不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2018.01.15 11:26
2018年も出店ラッシュ 良品計画が中国に進出
ワシントンホテル20店目を新大阪で
R&Bホテルチェーンを展開しているワシントンホテル(愛知県名古屋市)は、同チェーンでは店舗目となる「R&Bホテル新大阪北口」(大阪府大阪市)を開業させた。
同ホテルは、JR「新大阪」駅の北口から、徒歩約4分の場所に位置し、大阪の主要地へのアクセスが至便で、ビジネスや観光利用で期待されている。
敷地面積は4469.16㎡で、鉄骨造地上13階建て、客室数は249室。オーナーはテラサキ不動産。
宿泊客の快適性・利便性を高めるため、R&Bホテルチェーンでは初となる様々な設備を標準導入しているのが特徴。例えば客室空調は、好みの室温設定が可能な「個別空調」、浴室には、好みの湯温設定が可能な「サーモスタット式混合水栓」を設置。また、ベッドは140㎝幅のダブルベッドサイズを採用し、全室枕元には「USBコンセント」を設置している。
R&Bホテルは、ワシントンホテルプラザに継ぐセカンドブランドとして展開。ホテルの機能を「客室と朝食」に絞り込み、販売する商品を専門化・特化させている。
リソルグループは横浜・桜木町地区に
リソルグループのリソルホテル(東京都新宿区)は2019年春に「(仮称)桜木町ホテル」をオープンさせる計画だ。
同ホテルは、サンケイビル(東京都千代田区)が総合企画を担当し、JX不動産(神奈川県横浜市)が建築する。
対象地はJR「桜木町」駅徒歩3分で、例年多くの国際会議が開催され、アジア圏に加えアメリカからの来訪も多く、中・長期滞在需要の訪日外国人客の増加が期待できるエリア。また、対象地の北側に横浜市庁舎が2020年に移転予定など再開発が進んでいる地区でもあり、完成すれば北仲通南地区の新しいランドマークとなり、新たな人の流れが生まれることも期待されている。建物は鉄骨造・地上10階建て、客室数は全134室。
リソルグループでは、2018年に京都で3カ所、2019年以降には秋葉原、横浜桜木町、上野で新規ホテルの運営を開始する予定で、今後もホテルリソルのチェーン展開を加速させていく。
「ムジホテル」ブランド2019年には銀座に
海外進出を果たしたのが良品計画(東京都豊島区)だ。同社は、中国の深セン市に1月18日に「MUJI HOTEL SHENZHEN(ムジホテルシンセン)」をオープンさせた。
このホテルは、中国広東省深セン市の中心地にほど近い場所にある新しい総合商業施設、「深業上城(UpperHills)」内に位置する。客室は施設の4~6階で5タイプ全79室。建物内の壁面や中庭には、中国国内の古い家屋の柱材や壁材、切れ端等の古材を再利用していている。
全体のコンセプトや客室内のデザインを無印良品が行い、運営はMUJI HOTELも含んだ新しいショッピングモール「深業上城」のデベロッパーである深業グループの深セン深業酒店管理有限公司が行う。 建物の2階と3階には、売場面積1726㎡の中国最大規模の無印良品の店舗を併設する。
「MUJI HOTEL」とは、「アンチゴージャス、アンチチープ」をコンセプトに、適正価格で快眠でき、旅先において体と心を整える空間と、宿泊客と土地をつなげるサービスを用意する。「旅や移動は、いまやくらしの一部となり、非日常から日常の延長へ、用意されたことを消費するだけの旅行から、自ら作り出す自分だけの体験へと、その需要は変化しています。MUJI HOTELはそういった需要に対応し、無印良品の店舗と連携することで、タオルの手触り、コンセントやスイッチの配置、レストランのメニーや空間などを通して、無印良品の思想を体感いただけるホテルを目指します」(同社)。
今後同ホテルは、2019年春に東京・銀座でオープンさせる計画だ。
「アンドルームス」は6月に名古屋・栄に
ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ(ソラーレホテルズ 東京都港区)は、「ホテル・アンドルームス」の2号店として、6月26日に「ホテル・アンドルームス名古屋栄」(愛知県名古屋市)を開業させる。
同施設は名古屋市営地下鉄名城線・桜通線「久屋大通駅」より徒歩5分に位置し、名古屋市主導による再開発が計画されている久屋大通公園に隣接したエリア。敷地面積は385.78㎡、延床面積3224.96㎡、鉄骨造、 一部コンクリート造、地上12階建て。土地所有者はY&Y、設計はアルフワークス、内外装デザインは橋本夕紀夫デザインスタジオが担当する。施工は松井建設。
客室数はスタンダードシングル13㎡38室、スタンダードダブル16㎡39室、スタンダードツイン16㎡20室、スーペリアツイン25㎡10室、ユニバーサル18㎡1室の全108室。緑豊かな環境に調和するよう「木立ち」をイメージしてデザインされた建物には、男女別の露天風呂付き大浴場を備えるとともに、カフェを併設する予定だ。
「アンドルームス」ブランドは、「一泊のストーリーを充実させる『&』があるホテル」というキャッチコピーのもと、それぞれの街にあわせて「&」をホテルにプラスしているのが特徴。第1号ホテルとして、大阪市に「ホテル・アンドルームス大阪本町」が昨年4月に開業している。
ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツは、「ホテル・アンドルームス」、「ロワジール」、「チサン」などのブランドを有し、 2017年12月現在、従業員約1200 名、ホテル数軒、総客室数約7304室の運営、フランチャイズ、アセットマネジメントをしている。
「道後温泉別館」は飛鳥時代の建築様式
道後温泉コンソーシアムを指定管理者による「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉」がこのほどオープン。
建物コンセプトは、西暦596年聖徳太子の来浴や、661年女性の帝斉明天皇の行幸などの物語や伝説が残る日本最古といわれる温泉に合わせた、飛鳥時代の建築様式を取り入れた湯屋が特徴だ。
館内は「太古の道後」をテーマに、道後温泉にまつわる伝説や物語などを「愛媛の伝統工芸」と「最先端のアート」をコラボレーションした作品で演出し、「温泉の癒し」と松山・道後でしか体験できない、感性を刺激する「新たな温泉文化を発信する拠点」を目指していく。
浴室は砥部焼の陶板壁画を設置。男湯は、山部赤人の歌をテーマに、伊予の高峰・霊峰石鎚を、女湯は、額田王の歌をテーマに塾田津の海を制作した作品を配置。露天風呂は全国2位の生産量を誇る媛ひのきのデコラパネルによる装飾壁。鎌倉時代に製造が始まったと伝えられる「菊間瓦」による行燈も設置する。
特別浴室として本館にある皇室専用浴室・又新殿(ゆうしんでん)を再現。湯釜は、愛媛県の大島から採石された「大島石」を使用した。また個室休憩室には道後温泉にまつわる伝説を表現した5つのタイプを用意した。
既存施設もリニューアルラッシュ
大江戸温泉物語は和歌山県に進出
大江戸温泉物語グループ(東京都中央区)は、昨年2017年6月に取得したホテルをリニューアルし、「大江戸温泉物語 南紀串本」(和歌山県東牟婁郡)として今年4月27日にリニューアルオープンする。 同社が和歌山県内に施設をオープンするのは今回が初めて。リニューアルに際しては、太平洋を目の前に臨む露天風呂を新設するほか、レストラン会場を新設する。また365日まぐろの解体ショーを実施する予定だ。
露天風呂は、大小の天然石を組み合わせた岩風呂で、内風呂より高い位置に設け、より良い眺望を楽しめるようデザインした。
タカクラホテル福岡メインバンケットを
タカクラホテル福岡(福岡県福岡市)はこのほど、メインバンケッ
ト「宝珠」の間をリニューアルした。 デザインキーワードは、「侘び・然び・雅び」で、簡素、簡略、静謐さの中に、奥深さや豊かさが感じられる美しさを表現している。
和を意識した9色もの色糸から成る特注のアキスミンスター織カーペットや、下方から上方へ緩やかに彩られていくグラデーションが特徴の特注の一枚柄クロスの壁紙、700年以上の歴史を誇るイタリアムラーノ島で手作りされた基のシャンデリア、メイン席は、2000年の歴史を持つ、上質タイシルク「ジム・トンプソン」のウォール・アート・シルクを採用した。
千利阪急ホテルは客室を18室増設
千里阪急ホテル(大阪府大阪府豊中市)では、1月5日より東館3階~4階客室室をリニューアルする。同ホテルが持つクラシカルな世界観はそのままに、5タイプのデザインコンセプトに基づいた新たなテイストを取り入れた。コンセプトの一つである和モダンスタイルは、昨今の訪日外国人の増加に伴う観光需要にも対応する。
客室タイプ変更にともなうツインルーム増室で18室を新設、標準収容人数も136名から154名に増加させた。