不動産トピックス

ビル業界ミニトピックス

2017.02.06 14:15

■京成線「京成佐倉」駅から徒歩10分の場所にある「おもてなしラボ」。ゲストハウス・コワーキングスペース・レンタルスペースの3つ用途を掛け合わした構成となっていて、東京でもなかなかお目にかかれない物件となっている。
 なぜこのような形態となったのか。代表の鳥海孝範氏によれば「もともとゲストハウスだけの予定だったがその場のアイデアで変化したのです」と話す。「その場のアイデア」と言うと聞こえは悪いかもしれないが、裏を返せばアイデアマンということ。ちなみに「おもてなしラボ」は国内外から観光・ビジネス問わず利用され成功をおさめている。成田空港も近いことからビジネス客がゲストハウスに泊まり、朝の隙間時間はコワーキングスペースで仕事という風景もよく見られるという。
 ちなみにこの「おもてなしラボ」では、やはりアイデアをきっかけに駄菓子販売も行っている。昔を懐かしみに、佐倉まで足を伸ばされてはいかがか。

■新宿区余丁町の「発明学会ビル」は、約3500人の個人の発明家が会員として加盟する一般社団法人である発明学会が所有するビルだ。同ビルの屋上には「発明神社」という神社が鎮座している。発明神社は日本古来からの優秀な発明を行った人々を祀った神社で、聖徳太子や鎌倉末期から南北朝期にかけて活躍した刀工の岡崎五郎正宗、麻酔薬を発明した華岡青洲などが祭神となっている。
 発明学会の会員からは電車の乗り換えに便利な車両の位置やエスカレーターの位置を示す「地下鉄乗り換えマップ」などユニークで便利な発明が数多く生み出されている。発明神社の祭神たちの発明と並び称されるような発明もいずれ誕生するかもしれない。

■消防設備点検事業者のエーケイ防災設備(埼玉県蕨市)はおそらく業界初であろう、Tポイントサービスを導入している。狙いについて代表取締役の安東孝之助氏は「他とは異なる付加価値やニッチな分野を得意とすることで競争に巻き込まれなくなる」と話す。このTポイントサービスもそのような発想から導入された。
 ただ、実際に利用があると「複雑な気分になる」とのこと。なぜか。その答えは「Tポイントを付与することで、いくらかの費用を当社が払うことになるから」。消費者の立場で見ればお得なTポイントだが、利用できるお店側は痛しかゆしといったところのようだ。

■保有ビルで自社運営のレンタルオフィスを開設している大松産業(東京都千代田区)の佐藤陽氏のもとに国土交通省から共同利用型オフィス等に関するアンケート調査票が送られてきた。佐藤氏は「レンタルオフィス事業について国も注目するようになってきたのでは」と推測。調査を受託している日本テレワーク協会(東京都千代田区)に問い合わせたところ「地方自治体等がサテライトオフィスの運営を検討するケースが増えており、実際にレンタルオフィスを運営する事業者に運営状況や課題、ニーズを伺いたかった」と説明してくれた。東京のオフィスニーズが地方に波及するかもしれない。




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