不動産トピックス

クローズアップ 防災グッズ編

2014.07.21 17:29

 備えあれば憂いなし。今回のクローズアップは「防災グッズ」編と題して、いざという時に役立つ防災グッズを紹介する。自らの命を守るだけでなく自社社員の安全確保、また所有ビルで働くテナント従業員の安全を守る意味でも積極的な防災対策を心掛けて欲しい。

 エイアンドエイティー(群馬県桐生市)は、地震などによりエレベーター閉じ込め事故が発生した際に活躍する「エレベーターチェア」を販売している。
 ビル設備の中でもエレベーターは人命に関わる設備であることから安全性の確保がビルオーナーの責務である。しかし保守メンテナンスをしっかりと実施していたとしても地震時管制運転装置が設置されていないエレベーターの場合、エレベーターが即時停止し、そのまま扉が開かないという閉じ込め状態に陥ることもあり得る。このような時に役立つのが「エレベーターチェア」。同製品の外観は一見すると普通の三角筒状の椅子である。しかし三角筒状の中には飲料水・コップ・ライト・トイレシート・トイレットペーパー・消臭剤・目隠しシートなど閉じ込め発生時に必要な防災備蓄セットが収納されている。
 閉じ込め事故が発生した場合、救助までの待機時間は数時間におよぶことも十分考えられる。このような時にはトイレとしても活用することができることから、エレベーター利用者に対して安心感を与えることができる。また「エレベーターチェア」は平常時には高齢者や妊婦などが利用できる椅子や荷物置き場として活用することが可能であることから、エレベーターの上昇下降に時間がかかる高層マンションなどにも適している。
 「現在『エレベーターチェア』は官公庁やマンションを中心に約1万台導入しています。震災以降、エレベーターの閉じ込め事故の対応が注目されていますが同製品も昨年から問い合わせが増加しています」(マーケティング本部 二宮 俊彦氏)


 インターネットポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナント(東京都港区)は、非常時に必要な情報を1つのアプリで確認ができる防災ポータルアプリ「goo防災アプリ」をリリースした。
 「goo防災アプリ」は、災害および気象警報・注意報発生のプッシュ通知や災害時に必要な「災害関連ニュース」といった情報提供のほか、困ったときの悩みに答えてくれる「教えてgoo(防災カテゴリ情報)」や病気に関する治療方法・薬検索なども可能。さらに、安否情報をまとめて検索できる共同サイト「J―anpi~安否情報まとめて検索~」との連携により安否情報が確認できる。また設定を行うことでアプリ上から一括でJ―anpi、Facebook、twitterに自分の安否情報を投稿することができる。

 医療関連機器の企画・製造を行うジオナ(兵庫県西宮市)は、業界初となる非常時専用栄養機能食品の販売を開始した。
 災害時における復興の過程において、その重要性が見過ごされているのが被災者および復興支援者の「栄養問題」である。特に子供や高齢者、疾病を持つ患者など「栄養問題」の被害者となっているのが現状である。このような問題点に対して、同社が提案するのが「非常時・災害時栄養補給食品」である。同製品の特徴は、各種ビタミン・ミネラルを含めた国が定めた栄養機能食品を一つにまとめてある点だ。これにより塩分過多や各種栄養素の欠乏により体力減退・疲労蓄積・衰弱・疾患の悪化・発病・ストレスなどの栄養失調災害を防ぐことができる。




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