピックス

今週の一冊

2011.03.21 17:33

不動産を通じて日本社会の未来を考える

日本人と不動産
著者:吉村愼治
出版:平凡社
発行:平成23年2月15日
価格:760円(税別)

 本書は、序章「国と家計のバランスシート」、第1章「日本の街は、なぜ汚いのか」、第2章「土地所有のルーツを探る」、第3章「不動産格差 持ち家政策の功罪」、第4章「グローバル時代の不動産」で構成されている。  著者によると、グローバル化する世界で、「日本人と不動産」の将来について取り組むべき課題が4つあるという。
 主な課題として、日本が「近代化」「都市化」の進むにつれ、後回しにしてきた「街づくり」や「市民社会(=近代社会)」のルールづくりなどを挙げている。
 また、日本がより住みやすい環境づくりを進めていくには、下町情緒の漂う浅草など、地域の自然と伝統を生かした国土利用や土地利用を行い、各地から人が集まるような「街づくり」を実現していくことが重要であると語られている。
 街の活気を取り戻す上での参考書として、一読してみてはいかがだろうか。




週刊不動産経営編集部  YouTube