不動産トピックス
今週の一冊
2012.08.06 17:10
将来の安定収益確保を目指すアパート事業化への道
年収1000万円から始める「アパート事業」による資産形成入門[改訂版]
著者:大谷 義武
出版:幻冬舎
発行:平成24年6月27日
価格:1429円(税別)
国税庁の民間給与実態統計調査において、平成11年から平成21年までの10年間の推移を見ると、年間給与所得者の平均給与が増加したのは平成19年度のみで、それ以外の9年間は減少している。私たちはこうした不安定な世の中を生きていることを自覚しなければならず、会社から給与をもらうだけでなく「将来の安定」を勝ち取るためには自らの力で収益を獲得すべき方法を模索するべきなのだ。
そうした中、本業以外に資産形成を行う手段として注目を集めているのが「アパート事業」である。本書では、それまで経営感覚が欠けていた地主や投資家によるアパート経営とは一線を画した、利益を生み出すために積極的に事業展開を行う経営者を「アパート事業家」と定め、安定した将来を実現する成功の秘訣を紹介する。
著者は収益用不動産販売会社を設立し、数多くの販売実績を持ちながら「アパート事業家」の側面を持つ。著者の個人的な体験談だけでなく、物件の選定、資金調達・運用する際の注意点といったアパート事業の基本の他、中小企業金融円滑化法終了後の市況分析や最新の管理方法など、現在の社会情勢に沿ったアパート事業のポイントを解説する。
経済状況が不安定な中、頼れるのは自分のみ。タイトルには「年収1000万円から」とあるが、解説している内容はアパート事業の基本的ノウハウのため、投資額の大小に関わらず、非常に有益だ。