不動産トピックス
クローズアップ 防虫対策編
2011.08.29 10:11
まもなく8月も終わりを告げるが、9~11月も暑い日が続くという予報が出ている。そんななかで「虫」に悩まされる季節も引き続くと思われるが、とりわけ飲食店舗などが入居するビルでは、衛生対策としてはずせないテーマではないだろうか。
フマキラー 電池式の業務用害虫駆除器
国内外において殺虫剤などの製造販売を展開しているフマキラー(東京都千代田区)では、飲食店舗や工場など向けに、業務用不快害虫駆除器「ウルトラベープPRO」を販売している。
同社の家庭用殺虫剤「どこでもベープ蚊取り」と同様に、電池式を採用しているため、コンセントがない場所にも設置することが可能である。
使用する薬剤は、家庭用殺虫剤に使用されている安全なピレスロイド系で、水や溶剤を使わないドライタイプのものであり、害虫駆除にあたっては無煙・無臭で行うことができる。また、耐水性に優れており厨房やトイレなど水まわり周辺でも安心して使えるうえに、建物の軒先や屋外にも設置することが可能な耐雨性構造となっている。
コンビニエンスストア店舗で行った実験によると、同製品の作動と停止の際に店舗に侵入する虫の数を比較した場合、作動している際は停止の際のおよそ5分の1まで減少させるという結果が出ている。
通常タイプのほかに、15時間運転と9時間停止をくりかえす自動タイマー運転が可能なタイプもある。
総和工業 協力ファンで効果広範囲
空気調整機などの製造・販売を展開している総和工業(さいたま市緑区)では、業務用電子害虫駆除機「レクサー」を販売している。ゴキブリ、ダニ、蚊、ブヨ、ハエなどといった都市型害虫に対して、強力な効果を発揮する。
強力なファンを使って薬剤を蒸散させる仕組みになっており、機材本体に薬剤プレートを15枚組み込んだ場合、殺虫有効面積はおよそ70㎡と広範囲にわたり、効果は3~4カ月程度持続する。冬など室温が低い場合には、温度センサーが作動してプレートヒーターとヒートシンクが熱の伝達と放散を行い、少ない電力で機内を暖めて薬剤の蒸散を行う。
バックアップシステムを採用しているため、差込プラグの取り外しや停電などの際に、改めて時刻設定や調整などを行う必要がない。また、使用していない際に薬剤蒸散ガスが機材の外に流出することを防ぐため、全自動シャッターが採用されている。
本体はステンレス鋼板でできているため錆に強く、重量は約7kg。飲食店舗のみならず、ショールームや資料室などさまざまな用途での設置・活用が可能である。
岩崎電気 UVカットコーティング誘虫性40%カット
各種光源、照明器具、光応用機器などを製造・販売する岩崎電気(東京都中央区)で展開している、高効率・長寿命HIDランプ「ツインセラルクス」シリーズは、UVカットコーティングを標準装備している。UVカットコーティングは光束を低下させないで380ナノメートル以下の紫外域の光を約90%カットできるので、同じワットの水銀ランプに比べ虫の誘引性をおよそ40%低減する効果を持っており、また、照明物の変退色も抑制する事が出来ます。
「ツインセラルクス」はひとつのランプ内に発光管を2本装備することにより、水銀ランプの約3・3倍、LED照明とほぼ同等の約4万時間という長い定格寿命を実現し、約10年間のランプ交換が不要になると見込んでいる。今年の6月には既存の150Wタイプに加えて190Wタイプも新たに販売されている。また、2本の発光管を交代で点灯させるので、再点灯するまでの時間が約5分と短時間である。
同社の商品企画課・主査の竹内徹也氏は、商品について次のように説明している。
「ツインセラルクス190Wは400W水銀ランプと明るさは同等でありながら消費電力を約50%削減できるため、大幅な節電効果が期待できます。さらに、UVカットコーティングにより、虫の好む紫外域の光をカットしているので、電撃殺虫器や農薬散布などのように虫を殺すことなく飛来を低減する事が可能な自然環境に配慮したエコロジーなランプとして、屋内外のさまざまな場所での活用が期待できます」