不動産トピックス
クローズアップ 蓄電システム編
2017.07.24 17:11
不動産経営者が抱える共通の悩みといえば、「空室をいかに埋めるか」である。今回は競合ビルとの差別化を実現し、空室を解消するためのヒントを紹介していきたい。
アルド 地元に強い不動産会社の新サービス・管理手数料0円
中小オフィスビルが集積する秋葉原・神田エリアにおいて、アルド(東京都千代田区)は地元密着型の不動産管理・仲介業務を展開している。フットワーク良く、地の利を生かしたサービスを提供する同社では、管理手数料0円の賃貸管理サービス「AKI・KAN賃貸管理」を手掛けている。
中小規模のオフィス・商業ビルで、種々の管理業務を自社で賄う例は多い。しかし、毎月の家賃管理や更新の手続きといったテナント対応、そしてメーターの検針など業務は多岐にわたり、専門知識やノウハウを持つ管理会社に業務を委託することによって、人件費などのコスト削減を見込むことができる。アルドが提供を開始した「AKI・KAN賃貸管理」は品質の高い管理サービスを提供しつつも、毎月の管理手数料に関しては顧客ごとにサービスプランを設け、月額0円から業務を請け負うというもの。管理業務は数%の管理手数料が発生するというのが一般的であるが、同社のサービスは専門家が業務を担当することで管理コストの削減だけではなく、発注者であるオーナー側はプランによって負担なく業務を任せることができるのだ。代表取締役の川口和之氏はサービスの特徴について次のように話す。
「提供するサービスは、空室発生時のテナントリーシングから入居審査及び書類作成、契約手続き、入居後のアフターフォロー、月々の家賃管理など幅広く取り揃えています。家賃の回収に関しての専門家との提携は万全の体制を敷いています。提携弁護士と連携し滞納した家賃の回収にあたるほか、滞納や立退きへは経験豊富なスタッフが対応します」(川口氏)
また、「AKI・KAN賃貸管理」では管理手数料0円のプランのほか、3%プランも用意している。3%プランでは家賃の入金管理・督促業務、入居期間中の設備の不具合に対するクレーム対応や工事業者への対応及び24時間の緊急対応をプラス。提供するサービスメニューを段階的に手厚くすることで、オーナー側が同社に依頼する業務を選択できる仕組みだ。
これだけコストパフォーマンスの高いサービスを提供する背景には、地域密着型の不動産サービスで蓄積してきた情報量とノウハウがある。川口氏は「秋葉原・神田エリアに特化し、事業用物件の賃貸仲介を得意としているため、テナントリーシングの際の提案力に自信を持っています。また、改装やリフォームなどの際のコスト削減についても、予算に合わせた最適なプランをご紹介することができます」と述べる。
地域の不動産事情は、その地域の不動産業者が最も良く知るところ。アルドでは秋葉原・神田エリアの事業用物件に対するトレンドの変化を熟知しており、地元のネットワークを生かしたテナントリーシングに加え、管理・リフォームなども含めたトータルサービスを提供しているのだ。
マッチングジャパン 壁に直接貼り付け・高級ウォールステッカー
シールのように壁に簡単に貼り付けることができ、剥がすことも可能なウォールステッカーが、室内の模様替えの際のインテリアグッズとして注目を浴びている。日本に比べ海外ではウォールステッカーを室内のコーディネートの一環で使用するのが一般化しており、デザインも動物や植物をイメージしたものから幾何学模様まで様々存在する。しかし、安価な製品は粘着力が弱く貼り付けてもすぐに剥がれ落ちてしまったり、模様の周囲まで透明なフィルム加工が施されていることが多く、照明の光があたると透明部分が反射して見栄えが悪くなってしまうといった問題があった。
これに対し、マッチングジャパン(東京都渋谷区)では日本のアーティストやデザイナーとコラボレーションした高品質なウォールステッカーブランド「東京ステッカー」の販売を展開している。豊富なデザインを取り揃える中で、特に注目したいのが書道家・武田双雲氏とコラボレーションしたウォールステッカーの作品群だ。NHK大河ドラマ「天地人」をはじめ、数々の題字を手掛けてきた武田氏の作品を同社は完全再現。「払い」や「はね」といった書道特有の躍動感をそのままに、デザイン部分のみをステッカーとして加工しているため光の反射もなく、壁と一体化してまるで壁に直接書したような仕上がりが特徴である。マッチングジャパンの大永和弘社長は「商品は転写シートごと台紙から剥がし、そのまま壁に貼り付けます。その後、転写シートだけを剥がせば作品のバランスを崩すことなく壁にデザインすることができます。剥がす際もドライヤーなどで温めながら剥がせば、跡が残らずきれいに剥がすことが可能です」と話す。
同社では武田氏の作品のほか、植物や動物、城や扇子などの和柄のデザインもラインアップし、住居だけではなく事務所や店舗、会議室、ホテルなどあらゆる場面に応じたデザインを提案できるとしている。現在放送中のテレビドラマ「コード・ブルー」でも室内インテリアの一部として「東京ステッカー」が採用されており、大永氏は「国内外の販路を拡大していきたい」と今後の抱負を述べた。