不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2012.03.19 12:19
寺岡ファシリティーズ 壁面に垂直収納する駐輪ラック
近年、環境への配慮や趣味として自転車の人気が高まり、通勤に自転車を活用しているビジネスマンも急増している。それに伴い、都市部のオフィスビルやマンションから駐輪場のニーズが高まり、限られた場所にできるだけ多くの駐輪台数を確保したいとのニーズも増えている。
そうした背景を受け、寺岡ファシリティーズ(札幌市中央区)は、オランダのWheelylift.com社のパートナー企業として、日本国内での「WHEELY LIFT」の販売を開始。同製品は自転車先進国オランダで開発された、壁面に垂直に自転車を吊るして収納するユニークなスタイルの駐輪ラック。省スペースで簡単に駐輪できることが人気を呼び、ヨーロッパを中心に7カ国で販売されている。
従来型の駐輪方法と比較して約60%のスペースで駐輪でき、吊った状態で回転させることができるので、狭い場所でも通路を確保できる。床に設置しないので清掃が簡単に行え、重量20kg以上の電気自転車にも対応。
アスタク 施工場所を選ばない極薄コンクリート壁
テナントビルの上層階にコンクリート打ちっぱなしの壁面を実現するためには、床面の荷重性能を考慮する必要がある。一般的なコンクリート壁の厚さは150~200mmもあり、その床面にかかる重量負荷は相当なものになるため、導入をためらうテナントやビルオーナーは多かった。
今回、アスタク(千葉市中央区)が開発した「薄リート(ウスリート)」は、どこでも場所を選ばずにオリジナル施工が可能になった装飾用コンクリート壁である。同社の代表取締役を務める小川氏は、同製品の特長をこう話す。
「内装フィルムなどでコンクリート風の雰デザインを獲得できる素材は存在しますが、質感は本物と比べて段違い。当製品は本物のコンクリートに装飾を施し、店舗の入口にしたいというご要望に応えるために開発しました」
製品名から分かるように最大の特徴は壁面の薄さ。コンクリート自体の厚さは15~20mmと、一般的なコンクリート壁に比べて10分の1。床にかかる重量負荷も10分の1程度となり、施工の可能性は大きく広がる。
「柱にパネルを設置し、型枠の中にコンクリートを流し込みます。壁の薄さと強度を両立させるため、40cm程度の高さをメドに部分的に壁面を作っていき、それを積み上げていくことで完成します」(小川氏)
コンクリートの素材自体は従来のものと変わらず、施工方法を工夫することによって厚さ20mm程度の極薄コンクリート壁を実現できる。また、コンクリートを削り出し、様々なデザインを施すことも可能だ。
LIXIL 床・壁工事不要でタンクレストイレに更新
住宅設備機器・建材の総合メーカーであるLIXIL(東京都千代田区)は、INAXブランドにてタンクレストイレ「サティスリトイレ コーナー手洗器付」を4月2日から発売する。
トイレ空間を広くするためには大掛かりなリフォーム工事が伴うが、タンクレストイレは便器自体がコンパクトサイズなのでトイレ空間が従来に比べて約35%広く使えるようになる。また、タンクがないため、トイレ背面の壁が大きく見え、室内が明るく感じられる他、便器の清掃も短時間で行えるのが魅力。そのため、現在のリフォーム市場では「タンクレストイレ」に注目が集まっている。しかし、従来のタンク付きトイレからタンクレストイレへリフォームする際に、手洗器の追加設置するための大掛かりな給排水管工事が必要になり、導入への足かせとなっていた。
同製品は、トイレの給排水管に手洗器の給排水管を合流させることで、大掛かりな床・壁工事が不要になり、手軽かつ短時間にタンクレストイレへのリフォームが可能になった。同製品は世界最小(650mm)のコンパクトさで、立ち座りの動作に余裕が生まれ、トイレ空間を広々と使用可能。狭いトイレのコーナーにすっきり設置できる専用のコーナー手洗器は鉢容積0・8リットル確保。水はね防止バックパネルやフランジレス排水口を採用し、日々の手入れにも配慮。また、大洗浄5リットルの「ECO5」仕様により、快適性を損なわず、無理のない節水が可能になった。
住友スリーエム 路面や床面へ施工可能な全天候型サイン用フィルム
住友スリーエム(東京都世田谷区)は、路面や床面への施工が可能な全天候型サイン用フィルム「3Mスコッチカルペイントフィルム コマーシャル パーキング グラフィックス」の販売を開始した。
これまで、表面が平滑ではない路面や床面におけるサイン表示はペイント仕上げが一般的だったが、表現に制約があり、思い通りのデザインに仕上げることが難しかった。しかし、粗面への追従性がある全天候型のマーキングフィルムである同製品は、特殊アクリルフィルムと特殊金属層で主に構成され、屋内外のアスファルトやコンクリート、ライルなどの路面や床面に施工することが可能になった。さらい、フィルムが強靭で、自動車が通過しても破れにくく、防滑性も備えている。また、業務用デジタルプリンターによる出力に対応し、塗装では困難な写真表現やグラデーションも可能になった。駐車場をはじめ、店舗、駅舎、各種テーマパークなどの路面や床面におけるサイン用途に幅広く利用することができ、デザインの自由度が飛躍的に向上する。
最大製品幅は1200mm、厚さが約0・23mm。加熱なしで圧着のみで貼り付けられる簡単施工も魅力である。
パナソニック エコソリューションズ社 照明の消し忘れや不要な店頭を防止する照明用自動スイッチ
パナソニック エコソリューションズ社(大阪府門真市)は、簡単施工で省エネリニューアルに最適な照明器具用自動スイッチ「eワイヤレスシリーズ」に、新たに照明器具の多い工場や公共施設での設置に適した高容量8Aタイプを3月21日より発売する。
同シリーズは平成22年3月から販売。電池式センサと電波ワイヤレス技術により、熱線センサ発信器と埋込受信機との間の配線工事が不要になり、施工時間の短縮、省電力が図れ、スピーディーなリニューアルが可能だ。
今回、適合負荷容量8A、電源電圧AC200Vにも対応したタイプを新たにラインアップ。1台の受信機で、最大8Aまでの照明器具が制御できるようになり、より多くの制御が可能になった。また、埋込受信機の配線を2線式にしたことで、既存のスイッチ配線をそのまま利用して、既設の主導スイッチから埋込受信機に取り替えることができる。簡単施工で自動的にオンオフすることができ、照明の消し忘れや不要な点灯を防止し、省エネに寄与する。
さらに、熱線センサ発信器は電池式で、埋込受信機への検知情報の発信は電波信号を採用しているため、機器間は配線工事なしで取り付け可能。配線がないため、天井に取り付けた後の位置変更も容易となる。また、電波到達距離は障害物のない水平見通し空間で約30m。電池の交換時期は熱線センサ発信機より音で知らせ、電池の交換忘れを防止できる。