不動産トピックス

クローズアップ LED照明編

2017.11.06 16:54

 既設の蛍光灯をLED照明に取り替えることで消費電力を大幅に削減できることはビルオーナーなら御存じのはず。ところが、知っていてもまだ取り替えていないオフィスビルや商業施設、またマンションの共用部なども多く、資金的な課題もあると聞く。そのような不安を解消するLED照明を紹介する。

有紀 ベース一体型のLED照明「ルキアベースライト」開発
可視光の全反射率99%以上・拡散反射率95%以上実現
 安心・安全とエコロジーをテーマに省エネ製品を開発・販売する有紀(福島県会津若松市)は昨年8月、ベース一体型のLED照明「ルキアベースライト」を開発した。
 ルキアベースライトは同社が販売するLED照明「ルキア」のベースライト型で、従来の蛍光灯からLED照明への切り替えや取り換えをスムーズにした製品。サイズは既設の蛍光灯機器の跡を隠すサイズとしていることから天井の補修工事なしで取り換えが可能である。加えて照明の高輝度化・省エネ化も実現。ルキアは従来の蛍光灯と比較すると消費電力を約63%削減しながら、同等以上の明るさ、高効率でムラのない光を実現した。そのため、ビル全体の照明を同製品に取り換えるだけで、ビル全体で負担する消費電力の大幅な削減を可能とした。
 代表取締役の橋本保氏は「オーナー様の初期導入費を軽減する取り組みとして『ルキアベースライト』のレンタルも実施しております。レンタル費はコストカットした差額分から賄える仕組みにしていますので、取り換え時の高額な料金負担はありません」と語る。
 更にルキアベースライトは天井照明用反射板「ハシモトZ」を導入している。「ハシモトZ」は可視光の全反射率99%以上・拡散反射率95%以上を有した反射板で、照明機器に設置して使用する。この「ハシモトZ」を導入したことで他社の照明よりも輝度が更に向上し、中には蛍光灯や照明の間引きに繋がった事例もある。
 またPET樹脂のため他社の反射板よりも低コストで済み、消耗品扱いにもできるので経費としても処理可能。特殊なアクリル加工を施しているため、紫外線による経年劣化を抑え耐久年数が15年以上と長い点も同製品の特長である。
 橋本氏は「県内のオフィスビルや商業施設、行政の施設などを中心に続々と導入されており、現在は県外でも展開する状況です。助成金を利用しての導入も可能なので、まだ蛍光灯から取り換えていないビルオーナーや現在のLED照明よりも更に省エネ化を目指すビルオーナーは、是非検討してみてはいかがでしょうか」と語る。


アイリスオーヤマ 屋外照明のLED化提案を強化 HID代替LEDランプ「RCバルブ」シリーズ発売
 アイリスオーヤマ(仙台市青葉区)は今月1日から、HID(高圧水銀ランプ)の代替LEDランプ「RCバルブ」シリーズを発売した。
 「RCバルブ」は業界最高クラスの高効率化を実現した屋外用LED照明。同社は昨年12月にLED防犯灯、今年6月にLED道路用照明を発売し、屋外照明のLED化提案を強化している。今回は新たに街路灯や施設の屋外照明などで使用されているHIDランプからの交換が可能な「RCバルブ」シリーズを発売することとなった。これにより、全国の自治体へのLED照明によるエネルギー削減提案を更に強化する方針だ。
 今回発売する「RCバルブ」は固有エネルギー消費効率180ルーメンパーワットの高い省エネ性能により、一般的な水銀灯100Wタイプと比較して消費電力を最大78%削減することが可能。また本体を円筒形状にし、放熱性を高めることで、ヒートシンク(放熱板)を用いない独自の構造を実現した。
 結果、業界最高クラスの軽量設計である本体重量195gを実現し、設置作業や器具への重量による負担を軽減することにも繋がった。更に既存のHIDランプと同程度の大きさで、光の拡がりも周囲360度に均等な配光を実現しているため、HIDランプを使用している幅広い照明器具を生かしたリニューアルも可能である。
 アイリスオーヤマは今回の新製品発売と合わせて、屋外照明のLED化及び省エネ化促進を目指し、来年はシリーズの拡充を検討する。


エコ・トラスト・ジャパン 丸形蛍光灯LEDライト12月に発売
 エコ・トラスト・ジャパン(東京都千代田区)は12月から、「丸形蛍光灯LEDライト」の20W形と30W形を発売すると発表した。
 丸形蛍光灯のLED化は、これまで既存の器具ごと交換していたが、器具交換なしでLED化をするためにエコ・トラスト・ジャパンは同製品を開発。特にマンションの共用部など、外観デザインを変更できない箇所のLED化にはランプ部分の交換と安定器のバイパス工事でLED化を実現する。もちろんLED化に伴い電力削減も半分以下となり、製品寿命も4倍以上。更に、器具の廃棄もなく環境にやさしい製品に仕上がった。
 同社は直管形LEDランプのリニューアル市場では、ハイコストパフォーマンスを強みとしており、累計出荷本数は今年3月で150万本以上の実績を持つ。特に近年はリニューアル市場において既存器具への対応力で高い評価を得ている。今回のLEDライトも既存器具LED化の取り組み強化の一つ。




週刊不動産経営編集部  YouTube