不動産トピックス

クローズアップ LED照明関連製品編

2015.02.09 16:05

 今や一般家庭にも普及し、日常生活に欠かせない設備機器の一つとなったLED照明。普及拡大に伴いLED照明関連製品も市場に出揃ってきた。今回のクローズアップでは、LED関連製品をテーマに光計測器から調光照明制御システムまで幅広く取り上げる。

LED光源普及開発機構 持ち運び可能、携帯用光計測器
 LED光源普及開発機構(東京都千代田区)は、植物工場経営で大切な要素「光の量」(マイクロモール)が計測できる、光計測器のスペクトロナビシリーズ「Advance MK350S」の販売を開始した。
 同製品は、普及品MK350Nと同様、スマートフォン並みの軽量化に成功。携帯しやすく操作が簡単なLED計測機器で、Wifiによるリモコン操作とSDカードによる記録保存が可能であることが特徴だ。素早く簡単にLED製品を測定し、LED製品環境における系統的に問題の解決や効率的なワークフローの構築に役立つ。
 「これからのLED照明選択は照明設計における既存光源の照度分布対応では説明ができず、人間の生体リズムに特化した『色温度、演色、照度』がバランスよく設計することが重要な課題となっています。一日の生体リズムと体温の変化をLED照明の技術コントロールで制御することで人間の持つ健康管理、美的効果までもが変わることも予測され、光色、演色、照度のバランスが照明の現場で測れ、更に植物工場に必要な『光量』が一目瞭然『MK350S』の価値は益々高まってまいります」(理事長 小林 治彦氏)
 また、同製品は内蔵の画面から演色性やスペクトル、照度分布図などを確認することができるため、パソコンやスマートフォンといった他の機器が不要。いつどこでも精度の高い計測を可能としている。
 オーナーにとってLED照明設置の懸念材料は、従来光源である蛍光灯と比較した時の違和感の有無だろう。その点、同製品を活用することで消費者にとって最適な光環境を提供することができ、「LED照明を設置したのに従来光源とくらべて違和感を覚える」といったクレームが発生する可能性を減じることができる。

新エネルギー・産業技術開発機構/四国計測工業
 新エネルギー・産業技術総合開発機構(川崎市幸区)のプロジェクトにおいて、四国計測工業(香川県仲多度郡)は共同研究所のSTEQ(北九州市若松区)と鹿児島大学と共同で、Ra80以上の高演色型の超高輝度・大光量のLED照明を開発した。  現在、高天井照明や投光器として高輝度・大光量照明の高圧水銀ランプなどの高輝度放電ランプ(HID)照明が多く使用されているが、一層の省エネルギー化や水銀条約による高圧水銀ランプの使用制限などを背景に、LED化が急務となっている。LED化にあたり、LED照明の高輝度化については、発光部が高温になり、寿命の低下や発光効率の低下を招くことが課題となっていた。
 新エネルギー・産業技術総合開発機構のプロジェクトにおいて開発された同製品は、単一面光源による照明としては、定格光束6万3200lm~6万8000lmで世界最高クラス。LEDの集積率を高めるとともに放熱を強化し大光量・長寿命と省エネルギーを同時に達成した。
 従来の高輝度放電ランプ(HIDランプ)照明と比較して、投光器は約53%の省電力で同等の照度を達成できるなど、大幅な省エネルギーを実現している。


NTTファシリティーズ 無線個別調光制御システムの提供を開始
 NTTファシリティーズ(東京都港区)は、照明器具の消費電力を大幅に削減可能な無線個別調光照明制御システム「FIT LC」の提供を先月5日から開始している。
 同システムは、調光機能付き照明器具をスマートフォンやタブレット端末で一灯ごとに無線で制御することが可能なシステムで、すべての照明器具メーカーの製品に対応する。また明るさセンサや人感センサを用いることで、昼の時間帯は照明を最低限に抑えたり、不在時には自動消灯するなど利用シーンに合わせた照明をきめ細やかにコントロールすることが可能となる。
 主な特徴としては、1灯ごとの手動または自動による制御、昼光利用や不在時消灯の自動制御により、制御を行わない場合と比較して最大70%の照明消費電力の削減が可能である点だ。また無線帯域には通信距離や回り込み特性に優れ、消費電力が少ない920MHz帯を採用しており、コントローラから50m以上離れた照明器具との通信が可能となっている。
 システム構成にあたって、同システムは照明器具に無線を受信するモジュールを接続することで様々なメーカーの照明器具に対応することが可能であるが、無線受信機能をあらかじめ搭載した照明器具もラインアップしている。同製品は各種センサに対応した自動制御機能を省き、スマートフォン等による無線制御に機能を特化することで、ゲートウェイ等を用いない安価なシステムを構築することが可能となった。




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