不動産トピックス
クローズアップ 外装編
2015.12.28 11:29
ビルの外装部分は常に風雨にさらされ、劣化が早い。漏水の原因となるため、日常的に気をつけて管理をする必要がある。また、外観の善し悪しはリーシングにも繋がる。今回は様々な外装製品やサービスを紹介する。
トーシンコーポレーション 簡単に屋上緑化のできる資材
エクステリア事業や緑化事業など様々な事業を展開しているトーシンコーポレーション(東京都目黒区)は屋上緑化資材「TLC」を販売している。
建築物に基礎があるように植物の生育には土を中心とする植栽の基盤が必要。通常の緑化地では十分な土壌があるのに対し、人工地盤では荷重条件の軽減という大きな課題があるため、植物の生育に必要な水分量の調節や養分を含んだ人工的なシステムが必要となる。これに対応したものが植栽基盤を基本としたTLC緑化システムとなっている。
TLC緑化システムはTLCパネル(植栽枡)を使う事で簡単に施工を実現。従来、コンクリートやモルタルを使用する現場手間と時間がかかっていた。TLCパネルはGRC(ガラス繊維強化セメント)製で、工場一貫製作となっている。その為、設計場所や設計手順にとらわれず、パネル状のものが現場に届けば組み立てるだけですぐに設置できるもの。しかも軽量で荷重負担も軽減、コスト削減にも寄与するものとなっている。
電気硝子建材 優れた耐久性によって上質な空間を提供する結晶化ガラス壁装材
電気硝子建材(大阪市淀川区)は天然石よりも硬く、優れた耐候性もつ結晶化ガラス壁装材「ネオパリエ」を販売している。
「ネオパリエ」は商業施設の壁面ガラスとして用いることのできる装材で、板厚は15mm以上で吸水率がゼロとなっているので水が染み込まず凍害の心配がない。また、天然石よりも硬いモース硬度5・5を達成することにより傷がつきにくく耐摩耗性にも優れており軽量。そしてガラス質という特長を生かして加熱・軟化させることにより容易に曲面を形成できるなど、あらゆるメリットのある製品となっている。
カラーバリエーションは標準色の4種類と特注色の2色、光を透過するグレアホワイトの全部で7種類から選ぶことができる。
汚れにくくメンテナンスが容易で、ニーズに合わせた自在なカラー対応、曲面加工も可能。これらの要素を併せ持つことにより建物に艶やかさときらめきの空間形成に寄与する製品となっている。
関西ペイント 弱溶剤系2液エポキシ樹脂シーラー
関西ペイント(大阪市中央区)は、弱溶剤系2液エポキシ樹脂シーラー「浸透形Mシーラー」を開発し、関西ペイント販売(東京都大田区)を通じて全国に販売を行っている。
昨今の公共・民間の塗装工事において溶剤規制が求めれられる中で、「浸透形Mシーラー」は比較的臭気の弱い溶剤を使用した弱溶剤系塗料であり、「ちぢみ」や「はがれ」が発生しにくいうえに塗装時の作業環境、周囲環境への配慮、大気汚染物質の低減につなげている。
外装材・内装材・窯業系屋根材等の幅広い部位に適用できるオールマイティーシーラーであり特殊浸透補強成分の配合等により脆弱な素材に深く浸透して固化を強化する技術を確立したことにより、素材との密着性が強化になり、従来の強溶剤系と同等以上の素材強化を実現した。
適用できる下地はモルタル、コンクリート、ALC板、PC板、ケイカル板、窯業系サイディングボードなど。適用上塗りは水性上塗り、弱溶剤上塗り塗料全般としている。
関西ペイントは、内外部壁面・窯業系屋根面の新築・塗り替えの提案アイテムとして「浸透形Mシーラー」の拡販に努めていく。
プロタイムズ総合研究所 高品質な施工技術を誇る塗装のプロフェッショナル
創業から19年目を迎えるプロタイムズ総合研究所(東京都府中市)は屋根や外壁の塗装工事などを中心に外装に関わる施工工事を行う会社。専ら、住宅関係の工事が中心であった同社であるが、近年、ビルなどの商業施設への仕事も増加している。
同社の最大の特長は資格を持つ人間によっての漏水検査を必ず行い診断してから塗装工事の施工を行う点にある。
アパート・マンション改修事業部部長の深野敏也氏は「当社では例えば塗装工事などではまず営業・検査・施工の3つの部門に分けています。営業部門が顧客からの要望を吸い上げ、そして検査部門で問題のある部分をチェック。それらを総合して最終的に施工部分において反映させるように施工部門に伝達。施工を行うようにしています。下準備に非常に時間をかけて、施工ミスを犯さないためにも入念な下準備を行います。そのため、各部門のプロフェッショナルが横の連携を確実に取り、三位一体となって工事に臨むようにしています」と話す。
検査部門においては外装劣化調査診断士や雨漏り診断士などの資格を全員が保持している。また、施工部門の職人においても全ての職人が経歴や実績を積み上げたプロフェッショナルが施行を行う。現場ごとにどの職人が行くかを事前に決めて、その現場が終わるまでは別の現場を持たない、途中から別の職人を現場に入れないようにするなど徹底している。そういった信頼と実績を表現しているのが、「名工物語」というパンフレットを配布している点にある。職人一人一人を会社のパンフレットのように紹介し、工事前にどういった人物が施行を行うかを顧客に提示する。
そのような積み重ねによって得られた信頼と安全性は他の会社にはない魅力となっている。
「漏水検査などを施工前に無料で診断する会社というのは非常に珍しいと思います。地道に、実直にやり施主からの信頼を得て当社はここまできました。今後も、皆様に安心して工事を任せていただけるように努力していきます」(深野氏)