不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2012.07.09 10:54
文化シヤッター 防火シャッター用機械式防止装置 耐久性が向上した新たな「管理併用タイプ」
文化シヤッター(東京都文京区)では、特許申請中のバッテリーが不要で、省電力・章コストを特長とする防火シャッター用機械式危機防止装置「エコセーフ」に、耐久性と操作性を向上させ、毎日開閉する電動式シャッターにも適用可能とした「管理併用タイプ」を新たにラインナップし、6月20日より発売を開始した。
「危機防止装置」とは、防火シャッターに設置が義務付けられている安全装置で、火災時に熱や煙を感知して自動降下するシャッターに、人や物が接触すると一旦停止し、非難完了後に再び降下、全閉する機構だ。
昨年同社が発売した「エコセーフ」は、経年劣化するバッテリーの定期的な交換が不可欠だった従来の電気制御方式のかわりに特許申請中の機械制御方式を採用したことで、バッテリーの設置を不要とし、(1)バッテリーにかかる待機電力を必要とせず省電力(2)定期的なバッテリー交換が不要で省コスト(3)停電時にも機械制御で確実に作動し、バッテリーの充電不足によるリスクがない高い安全性の三つをそなえていた。
今回新たにラインナップした「管理併用タイプ」は、開閉頻度の高い管理用電動シャッターの適用に伴い、新開発のワイヤーロック方式を採用し、1万回の開閉まで耐久性を向上させた。また、スイッチひとつで開閉できる電動シャッターの利便性に加え、平常時の開閉に必要な安全装置と、非常時に必要な安全装置の二つの安全機能を備えた「ダブルセーフティシステム」を新たに搭載した。
シャープ 浮遊菌抑制と節電両立のイオン発生機 天井埋め込みならではの高い効果も
シャープ(大阪市阿倍野区)から、「高濃度プラズマクラスター25000」を搭載した大スペース用天井埋め込み型イオン発生機「IG―2B35A」が発売された。天井埋め込み型ならではの「ダウンフロー効果」によりプラズマクラスターイオンを効率よく拡散させ、浮遊菌を抑制する。食品工場などでの浮遊菌の抑制と節電を実現できるという。もちろんビル内でも使用可能だ。
今夏も節電への対応が必要とされるなか、水産加工工場などをはじめとする生鮮食品の加工工場でも空調の温度を高めに設定するなどの対応を行っている。しかしこうした工場では温度の上昇による菌の繁殖が新たな課題となっているといい、同社でもプラズマクラスターによる試験を行ってきた。
同社によると、天井埋め込み型イオン発生機を設置した水産加工工場内では、管理温度を従来の15度から17度に上げても衛生管理手法に沿った高い衛生環境が維持できることを確認したという。また浮遊菌の抑制と節電が両立できただけでなく、作業空間の冷えすぎを抑えることにもつながり、作業者の身体的負担をも軽減できる。
「IG―2B35A」は1台あたり約35㎡、天井高3m以下の空間に適用可能となっている。
AGC 後付可能なエコ硝子を発売
AGC(旭硝子・東京都千代田区)では、オフィスビルや店舗の省エネ窓ガラスリフォームに最適なエコガラス「アトッチ」を、10月から発売すると発表した。同製品は、室内側からLow―Eガラスを接着することで、既に施工されている窓ガラスをエコガラスにするもので、これまでエコガラスへの交換が難しいとされていたオフィスビルなどにおいても、省エネが実現できる。
昨年発生した東日本大震災の影響により、電力事情が逼迫したことをうけ、節電を目的とした省エネ窓リフォームのニーズが急速に高まっている。住宅においては省エネ性の高いエコガラスへの交換や二重窓の設置などが数多く採用されている。一方で、オフィスや店舗などにおいては、ガラス交換が足場を組んで行わなければならないなどの理由から、エコガラスや二重窓の導入が進んでいなかった。同製品は、はオフィスビルのオーナーやテナントなどからの多くの要望に応える形で開発されたもの。
夏の暑さだけでなく冬の寒さ対策も実現し、年間を通じて高い省エネ効果を発揮する。施工後は空調エネルギーを約30%削減し、空調エネルギーコストを年間約61万円削減する。
また、施工の際は足場設置が不要なため、施工費用を圧縮する。施工は窓ひとつあたり30分から1時間で完了する。既存のガラスをそのまま使用するため、廃棄物が出ない。
TBグループ 屋外仕様のデジタルサイネージ 見えづらい店舗に効果発揮
TBグループ(東京都文京区)では、屋外仕様のデジタルサイネージ「BRID3.(ブリッドスリー)【DS-WL419S】」を、7月2日から販売開始している。
屋外仕様のデジタルサイネージBRIDシリーズは、発売以来2年連続で業界売上シェアナンバーワンを獲得したTBグループのヒット商品。BRID3.では画面の大型化やユーザーインターフェースの見直しによる操作性の向上、タイマー機能の充実といった、商品力の更なる向上を行った。
また、コンテンツを自前で制作しているユーザーに対して、動画作成ソフトなどで使うことができるキャラクターや、その他商売にかかわる素材について、ダウンロードできる専用サイトを公開する。BRID3.は、屋外でもしっかり見える「LEDバックライト搭載19インチ液晶ディスプレイ」と、「超高輝度白色LEDディスプレイ」を、ひとつに納めた屋外仕様のデジタルサイネージ。
LEDの強い光で遠くから強力に人目を引き付け、店舗前では液晶の映像と音声を活用して、実感的な訴求を行うことができる。
2階以上の空中店舗や地下店舗、外から店舗の雰囲気が伝わりにくい店舗などで特に効果を発揮する。
パナソニックエコソリューションズ 業界初ダウンライト
パナソニックエコソリューションズ(大阪府門真市)では、業界初ダウンライトで100lm/Wを達成した、省エネで美しい光のLEDダウンライト・ワンコア(ひと粒)タイプの高出力タイプ合計88品番を、7月1日より発売開始した。
同社独自の放熱設計技術、反射板設計技術などにより、集積型LEDによるワンコア化が難しいとされていた高出力型の1000形・750形、550形、350形を新たにラインアップ。550形では、同社従来品(コンパクト形蛍光灯FHT42形×3)と比較して、約60%の省エネになる。まぶしさにも配慮を施した器具設計となっており、ショッピングモールやオフィスビルのエントランスなど、さまざまな高天井空間の大幅節電リニューアルに役立つ。
同製品は、発光部をひとつにまとめた集積型のLEDを搭載し、多重影が発生しない、ムラのない美しい光を実現する。既に発売しているLEDダウンライト・ワンコア(ひと粒)タイプを含めて、全般照明用のLEDダウンライト・ワンコア(ひと粒)タイプは、1000形から60形まで8種類の明るさタイプで、合計304品番を揃えた。
同社は、エントランスなどの高天井空間から廊下などの低天井空間まで、あらゆる空間において美しい光と省エネの両立において貢献するとしている。
三菱電機/三菱電機ビルテクノサービス オーダーメードエレベーターに新たなオプション ピーク時に消費電力量を最大で20%カットを実現
三菱電機(東京都千代田区)と三菱電機ビルテクノサービス(東京都荒川区)では、三菱オーダーメード・エレベーター「NEXCUBE(ネクスキューブ)の省エネ運転機能を強化する新たなオプションを7月4日から発売した。三菱ビル設備オープン統合システム「Facima BA-system(ファシーマ・ビー・エー・システム)」との連携により、ビル全体の電力使用ピーク時間帯にエレベーターの消費電力量を最大で20%削減する。
東日本大震災以降、全国のオフィスビルや商業施設において、節電・省エネ対策が重要とされており、とりわけ昼間の電力使用ピーク時間帯でのいっそうの取り組みが求められているなかで、次のような特長を持つオプションを用意した。
「Facima BA-system」との連携により、ビル全体の消費電力量が設定値を上回ると予測された場合、エレベーターに省エネ運転を指令する。それにより運転モードから制御モードへ切り替える。新規設置予定のエレベーターだけでなく、設置済みのエレベーターにも適用可能であり利用中のビルの節電対策のひとつとして導入することが可能である。