不動産トピックス
今週の一冊
2014.11.24 16:12
専門家4名が集い固定資産税の適正納税を分析
Q&A 固定資産税は見直せる 適正納税の方法と実践
著者 林 弘明、秋山 英樹、杉森 真哉、渡邊 浩滋
出版 清文社
価格 2400円(税別)
発行 平成26年10月3日
不動産コンサルティング業務を手掛けるハート財産パートナーズ(東京都港区)の代表取締役を務める林弘明氏。固定資産税を得意分野とする同氏は、これまで本書のタイトルにある適正納税をテーマに度々セミナー講演を行ってきた。
課税当局が納税者の資産を評価して課税する賦課課税制度が採用されている現在の固定資産税では、課税誤りが頻発し一部の納税者からは制度そのものの改革を求める声があがっている。同氏は現行税制の問題点や適正納税についての書籍を数多く残してきているが、本書は同氏に加えて一級建築士で不動産コンサルタントの秋山英樹氏ら4名での共著である。
固定資産税の基本的な仕組みの解説から始まる本書は、基本を踏まえた上での固定資産税の納税額を見直すための様々なアプローチを紹介。近年相次いで起きている固定資産税の課税誤りの原因や、それによって生じる納税者への影響なども紹介されている。
日本国内全ての固定資産を正しく評価することは、現実的に難しいと林氏は本書で述べている。課税誤りは固定資産税の制度上起こり得る事象であり、本書は課税誤りに自身が直面した場合正しい道筋を示してくれる指南書の役割を果たすだろう。