不動産トピックス
クローズアップ インフルエンザ対策編
2013.02.18 17:37
今冬も2月に入り、インフルエンザやノロウイルスの流行や被害が報じられている。とくにインフルエンザにおいては、過去には各企業の営業活動に支障を来した事ケースなどもよく耳にしたが、この冬のインフルエンザの猛威も非常に強力なもので、しかるべき対応が求められている。オフィス・店舗問わず、ビルとしてはどのような対策をとるべきか。各製品からそのヒントを得られればと思う。
キングジム 自動手指消毒器を改良「アリサットAL20」
キングジム(東京都千代田区)では、従来販売してきた自動手指消毒器「アルサット」を改良した「アルサットAL20」を開発した。昨年12月から販売を開始している。
手をかざすと赤外線センサーが感知して、アルコールが噴射される従来品に、噴射される消毒液の量や形状が調節できる機能が新たに加わった。
ジェルタイプ以外であれば、一般に市販されている消毒液を使用することができ、消毒液を収納するタンクは1リットルという大容量だ。製品へのいたずらなどを防ぐため、タンクのブロック機能も備わっている。
また、乾電池のほかACアダプタ(いずれも別売)でも稼動させることができるようになり、より多くの場所で設置しやすくなった。より設置場所に調和するようにと、製品デザインも一新した。付属のネジを使えば、壁に取り付けることも可能である。
「インフルエンザなど感染症の予防として、オフィスのエントランスなどに設置される消毒液は今や定番となっています。インフルエンザが猛威をふるうこの冬は、簡単に手指の消毒を行えるこの製品を導入することで、テナントに対するサービス向上の一環となるのではないでしょうか」(池田氏)
クボタ 新しい空気清浄空調機
クボタ(大阪市浪速区)では、工場のクリーンルーム向け空調機で採用している水噴霧技術を生かした、ビル用コンパクト型空気清浄空調機「ピュアウォッシャー」を発売した。優れた空気清浄効果や除菌効果で、安心で快適な室内環境を提供する。
近年、新型インフルエンザや花粉症、黄砂などによる健康被害への意識が高まりを見せるなか、家庭用などの空気清浄機の売れ行きが好調である。同じように、オフィスやホテル、映画館、病院待合室、福祉施設や教育施設などにおいても、安心快適な空気環境へのニーズが高まっている。
同社は従来工場のクリーンルーム向け空調機を開発製造で培ってきた気液接触効率の高い水噴霧技術を、ビル用コンパクト型空調機に応用し、除菌や消臭、加湿機能を持った空気清浄空調機を新しく開発した。
水噴霧技術と乾式フィルターの組み合わせによって、空気中のウイルスやカビ、浮遊菌、花粉を確実に捕捉する。フィルターで除去しきれない臭気やガス成分もしっかり水に取り込み除去する。
噴霧でとらえたウイルス、カビ、浮遊菌は微酸性次亜塩素酸水(HCIO)の力で除菌を行う。 空調機内での雑菌の繁殖を防ぎ、衛生環境を保つ。
また、気液接触効率に優れているため、高い加湿能力を持っている。室内に潤いを与えるため、冬場のインフルエンザなどウイルスの繁殖を抑制す。
エム・アイ・シー 除菌・消臭に効果あり
エム・アイ・シー(東京都中央区)では、除菌・消臭したあとに水に還元する空間衛生除菌水「クリンメソッド」の製造・販売を展開している。
「クリンメソッド」は、菌や有機物に接触した際に、水(H2O)に還元される。インフルエンザウイルスや、ノロウイルスの代替ウイルスとして実験に用いられているネコカリシウイルス、結核菌など、ほとんどの菌に対して、素早い除菌効果を持っている。感染症の予防にも役に立つ。
また同時に、生ごみなどの腐敗臭やタバコ臭など、さまざまな悪臭に対する消臭効果もある。
人や動物などの体内でも作られている次亜塩素酸が主成分となっているため、高い安全性を保つ。また、成分が中性に近い弱酸性であるため、手や肌に優しく、誤って口に入れてしまっても無害である。空間に噴霧する100ppmタイプと、通常は希釈して
使用する200ppmタイプのふたつがラインアップされている。
「『クリンメソッド』は、病院をはじめとする医療機関や福祉関連施設、教育施設など、幅広い用途において導入されています。また、ビルメンテナンス関連業界の方にもご利用いただいており、ビルの衛生管理などにも役立つ製品となっています。スプレーで噴霧したり、希釈して超音波式の加湿器や噴霧器で利用したりなど、場面によって使い分けることが可能です」(石井氏)