不動産トピックス

今週の一冊

2015.11.09 17:17

地方不動産の魅力を紹介

儲かる不動産投資は、地図から探せ!
著者:伊藤 邦生
発行:平成27年9月11日
出版:KADOKAWA
価格:1500円(税別)

 本書は地図をベースにした地方不動産のノウハウについて書かれた本である。不動産投資と言うと「人口が安定しており、一定の需要が見込める都心部の物件で行うもの」であり、「地方の不動産はリスクが高い」というイメージを抱いている人は少なくない。しかし、筆者は地方不動産への投資を推奨している。それはなぜか。
 現在、地方では入居率が70%ほどの地域も多く「地方の物件は人が入りにくい」と思われがちである。だが、入居率が低い地域といっても極端に入居率が低い物件と高い物件、勝ち組物件と負け組物件に二極化しているのが地方の実情であり、「入居率70%の地域でも、勝ち組物件にすることができれば、満室経営は難しくなく、ミドルリスク・ハイリターン、ローリスク・ハイリターンの投資ができるのが地方の不動産投資」であるというのである。
 では、どうすれば「勝ち組物件」とすることができるのか。筆者はリフォームと入居付け、そして地図によるエリア分析を重要な要素として挙げている。本書は実際に三重県の津市や松阪市、石川県加賀市、栃木県足利市などにアパート・マンションを保有している筆者が自らの経験をもとに書かれており、地方不動産の魅力、勝ち組物件を見抜くための地図の見方、物件購入の際のコツ、銀行との付き合い方、満室経営のためのポイントなどが紹介されている。
 敬遠されがちな地方不動産も条件次第では都心部の物件にも劣らない魅力があることが、本書を読めば理解することができる。




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