不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2011.03.28 16:06
清水建設 普通ガラスが防火ガラスに変身
清水建設(東京都港区)は普通(フロート)板ガラスの両側表面に貼り付けるだけで、遮炎、遮煙、遮熱性能を付加できる「防火フィルム」を開発・実用化し、4月に販売開始を予定している。
平成12年導入の避難安全検証法により、避難経路などに面するガラスを用いた間仕切りなどの多くは防火設備としての仕様が求められるようになった。単価の高い耐熱強化ガラスや意匠性を損なう網入りガラスの採用が必須になるため、普通板ガラスに遮炎性能、遮煙性能を付加できる技術の開発が求められていた。
新開発の防火フィルムは、厚さ1mmのケイ酸ソーダ性の防火基材をPET系の保護フィルムでサンドイッチ状に挟んだ構成になっている。ケイ酸ソーダは、約110度以上の熱に接すると発泡する特性があり、火災時にガラス表面に厚さ約3~4mmの保護層を築き、ガラスの温度上昇を抑えてひび割れ拡大を防止するとともに、その粘着力でひび割れ後のガラスの脱落を防止する。
実大検証では、普通板ガラスは100度になったらひび割れ脱落することがあるものの、防火フィルムを貼付すると、ひび割れが生じても800度近くになるまで脱落しないことが確認されている。
また、ガラスにひび割れが生じても、その隙間を保護層が塞ぐことから、遮炎性能や遮煙性能を確保できる。
さらに、火災発生側のガラス表面温度が500度程度に達しても、反対側のフィルム表面は100度程度にしかならず、遮熱性能の向上も確認されている。本フィルムは地震等によりガラスが破損した場合の発散防止にも有効。
サンワテスコム 2種類のインターフェースユニットを発売
サンワテスコム(東京都大田区)は、ビル設備の統合監視システムの制御「インタフェースユニット」2種類「BN01CS1」「LN02CS1」を4月1日より発売する。
2種類の「インタフェースユニット」はオムロン製品「SYSMAC CS1シリーズ」に対応している。
ビル設備の統合監視システムなどのネットワークで、上位オープンプロトコルとして利用される「BACnetのSYSMAC CS1シリーズ」対応は業界初。下位オープンプロトコルに利用されるLONWORKSでの対応品は通信接続機器数が多いことが特長。
「BN01CS1」は、オムロン製プログラマブルコントローラに対応するインタフェースユニットとして開発された。
電気設備学会およびANSI/ASHARAE規格に準拠し、トータルネットワークによるビルディングオートメーションを実現。空調・照明・電力・防犯などのビル設備機器をBACnet準拠の中央監視が可能になる。
「LN02CS1」は、オムロン製プログラマブルコントローラに対応し、ネットワーク変数4096、ノード数126を備えており拡張範囲が広い。このユニットによりSYSMACをビル設備機器のコントローラとして使用することができる。
2ポート実装により分散ネットワークが、明示リンクにより拡張ネットワークが実現した。
OKIネットワークス 最大3万⑥000時間の録音が可能に
OKIグループの通信事業分野で商品企画・開発・販売を行うOKIネットワークス(東京都港区)は、中小規模オフィス向けIPテレフォニーシステム「IPstageシリーズ リリース8」を、3月2日より販売した。
今回の「IPstageシリーズ」の機能強化では、最大3万6000時間の通話録音が可能になったほか、通話が始まるのと同時に自動で録音を開始するため、操作の手間を軽減するとともに通話の録り忘れを防ぐことが可能になった。
苦情案件などでオペレーターが担当者・責任者などに転送する場合でも、継続して通話録音ができる。
通話履歴は30万件まで保管でき、専用のアプリケーションでのコメント登録や、録音時に付与するタイトルからのメッセージ検索などにより、履歴を効率的に管理ができる。また、通話履歴は外部メディアに自動で保存し、長期間の保管が可能なため、コンプライアンスの強化に役立つ。さらに、自動音声応答「IVR」による適切な電話応対者への誘導もできる。
外出や業務時間外などの不在時にガイダンスで応答し、メッセージを自動で録音できるため、職場での取り次ぎ工数が削減される。 新しいメッセージを録音した際には、外出先の携帯電話にeメールで知らせる機能があり、メッセージ内容を確認できるため、迅速な顧客対応が可能。
三菱電機 世界初の汚れ防止技術
三菱電機(東京都千代田区)は、天井埋込形のダクト用換気扇の新商品として、新開発の「小形DCブラシレスモーター」により、24時間換気運転時の消費電力を大幅に削減した「DCブラシレスモーター搭載タイプ」18種類を6月10日に発売する。
従来のDCブラシレスモーターは、制御回路を別部品として換気扇本体に組み込むため、換気扇のサイズや構造のコンパクト化が難しく、コスト面でも課題があった。新開発の「小形DCブラシレスモーター」は、制御回路をモーター内部に組み込みながら、標準のACモーターと同一サイズに小形化した。これにより、ACモーターを搭載する標準の換気扇と本体構造やその他部分を共有化でき、幅広い機種への搭載が可能になった。
ダクトの長さや曲がりに影響されず風量を一定に保つ「定風量制御機能」により、ダクト配管の状況が把握しにくいリフォーム時や、外風が強い高層ビルなどでも設定通りの換気量を確保できる。
大風量で汚れた空気や臭いをすばやく排気する「急速モード」は、従来機種に比べ、開放風量で最大1・9倍となる毎時280立方メートルの換気を実現。
世界初の汚れ防止技術「ハイブリッドナノコーティング」採用で羽根の汚れを抑制。親水性の汚れ(ホコリ汚れ)と疎水性の汚れ(カーボン汚れ)の両方に効果があり、風量の低下、運転騒音の悪化の抑制などの効果は10年間持続する。
パナソニック電工 スマートデザインシリーズに新色を追加
パナソニック電工(大阪府門真市)は”シンプル&スマート”なデザインで建築物の外観スタイルと調和する屋側用配線機器スマートデザインシリーズに、従来色の「ホワイトシルバー」「シャンパンブロンズ」に加え、新色「ホワイト」「ブラック」を4月21日に追加発売する。発売品種は防水コンセント、入線カバー、引込カバー、ジョイントボックス2種の計5品種ある。
建築物にも違和感なく溶け込み、多様化する建築デザインと調和するスマートなデザインが特長。壁面の色彩などに合わせてコーディネートの幅が広がる。
充実のラインアップで、建築物の外観スタイルをトータルコーディネートすることができる。
NECライティング 両端まで光るLEDベース照明器具
NECライティング(東京都港区)は、連結使用に最適なシームレスLEDベース照明器具、及び日本電球工業会規格JEL801に準拠した直管形LEDベース照明器具、計22品種を4月5日より順次発売する。
オフィスや施設などの天井に設置する業務用のベース照明器具で、光源に高さを抑えた半円筒状のLED光源ユニットを採用。器具の両端までムラなく光る「シームレス設計」で、器具を連結使用しても、美しい光のラインが得られる。
独自構造のシームレスLEDユニットを採用したベース照明器具は、LED光源が交換可能で、将来の光色変更やLED素子の性能向上にも対応している。
長寿命4万時間のLEDの特長を活かし、高所など、ランプ交換やメンテナンスが難しい場所、点灯時間が長い場所に最適な照明器具である。
直付け、埋込み、吊下げの3種類のタイプがあり、従来蛍光ランプ器具の反射板を交換する仕様のリニューアルキットも用意されている。
調光機能による制御で、省エネ効果も期待できる。