不動産トピックス
編集後記
2013.06.17 16:06
株価が乱高下を続けている。「建築物は、数千年後に美しい廃墟になるよう造るべきである」と言った建築家がいるが、崩壊後にまで美を求めることのできるビルと異なり、崩壊後の株券は紙くずである。建て替えやリニューアルが可能なビルと違い、そもそも株は価値を創ることが難しい。政権への期待ももちろんだが、景気浮揚のための努力を続けなければならないのは我々も同様である。「結局“元の木阿弥”に戻った」では、ビルも株も浮かばれない。市井の1ビルが街を形づくるように、個人の努力が経済を動かしているのである。(久保)