不動産トピックス
今週の一冊
2016.04.18 12:07
入口から出口まで行うべきことをつまびらかに解説
世界一やさしい不動産投資の教科書1年生
著者:浅井 佐知子
発行:平成27年12月15日
出版:ソーテック社
価格:1580円(税別)
マイナス金利の影響などで不動産投資がにわかに盛り上がっている。そのなかには多くの不動産投資家1年生が混じっているが、不動産投資の入り口から出口までを整理した書籍はまだ少ない。あくまで体験記にすぎない成功本を教科書代わりにすることが多いのではないだろうか。
そのなかで本書は不動産投資で堅実に勝っていくための教科書として、そもそも不動産投資を行うときに税金や経費などどのようなコストがかかるのか、物件はどのようにして選べばいいのか、不動産の基本的なところからつまびらかに解説している。
著者の浅井佐知子氏があとがきで本書を執筆した理由について「『不動産市場がバブル崩壊後のような落ち込んでいるとき』でも、『アベノミクスや金融緩和で不動産物件の値段が上がり、ローンが借りやすいとき』でも、言うなれば『どんな市場の時でも通用する不動産投資の本』が書いてみたいと思ったから」と記している。ある経済的、政策的要因で「儲かる」と神輿に乗ってババを引くのではなく、堅実な投資家養成のための本と言える。
浅井氏は不動産鑑定士であるとともに、不動産投資コンサルタントとして投資スクールも開く。多くのコンサルタント実績を持つ著者であるからこそ、投資初心者のための教科書を書くことができたのだろう。