不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2018.02.26 14:09

新ブランド「ザ・スクエアホテル」秋に2施設 銀座と金沢に
ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ 代表取締役 井上理氏
アーティスティックなデザインのインテリア
 全国で宿泊施設を展開するソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ(東京都港区)では、新ブランド「ザ・スクエアホテル」を今年秋に2ホテル開業する計画だ。
 同ブランドは、「街と人がつながるスクエア。」をコンセプトとしている。「ヨーロッパの街の『Square(スクエア)』は広場として、またコミュニティや文化、行商の場として、古くから常にその街の人と共にありました。その『スクエア』が果たす役割や要素をホテルに取り込み、地域に溶け込んだコミュニケーションの場を提供いたします」(同社)。 
 開業するのは、東京で最も格式高い銀座と、日本の伝統が数多く残る加賀藩の城下町・金沢の2エリア。特徴として、1階には地域のコミュニティの場となる街に開かれた飲食店を設ける予定。「この飲食店は、銀座では大人の街にふさわしく、トーンや照明を落としたクラシックモダンなデザインを採用。一方、金沢は百万石通り沿いという目抜き通りに位置する恵まれた立地で、自然の採光を生かしたナチュラルなインテリアとなっています」(同社)。 そのほか、ホテル内には男女別大浴場やフィットネスジムを併設。それぞれのホテルの客室には、ウォールペーパーや家具など、アーティスティックなデザインのインテリアを採用し、全体的にはオーク色の家具で統一している。また、宿泊のターゲットは、いずれも国内外の観光客を想定しており、「併設の飲食店では近隣に勤める人、居住する人の利用を見込み、その街の空気と来訪者が交差するような空間を創造してまいります」(同社)という。
 「ザ・スクエアホテル銀座」は、東京メトロ有楽町線「銀座一丁目」駅より徒歩1分に位置。敷地面積479・37㎡、延床面積 5671・44㎡、鉄骨造地上16階建て、総客室数182室。建物所有者は東京建物、設計・施工は清水建設、内装デザイン監修はセイタロウデザインが手掛ける。
 設備は飲食店、男女別大浴場、フィットネスジム、喫煙室、コインランドリーなど。
 一方、「ザ・スクエアホテル金沢」は、北陸新幹線「金沢」駅よりバスで「武蔵ヶ辻・近江町市場」より徒歩1分。敷地面積1644・76㎡、延床面積6329・96㎡、鉄骨造地上13階建て、総客室数186室。建物所有者はエムジーリース、設計・施工は真柄建設、内装デザイン監修はセイタロウデザインが担当する。
 設備は飲食店、男女別露天風呂付き大浴場、フィットネスジム、喫煙室、コインランドリーなど。
 同社では、今年中に4ブランド、計7ホテルの開業を予定している。

東京・千代田区で9棟目の「アパホテル」開業
 アパホテル(東京都港区)では2月9日、東京都千代田区内で9棟目となる「アパホテル〈神田駅前〉」を開業させた。
 同ホテルは、東京メトロ銀座線「神田」駅徒歩2分に位置し、鉄骨造地上13階建て、客室数は142室。1階には、レストラン「APRON the diner(エプロン・ザ・ダイナー)」が入居する。
 当日行われた開業式典では、グループ代表の元谷外志雄氏がこうコメントした。「日本製品が世界を席捲できたのは、コンパクトかつ性能に優れているからであり、当社も高品質・高機能・環境対応型を理念とし、客室も環境に配慮してあえてコンパクトに造っている。今回、品質の面では、歯ブラシやボールペンの見直しを行い、持ち帰りたくなる程のグレードの高い備品・アメニティを導入した。当社はアパホテルネットワークとして日本最大となったが、国内におけるホテルシェアはまだ4%程度。2020年には、更なる拡大ができるよう顧客満足度向上にも努め、今後も積極的に展開を進めていきたい」。
 同社は千代田区内では、建築・設計中・FCを含め11棟2008室を展開しており、4月には、127室の「アパホテル〈日本橋 馬喰町駅北〉」の開業も予定している。
 全客室には、同社が標榜する「新都市型ホテル」の最新仕様として、50型以上の大型液晶テレビやベッド下に大きな荷物を収納できるスペースを新たに設けたオリジナルベッド「クラウドフィットSP」、通常の浴槽より20%節水可能なオリジナルユニットバス、BBCワールドニュース無料放映、Wi-Fi無料接続を導入した。またベッドの枕元に、照明スイッチ類、空調リモコンを集約し、携帯・スマホの充電に便利な4つのコンセント・USBポートを設置するなど、機能性・利便性を追求した仕様になっている。
 また、品質の向上を目的として、客室アメニティの歯ブラシは毛先を強化し全先細に改良。歯磨き粉を8gに増量し、トイレットペーパーはウォシュレットに適したダブル、ハンドソープ、コットンの高級化を図った。
 フロントには、チェックイン混雑の緩和のため、全ての予約経路に対応したオリジナル仕様の「自動チェックイン機」を導入している。
チサングランド長野改装
 「チサン グランド 長野」(長野県長野市)では、客室・ロビー・共用部のリニューアルを施した。
 今回の改装では、客室と1階のロビー・共用部を大規模に一新。客室にはシモンズ社製ベッドを採用したほか、テレビを40型壁掛けに。インテリアは全体的に長野の特徴である自然を取り入れたデザインを採用。グランドフロアは、紅葉をイメージしたオレンジを基調に高級感を、スタンダードフロアは、草原や山々をイメージしたグリーンで、明るいイメージを演出した。各フロアには3種類から選べる枕のコーナーを設置。全室にマッサージチェア、コーヒーマシン、ハンガースチームアイロン、マイナスイオンドライヤーを常設した。
 ロビー・共用部には、木目を多用した山岳リゾートのコテージ風デザインを採用。歓談用のソファや椅子を多く設置し、ライブラリーやフリーのコーヒーを提供する。
 同ホテルは、北陸新幹線「長野」駅より徒歩5分に位置し、地上12階建、総客室数136室。1997年に「ホリデイ・イン エクスプレス長野」として開業したのち、2010年に当社チサンブランドのフランチャイズホテルとして「チサン グランド 長野」に名称変更し、リブランドオープン。開業から20年の節目となる昨年からリニューアルの計画を進めてきた。

カフーリゾートプロジェクト
 カトープレジャーグループ(大阪府大阪市)が運営している沖縄県恩納村のカフー リゾート フチャク コンド・ホテルでは、「沖縄で一番夕陽が綺麗に見えるホテルプロジェクト」を4月1日より始動させる。
 同プロジェクトではホテルからの夕陽とその安らぎの時間を「Sunsetease Kafuu」という名称で、新サービスを展開。夕陽の時間を館内やチェックインでわかるようにし、2Fプールサイドでは夕景と共に、トロピカルカクテルやオリジナルのスムージーを提供する。
 昨年11月に楽天トラベルにて発表された「2017年 夕日が見える宿ランキング」で、日本全国の中で1位を獲得した事を受けてのもの。この施設は、国内でも屈指のリゾート地区恩納村の高台に位置し、西海岸を見渡すロケーションにある。全室オーシャンビューの客室とインフィニティプールそして4つのレストランは全て海に面しており、シーズンごとの夕陽を愉しむことができる。
 フロントのチェックインではその日の夕陽の時間を伝え、ホテル内でも屈指の夕陽ポイントであるプールサイドでは夕景を眺めながら、トロピカルカクテルやオリジナルのスムージーを提供する。

ビジネストラベルサービス拡充
 全国のビジネス向け民泊物件を掲載する「TripBiz」を運営しているTRIPBIZ(東京都品川区)は、出張時の交通手段と宿泊先検索から経費処理、コスト分析までを一括管理できる「AIトラベル」を運営するAIトラベル(東京都港区)と業務提携を締結した。
 今後は、TRIPBIZの持つ日本国内の民泊リスティングのリソースと、AIトラベル社のAIを活用したクラウド型の出張手配サービスを掛け合わせることで、出張宿泊先の選択肢の提供と手配・管理の効率化を進めていく。
 両社が連携することで、より多くの出張宿の選択肢と出張手配や管理の効率化を提供し、出張宿泊先の選択肢の提供と、手配・管理の効率化ですべての利用者に快適な出張体験を提供していきたいという。
 4月を目途に、TripBizに掲載中のビジネス向け民泊物件をAIトラベルに取り込み、宿泊先候補として検索できるようにする。
   TRIPBIZは、ビジネスシーン特化型民泊マッチングサイト。「一時社宅」をコンセプトに、出張や研修、展示会出展など、企業の様々な宿泊ニーズに民泊という新しい選択肢を提供している。

民泊ホテルに参入
 日本最大級のライフサービスプラットフォームを展開しているシェアリングテクノロジー(愛知県名古屋市)は、民泊ホテル事業に本格的に参入する。
 主な特徴は、既存のマンションをホテルに転用するもの。一般的なホテル事業と比較し、大きく初期投資を抑えることができ、不動産価格の変動リスクを抑えることができる、という利点がある。
また、ホテル内では、IoT機器を積極的に取り入れたり、ユーザーの利便性を確保できる地域での展開を進めていきたいという。
 同社は、旅館業法の特例制度を利用しており、今回新たに1棟の物件の追加を決定し、計4棟となる。




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