不動産トピックス
第19回不動産ソリューションフェア注目の講演・出展企業紹介
2017.10.09 14:53
開催を間近に控えた「第19回不動産ソリューションフェア」。各出展企業の出展品目やセミナー・パネルディスカッションの顔ぶれについて35面からの紹介ページを参照されたい。ここからは注目すべき出展企業や講演について触れていく。当日は有益な情報をより多く得られるよう、準備を整えて頂きたい。
ノットコーポレーション 投資対効果の高いリモデルを提案
ビルの外観やエントランス、共用部のリモデル(再構築)を得意としているノットコーポレーション(東京都渋谷区)は、日章興産が所有する「SIビル青山」(東京都港区)の外観・エントランスホールのリモデル工事を行った。
「SIビル青山」は東京メトロ「青山一丁目」駅・「外苑前」駅から徒歩圏内にあり、青山通り沿いに面している。同ビルが位置する青山エリアには国内外の多くの企業がオフィスを構えており、その中にあって地上8階地下3階建ての同ビルは店舗やテナント企業が常に入居し満室経営を続けていたが、入居テナントのさらなる満足度向上、および今後を見据えての先行投資として大規模なリモデル工事を行うこととなった。
今回の工事では既存壁をそのまま生かし、表装に「ダイノックシート」を貼るなどの工夫でコスト削減を図ることに成功。照明をLEDに交換し調光器を取り付けることで必要に応じて照度を調整することを可能にし、デザイン性を追求するとともに高級感を演出することに成功している。また、当初より問題となっていた急勾配のスロープは緩やかな角度に改善し、利用者の使い勝手と安全性にも配慮したつくりとしている。
外観はモノトーン×レッドをベースとして、壁側面の一面にのみアクセントカラーとしてのレッドを取り入れ、見る角度によって異なる印象を与えている。ビルの格式は残しつつも大きくイメージチェンジを図り、青山という立地にも相応しい洗練されたエントランスへと生まれ変わった。
施工後に実施した入居テナントへのアンケートでも、多くが今回のリモデルに満足であると答えている。
プランニングを担当した同社の山﨑氏は「外観やエントランス、共用部の一部を変えるだけでも建物が持つ印象は大きく変わります。弊社は『貼る・塗る・取り付ける』をベースとした投資対効果の高い設計・デザインプランのご提案を得意としており、これまでに多くの物件の収益力向上を実現しています。創業以来培ってきたスキルとノウハウを生かしてビルオーナー様のお役に立ちたいと考えています」と力強く語っている。
ウォーターポイント 「高機能」と「低価格」を両立した宅配ボックス 軒下などの屋外にも設置可能な製品を用意
飲料水の宅配事業を行うウォーターポイント(広島市西区)が、再配達に伴う業務・手間の削減と利便性向上を目指し宅配ボックス市場に今年春に新規参入した。業界内では後発となる同社が開発において追求した点が「高機能」と「低価格」の両立。快適性・利便性に優れた安価な宅配ボックス「TransMeister(トランスマイスター)電子ボックス」をはじめ、「TransMeister無電源ボックス」、宅配物置や集合住宅用宅配物置などを開発し、今回の「不動産ソリューションフェア」ではそれらを一堂に出展する。
特に「TransMeister電子ボックス」は、カラータッチパネルを導入し操作が簡単なうえ、使用履歴や滞留荷物が確認可能。また定期的に行われるボックスのメンテナンスや24時間対応の電話サポートといったアフターケアも充実し、ボックスは暗証番号方式と専用のカードを使用した2パターンを用意する。オフィスビルや商業ビルに設置することで、入居テナントの荷物の再配達削減に繋がり、またビルの資産価値向上にも繋がる代物だ。
更に「TransMeister無電源ボックス」や宅配物置などは維持コストが掛からなく、屋外にも設置可能。駐車場の空きスペースや軒下、エントランス近くの駐輪場などに置くだけで、再配達の削減に繋がる。他社よりも安価で便利な宅配ボックスに興味があれば、ウォーターポイントのブースに是非立ち寄ってみて欲しい。同社スタッフが利便性の高さを丁寧に教えてくれるはずだ。
森ビル セミナー「これからの不動産とICTテクノロジー」 10月17日15時20分~16時10分D会場
過去30年で手掛けてきた街づくりや再開発事業の事例を踏まえつつ2023年までを視野に講演
今年の「不動産ソリューションフェア」にて一際注目を集めるセミナーが、森ビル(東京都港区)都市開発本部の矢部俊男氏が行う実践セミナー「これからの不動産とICTテクノロジー」。
同社の都市開発本部メディア企画部は、昨今注目されるAIやIoT、サイバーセキュリティといったテクノロジーに以前から注目し取り上げてきた。そのため、不動産業界内でもICTテクノロジーや不動産テックに対する知識は非常に深い。今回のセミナーは、それら最新技術を活用しながら、今後如何に街づくりや再開発事業に役立てていくかを語るセミナーだ。森ビルがこれまでの過去30年で手掛けてきた街づくりや再開発事業の事例を踏まえつつ、今後の2030年までを視野にして語る。
矢部氏は「AIやIoTといった最新技術に注目することは良いが、それらを何でも導入・活用するのではなく、最適な技術を選択し活用することが重要と思います。今回は森ビルが歩んできた街づくりとICTテクノロジーの活用事例を皆様にご紹介しながら、今後の『街』がどの様に変化・形成されていくのか見据えて話します」と語り、セミナー講演時間の50分をフルに活用する予定だ。不動産オーナーに限らず、不動産業界に携わる人ならば聞いて損は絶対しないセミナー。聴講しなければ、後悔すること間違いなし。