不動産トピックス
クローズアップ セキュリティ編
2014.03.10 13:16
個人情報保護などの観点から、セキュリティレベルの確保が求められることが増えた。しかしセキュリティを確保するためには設備が必要となる。今回はそのようななかで、オーナーや利用者にとってよりよいサービスを提供するセキュリティ製品・サービスを紹介する。
防犯製品のメーカーである計電産業(東京都豊島区)では、おサイフケータイやフェリカ・マイフェア規格のカードをタッチすることで情報に照合し、施錠・開錠が行うことができる非接触IC錠「エフイーロック」を製造・販売している。おサイフケータイ機能付きの携帯電話や、Edyカード等に採用されているフェリカ規格、タスポ等に採用されているマイフェア規格のカードを「エフイーロック」に登録すると、RFIDという非接触型自動認識技術によって、カードキーとして使用できるようになっている。フェリカ・マイフェア規格を採用している既存の社員証などIDカードもカードキーとして使用可能。
カードの使用履歴を本体に記録しているので、入退室管理システムとしても使うことができる。カードの登録や抹消の設定が簡単にできるということも特徴のひとつだ。動力には電池を採用しており、新たに配線を通すような大掛かりな工事は必要なく、通常のカギの交換と同じような作業で簡単に設置することができる。省エネ設計で、5年以上の長寿命を実現する仕様になっている。
今春には、よりスタイリッシュなデザインを実現した「エフイーロック SE」を、新たにリリースする予定になっている。
「かねてよりお客様から『よりコンパクトなデザインの製品を』という要望があり、それを実現したのが『エフイーロック SE』です。もちろん、従来の『エフイーロック』も手堅いニーズがあるので、引き続き製造販売を行います」(井上 久夫氏)
また、部屋と同じカードやおサイフケータイをかざすだけで、自動ドアや電気錠のオートロックを開錠できるコントローラー内蔵のNFCカードリーダー「SSリーダーシリーズ」を新たにリリース。「エフイーロック」と共通のインターフェイスでカードの登録や抹消が簡単に行え、オートロックの建物の管理が、より簡単になるような製品だ。
日本信号(東京都千代田区)は、道路や鉄道の信号や各種周辺製品の製造販売のため昭和3年に設立された老舗の信号メーカーである。鉄道・交通インフラにおける実績を持つ同社では、オフィスビルや駐車場、アミューズメント施設、空港、駅などさまざまな施設に設置されるような、総合的なセキュリティ製品を販売している。
オフィスに対しては、建物への入退館を自動で正確に管理するシステムとして「スタイリッシュゲート」や、入退館に必要なカードの発行機、カードホルダー回収機を展開する。
同社が昨年10月発売したのは、ハンズフリー人体通信システム「elefin(エレフィン)」だ。既存のICカードシステムと、人体通信システムを連携することで、身につけているだけでカードキーをかざしたりしなくてもセキュリティを通過することができるようになる。
「elefin」は、オフィスビルにおいては毎日の入退館のカードタッチをなくすることができるし、また、病院の手術室などにおいては、タッチレスにすることにより、無菌状態を維持することができるなど、各所でさまざまなメリットが生まれる。
「カードをかざさなくても入退室できることの大きなメリットは、実はバリアフリー化を促進できるという点にあります。健常な方はより便利になりますし、障害を持つ方も負担なく入退室できるようになります。今後ますます必要になる機能だと思います」(鈴木氏)
セントラル警備保障(東京都新宿区)では、オフィスや住宅向けのセキュリティ対策を展開している。
同社がビルなど建物内において特にすすめるセキュリティ対策としては、「JCカメラシステム」、「トリガー」、「画像巡回サービス」という三つのカメラシステムと、同社が設立した「CSP画像センター」を、専用のネットワークで結び、画像監視サービスを展開。
「JCカメラシステム」は、防犯カメラから不審物や病人、混雑の度合いなどを検知する。「トリガー」は、防犯カメラから侵入を検知する。多くのセンサーを設置することなく、屋外面の侵入警戒を実現する。
「画像巡回サービス」は、防犯カメラを目視で巡回・確認するサービス。監視業務を遠隔化して、手頃な価格で同社が行うというもの。いずれのサービスも、専用のカメラを用意することなく、手軽に導入することができるとのことだ。