不動産トピックス
ビル業界ミニトピックス
2012.12.03 15:25
■独自技術で鳥害対策を実施する大庭ビルメインテナンス(東京都板橋区)。同社が所有する自社ビルは東武「上板橋」駅から徒歩5分に立地し、地域住民のための集会場所としてビルの一室を開放していたが、現在は新たな活用方法を模索中だ。
「不特定多数が出入りし、ビルの安全性を考慮した結果、別な使用方法を検討しています」(同社 相談役 大庭忠夫氏)
複数のリニューアル業者に相談したところ、様々なプランが寄せられたが、大庭氏が注目したのはシェアハウスだ。
「それまで学習塾等から引き合いもありましたが、新しい挑戦としてシェアハウスを行うのも悪くないと考えています」(大庭氏)
■不動産投資マッチングサイト「不動産投資の楽待」は物件掲載数で国内トップを誇る。同サイトを運営するファーストロジック(東京都港区)は、これまで収益マンション1室プレゼント企画など、ユニークな企画を多数展開してきたが、このたび「国内ナンバー1」になったことのある2014年度新卒者を対象にした特別採用を実施するとのこと。
オンリー1という言葉が流行したが、その結果、ナンバー1を目指す努力を怠り、国際競争力の下落に繋がったと考える同社。国内ナンバー1サイトを運営しているだけに、あらゆる分野で国内ナンバー1になったことのある人材の採用企画を実行することにしたという。
■横浜市の関内エリアで複数のビルを所有しているスガエンタープライズ(横浜市中央区)。同社の代表取締役を務める須賀氏は様々な店舗運営のノウハウをビル経営に生かし、満室稼働を実現している。
「店舗経営を成功させるには十分な投資を行うことが求められ、投資した分だけ収益を向上させて投資コストを回収するのが基本です。こうした考えを取り入れているビルオーナーはまだ少ないと感じています」(同社 代表取締役 須賀豊氏)
同社の本社ビルである第一須賀ビルは築40年以上が経過しており、大半が自社使用。とても収益物件とはいえなかったが、須賀氏の発案で、ビルのコンセプト化を試みる。テーマは立地場所の馬車道にちなみ「カルチャー」に設定。古い建物の赴きを生かし、共用部分を改修したことで、ダンススタジオやイタリアンレストラン等の誘致に成功。改修から半年ほどで満室稼働を実現した。須賀氏によると「まだ外観に工夫の余地があり、入口周辺のリニューアルを検討しています」と語る。ビルの価値向上に余念がない。
■日本防水工法開発協議会(横浜市瀬谷区)の調査によると、ビルの屋上防水は一旦防水層に水が浸入すると水分を取り除く手段がなく、躯体から発生する湿気や結露を外部に排出することができず、躯体のコンクリート層を腐食させるという。屋上防水を塗り直す場合、浸水した部分を完全に乾かすべきだが、屋上のため、湿気を取るのは容易ではない。湿気が残った状態で防水工事をやり直すと、内部で腐食が進むといった悪循環に陥るという。浸水しないように早期の対策が求められる。