不動産トピックス
第19回不動産ソリューションフェア注目の講演・出展企業紹介
2017.09.11 13:03
10月16日、17日に開催される弊社イベント「第19回不動産ソリューションフェア」。ここではこれからの不動産市況を知ることのできる注目セミナー3本を紹介する。
基調パネルディスカッション「オリンピックと東京のインフラ整備」 10月16日14時~16時A会場
行政・民間が目指す東京の未来像に迫る120分
「不動産ソリューションフェア」における目玉企画の一つ・基調パネルディスカッション。今回は会期1日目の10月16日(月)14時より開始となる。
今回の基調パネルディスカッションでコーディネーターを務めるのは東京都住宅供給公社(東京都港区)の安井順一理事長である。安井氏は1979年に東京都に入庁。都市整備局長、東京都技監といった要職を歴任。現在は2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック組織委員会に参与として参画。都市づくりという視点から世界的な一大イベント成功に向けた重要な役割を担っている。
基調パネルディスカッションのテーマは「オリンピックと東京のインフラ整備」。2020年が一つの目標地点となって、東京都心部では環状2号線などの道路整備、空港・鉄道などの交通インフラの整備が東京都の主導によって進められている。2020年以降、国際都市としての東京のあるべき姿は何か、東京都の目指す施策を安井氏が解説する予定だ。
また、パネルディスカッションでは三菱地所(東京都千代田区)、森ビル(東京都港区)、都市再生機構(横浜市西区)といった都市開発の主役である各社より、開発プロジェクトの最前線に立つメンバーがパネリストとして登壇する。各社が独自色を出しつつも都市の発展という共通目標に向け、どのような不動産開発を展開していくのかを、このパネルディスカッションを通じて感じて頂きたい。
セミナー「ホテル、シェアハウス等の事例から学ぶ、デメリットをメリットに変える違反是正工事のやり方」10月17日16時30分~17時20分G会場
ビルをホテルへ適法な用途変更をいかに実現するか
昨年度の不動産ソリューションフェアで好評を博した建築再構企画(横浜市港北区)代表取締役、佐久間悠氏の「ホテルへの用途変更」に関するセミナー第2弾。観光立国化を目指す政府の後押しもあり、訪日外国人観光客も右肩上がりで増加中。ホテル事業は不動産セクターの中で数少ない成長分野と目され、デベロッパーをはじめとするビル業界のプレーヤーも多数ホテル事業へ参入しているのが現状だ。
開発用地を取得しホテルを新築することも少なくないが、築年が経過し未活用状態となったオフィスビルをホテル用途へコンバージョンすることでより高額な売却益・利回りを得られることから、観光地近辺の老朽化ビルの取得合戦が巻き起こっている。
ただし、注意が必要なのは「ビル↓ホテル」への用途変更に関する建築関連法規が複雑で、簡単に用途変更できない点だ。講師を務める佐久間氏は建築法規に詳しく、コンバージョンや適法化コンサルティングを多数手がけてきた人物。直近では京都で、ビルからホテルへのコンバージョンプロジェクトを手掛けた。この案件は、とある不動産会社がホテルへの転用後に出口戦略を描いていた案件だったが、容積率オーバーをしており、そのままでは用途変更が困難な案件だ。佐久間氏は「容積率オーバーの解消が必要なのはクライアントも認識しており、解決策を導き出すのは比較的容易だったが、現地調査をしてみると避難階段の設置ができない建物だった」という。この問題を解決するべく佐久間氏がとった「奇策」は必聴だ。
佐久間氏は「ビルからホテルへの用途変更はコストさえかければなんとかなるが、最終的に客室を減らさなければならないケースや、構造計算をやり直す必要に迫られるケース等、物件取得前に事業性が成立するかどうか初期の段階でかなり詳細な検討をする必要がある」と指摘する。取得物件を見極める「眼力」をこのセミナーで養ってほしい。
外国人投資家パネルディスカッション「(仮)世界の変化が日本不動産に与える影響」10月16日13時~14時B会場
外国人投資家は日本不動産をどう見るか 外の評価を知ることで新しい可能性を発見
一昨年、昨年と注目を集めたパネルディスカッションが今年も開催される。
トランズパシフィックエンタープライズ代表取締役会長のJ.マイケル・オーエン氏をコーディネーターとして、過去2回「日本が好きだからこそ、日本の現在の不動産投資環境に対してモノを申す」ことのできる外国人投資関係者が登壇してきた。今年もオーエン氏をコーディネーターとして、パネリストにはタッチストーン・キャピタル・マネジメント代表取締役社長兼CEOのフレッド・ウルマ氏、オライオン・パートナーズパートナーのスティーブ・バス氏の登壇が決定している。
今年に入ってから、日本の不動産投資環境も変わりつつある。これまでオリンピックへの期待から不動産価格が「高騰している」と指摘されてきたが、足もとではやや「弱含み」の傾向にあると伝えられ始めている。
このような刻々とした変化を外国人投資家がどのように見ているのか、について率直に語ることはもちろん、各登壇者が注目しているアセットや地域、さらに昨年のセミナーでは、普段であれば言わないであろう、「注目していないアセット・地域」についても話が及んでいる。日本の不動産市況を真正面から見据えてきたからこその発言と言えよう。
「個人的には物流なども注目していますが、昨今のインバウンド観光客の旅行コースの多様化は地方不動産市況にも芽が出てきているのではないかと考えています。パネルディスカッションではその部分にも触れていきたいと思います」(オーエン氏)
これからの不動産市況がわかる外国人投資家パネルディスカッション、10月16日(月曜日)13時~14時、B会場で開催される。