不動産トピックス

ビル業界ミニトピックス

2017.01.23 12:04

■昨年末に成立したIR整備推進法。依存症などの絡みから批判も多く、与党内でも公明党が党議拘束を外すなど足並みの乱れが見られた。が、この分野において深い知見を持つキャピタル&イノベーション(東京都千代田区)代表取締役の小池隆由氏は「すでに政治家や政府は研究を積み重ねていて対策も構築している。そのため、現在メディアで出ている懸念は『いまさら』という思いは強い」と話す。カジノの失敗例としてメディアでしばしば引き合いに出されるのが韓国の「江原ランドカジノ」。深刻な依存症を多くの人に引き起こしたが小池氏は「それは対策を置き去りにして見切り発車したから」と言い、それを旗印にする日本のメディアなどに対し次のように苦言を呈す。
 「もともと炭鉱地域であったため、IRによる地域活性化とその税収による街づくりは必要でした。だからこそ韓国の人たちは課題こそあれども失敗だったとは思っていない。しかし日本のメディアは、それを『海外の失敗例』として報道する。カジノを撮らずに周辺の質屋ばかりを撮る日本の取材陣には『何しに韓国まで来たのか』と思った人も多いのではないか」
 苦笑いするしかない話であったのは言うまでもない。

■神田・秋葉原エリアでのオフィス・店舗の賃貸仲介業務を手掛けるアルド(東京都千代田区)。代表を務める川口和之氏の仕事に対する方針は、「全力で真面目にふざける」だ。その意図について川口氏は「物事を一つの見方だけではなく、様々な角度からの視点を持つため」とする。仕事にあえて遊び心を加えることで、斬新なアイディアが生まれるのだ。
 この考えから生まれたのが、「神田」駅前のレンタルスペース「秘密基地」である。川口氏はビルの空きスペースをどのように活用したいかを考えた際、仲間たちと楽しく時を過ごせる場所が良いと考えた。ここは「大人の隠れ家」ならぬ「大人の秘密基地」。川口氏自身もテレビゲームを持ち込み、プロジェクターの大画面で友人らとゲーム大会を開いたこともあるそうだ。


■つくばのシェアスペース「ヴィアート」では入口にフォトシンス製品の電子ロックを利用している。運営者である河嶋茂氏によると「スペックが良さそうで、機能的にもシェアスペースの無人化に最適だったので導入しました」と話す。
 同氏は独自のスペースシェアアプリを開発し、現在つくばエリアでのスタートアップに備えている最中だ。
 「場所とネットを利用したサービスとなるので効率的な運営のために電子ロックの利用も検討中です。ユーザーとしての感想はもう少しコストを安くしてほしいですね」と河島氏は笑顔で語ってくれた。




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