不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2011.07.04 15:18
岩崎電気 HIDで長寿命4万時間 2本の発光管交代で点灯
岩崎電気(東京都中央区)では、ひとつのランプ内に発光管を2本装備した、HIDランプにおける業界最長寿命のセラミックメタルハライドランプ「ツインセラルクス」シリーズに、新たに190Wを導入、発売を開始した。
111ルーメン/Wという水銀ランプの約2倍のランプ効率を持つセラミックの発光管を、電球内に並列で2本セットすることによって、水銀ランプの約3・3倍、LEDと同等の約4万時間という長い定格寿命を実現した。それにより約10年間ランプの交換が不要になる見込みである。
また、2本の発光管を交代で点灯させることで再始動までの時間が約5分となり、電源を入切する頻度が高い建物では待機時間を短縮することができる。
同社の商品企画課・主査の竹内徹也氏は、製品について次のように説明する。
「ツインセラルクス190Wはランプと安定器を交換するだけで、既存の器具をそのまま使い続けることができるので、初期投資のコストを低く抑えることができます。また、400W水銀ランプと比較すると、明るさは同等でありながら、消費電力を約50%削減できるため、これからの節電対策に向けて特に高天井にお勧めしたいランプです」
積水化学 木かげの涼しさヒントに設置用途色々
積水化学(東京都港区)は、木かげの涼しさという自然の知恵からをヒントを得て開発した、フラクタル日よけ「エアリーシェード」を発売した。京都大学大学院人間・環境学研究科の酒井敏教授のアイデアをもとに同社が完成した、産学連携商品である。
フラクタルとは、ある図形のなかに自分自身の縮小コピーを含む構造のことを言う。樹木の枝や葉の伸び方に着目して開発したという。隙間のない方向は日光を遮り、隙間のある方向は風を通すようになっており、熱放散と遮熱というふたつの機能を兼ね備えている。
耐候性や耐衝撃性に優れ、剛性もある原材料の「AES樹脂」を用いて、同社独自の技術によって複雑な形状の成型が可能となり、商品化が実現した。強い日差しのもとで一般的な布製オーニングと比較すると、約12℃低い面材温度を維持する。また、ちりちりするような暑さを感じさせる近赤外線を95%カットする。
公園や商業施設から、建物の屋上やテラスなどと用途は幅広い用途。今後も新たな活用方法の開発を進めていくという。
住江織物 エコマーク基準を大きく上回る再生材比率
住江織物(大阪市中央区)とスミノエ(大阪市西区)は、住友商事(東京都中央区)、リファインバース(東京都中央区)と共同開発したリサイクルタイルカーペット「ECOS(エコス)シリーズ」の製造を開始、7月15日に第一弾として、10種類・186アイテムを発売する。
製造・販売にあたっては、使用済みタイルカーペットから製造した原料を使用するための専用製造設備を導入している。製品の重量に占めるポストコンシューマー再生材比率が65~77%と、エコマーク基準である25%を大幅に上回っている。再生材は安全性確保のため、材料由来を管理して明確に示している。
CO2削減率に関しては、みずほ情報総研が行うLCA評価によると、スミノエ従来品との比較では、20~43%の削減率を確認している。また、従来品と同様の品質・価格を維持しながら約5%の軽量化を実現したという。
スペースワークス 天井裏や床下への入配線や器具設置が容易に
スペースワークス(京都府亀岡市)は、IT設備やセキュリティ設備、防火設備、リニューアル設備、リフォーム設備、増改築による配線や器具の取り付け作業の簡略化とメンテナンス業務を容易にする画期的なシステム「シーリングシステム」を展開している。
同システムの導入メリットは、天井裏への各種電線の入線や配線をはじめ、センサの取り付けを行う際、天井工事完了後に室内から一括して行えることにある。さらに、配線を天井裏に隠すことができ、フロア内のイメージを損なうこともない。また、火災警報器を設置することもでき、室内から点検保守ができるなど、設備工事における工期短縮やコスト削減効果も図れる。
同システムには「シーリングホール」、「シーリングスタンド」、「シーリングユニット」など、用途別に幅広い製品を取り揃えている。例えば「シーリングホール」は、取り付け枠と蓋で構成され、蓋に天井仕上げ材をはめ込み、丸型入線口として活用。簡単に天井への隠蔽配線が可能になった。また、「シーリングスタンド」の取り付け枠の支持材にスタンドを組み合わせて火災警報器の設置を可能にする。「シーリングユニット」は配線器具や各種センサの取り付けに使用する。