不動産トピックス
今週の一冊
2016.10.10 16:03
建物管理の不具合最新事例から今後の建物メンテナンスまで紹介
より良いメンテナンスのための設計・施工10の原則~不具合削減のためのメンテナンスからの低減~ 改訂版
編集 「より良いメンテナンスのための設計・施工10の原則」改訂委員会
発行者 ロングライフビル推進協会
発行日 平成28年9月2日
価格 4167円(税別)
建物の長寿命化を目指すためのメンテナンスとはどのようなものか。公共建築物やビルなどを主体に建築・設備の維持管理、診断、改修技術などの調査研究を行っているロングライフビル推進協会(東京都港区)が建物所有者・設計者・施工者、維持管理者ならびに大学生向けに『より良いメンテナンスのための設計・施工10の原則』改訂版が発売された。
平成19年の初版の発行より、約9年ぶりの改訂。この9年間で、建物の省エネに対して「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」や「地球温暖化対策の推進に関する法律」、加えて昨年7月の「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」などが施行されてきた。加えて、平成23年の東日本大震災の発生は建物の安全性にも一段の配慮に関心が高まっている。
そうしたなかで今回の改訂版は建物の災害対策や省エネ対策を踏まえた。メンテナンスの基本となる概論とともに、最新の不具合事例を24、ケーススタディとして紹介している。これら不具合を解消していくための対策や、今後の建物メンテナンスに求められてくるノウハウ等を紹介している。
建物の長寿命化は業界内でも取り組みが進む。更なる進展のためには最新事例から学ぶことも重要だ。建物所有者、管理者は見逃せない必読の一冊だ。