不動産トピックス
今週の一冊
2015.08.31 10:12
「都市近郊・新築1棟買い」を推奨
都市近郊ではじめる年収500万円からの不動産投資 改訂版
著者:堀越 宏一氏
発行:平成27年8月28日
出版:幻冬社メディアコンサルティング
価格:1300円(税別)
アベノミクス以降の不動産市況の回復によって、不動産投資を指向するサラリーマン投資家が急増。これまで「不動産のプロ」専用だった市場に投資の素人が多数参戦する形になった。これに伴い、経験の浅いサラリーマン投資家に向けた投資ノウハウを記した指南書も続々と登場。書店にいけば似たようなタイトルの投資指南本が棚を埋め尽くし、どれがいいのか判別がつかない。不動産投資を学ぶためには、まずは指南書の目利きから始める必要がありそうだ。
そうした中、本書では「年収500万円」という最もボリュームゾーンが広い層に対して「都市近郊・新築一棟買い」を推奨。都心から40~50km圏内、人口は10万人程度の地方都市は「都市近郊」の条件に当てはまり、ここに都内への通勤者や地元企業の存在によって居住ニーズは十分に見込めるという。
著者は「都市近郊」の見本ともいうべき埼玉県東松山市に本拠を置く不動産会社の社長であり、本書で触れる投資手法は著者の経験から生み出されたもの。取得物件の選択方法から10年後の出口戦略まで詳細に解説しており、不動産投資を身近なものと感じられるだろう。
不動産投資が限られた一部の富裕層だけの市場ではなくなってきている。少子高齢化等の社会的問題が山積する日本において不動産投資こそ厳しい経済環境を乗り越えられる道筋なのである。