不動産トピックス
今週の一冊
2015.01.26 10:53
不動産取引で必要な「税金」網羅
<2時間で丸わかり>不動産の税金の基本を学ぶ
著者:吉澤 大
出版:かんき出版
発行:平成26年2月17日
価格:1500円(税別)
税金を扱うプロである税理士や公認会計士が存在し、彼らに税金のことを任せておけば問題ないこうした風潮が不動産取引市場に定着していると言うのが本書が著された出発点になっている。
こらからマイホームを購入しようとしている顧客がいる。漠然と後々の税金のことが頭の片隅に浮かびながらも、購入したい物件の間取りや立地のほうへ関心が強く税のことまで視野に入っていないケースが非常に多い。さらに不動産投資において、投資家が気にするのは収益がいくらになるか「利回り」であることが大半で、購入から売却までの間にどのような税金がかかるのか、どの程度の支出があるのか理解していない。
不動産購入時、保有時、売却時のすべての場面で様々な税金がかかり、思わぬ場面で家計を圧迫、事業計画を頓挫するような事態を引き起こすことになりかねないのだ。
税理士や会計士といった専門家に丸投げにしていた不動産に関わる「税金」に焦点をあて、本書では不動産取引を「購入・取得」、「保有・賃貸」、「譲渡」、「相続・贈与」といった4つに分類し、それぞれの場面で必要となる税金を14項目にまとめて紹介する。知らなければ赤面物の最低限の知識と、顧客に信頼される重要知識の2段階に分けて解説がなされ、読者の知識レベルにも対応している。「不動産のプロ」を目指す仲介営業マン、不動産投資の初心者等にお勧めだ。