不動産トピックス

今週の一冊

2021.01.06 13:25

テレワークで可視化されたものは?

ざんねんなオフィス図鑑
著者:沢渡あまね/ワークフロー総研 
発行:2020年10月1日
発行所:シーアンドアール研究所
価格:1620円(税別)

 テレワークをせざるを得ない状況になった緊急事態宣言の時期は、例えれば「子供に泳ぎを教えるために、いきなり海の中に突き落とす」だろうか。当時テレワークは一部企業で既に制度化されていたがあくまで一部。「仕事は会社でするもの」が当たり前だった。コロナ禍で突然の「テレワーク推奨」号令はまさに革命だった。だがそれも一瞬。「テレワークやっぱり認めない」管理職はやはり存在する。「テレワークは休みを与えたことだと思ってるからな」と、テレワーク=社員がサボるものと思い込む経営者にはどう理解してもらえばいいものか。「自分の仕事が何か」分かっている社員であれば監視されなくても働くものではないか。
 さて本書は、「オフィスの残念なあるある川柳」から、「オフィスをどう変えればいいのか」を考えさせる1冊。道しるべは「ワークフロー」。「テレワークは本来、場所にとらわれずに仕事ができ、上手く活用すれば大きなメリット」だが、これまでの固定観念から上手く利用できていないという。その通りだ。「たまる書類 いつまで続く 紙運用」、紙書類ハンコ文化のあるある川柳が満載だが「通勤時 スマホ片手に承認を」となるのはいつの日か。2021年に期待。




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