不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2018.03.12 11:37
グランビスタ ホテル&リゾートが新ブランド
「INTEGRATE HOTELS」1号店京都に
グランビスタ ホテル&リゾート(東京都千代田区)は、「地域の価値で、未来を変えていく」をテーマにした新ホテルブランド「INTERGATE HOTELS」の第1号として「ホテルインターゲート京都 四条新町」を3月1日にオープンさせる。
同ホテルは、阪急京都線「烏丸」駅徒歩5分に位置。京都で人気の観光地である世界文化遺産「二条城」、「清水寺」、「金閣寺」、「銀閣寺」へはホテルより約30分、「京の台所」錦市場はホテルより徒歩で約10分と、京都観光の拠点として需要が見込める。建物は地上5階建て、客室数は153室。
「京都に暮らすように泊まるホテル」をデザインコンセプトにした同ホテルは、格子が印象的な京町屋を思わせる外観と、東洋と西洋の感性がミックスされた和モダンな内装で、歴史ある町並みとの一体感がありながらも、自宅で寛いでいるような居心地の良さを感じられる空間を目指したという。
客室は全て20㎡以上を確保。客室の中でも京都の風情や和が感じられるよう、アートやフットスローには西陣織を採用した。客室構成は2名以上での利用を主体とし、コネクティングルームやトリプルルーム、フォースルームと、グループや家族連れ客にも幅広く利用することができる。ベッドは、世界各国のラグジュアリーホテルに導入されているシモンズベッドと共同開発した「INTERGATE HOTELS」のオリジナルマットレスを全室配備する。
朝食は「ここでしか食べられない朝食」をコンセプトに50種類以上の料理を用意する。滞在中いつでも利用できるコーヒーカウンターは、ゲストとホテル、地域を繋ぐコミュニケーションの入り口として、地元・京都のコーヒーショップと提携するとともに、京都で初の全自動ドリップマシンも導入した。
また京都の伝統行事を学ぶことができるワークショップを定期的に開催する。土産を手作りして持ち帰ったり、ふだん暮らす街ではできないような体験をしたり、宿泊客の旅の感動をより大きなものにできるようサポートする。
同社が展開する「INTERGATE HOTELS」ブランドは、野菜をふんだんに使いひと手間加えた「ごちそう野菜の朝ごはん」や地域の「こだわりの朝のコーヒー」が旅の始まりを演出。また、地域の魅力を発見できる「人と人」「ホテルと人」「地域と人」を繋ぐコミュニケーションの場として用意したラウンジスペースでは、地域の伝統や文化を体験することができるイベントを定期的に開催するなどの特徴がある。
グランビスタ ホテル&リゾートは、北海道で初めての本格的洋式ホテルとして誕生した北の迎賓館・札幌グランドホテルを有し、全国各地にシティホテル、ビジネスホテル、温泉旅館、総合海洋レジャー施設、ゴルフ場、ハイウエイレストランなどの施設運営を通じ、ホテル運営受託事業、物販事業を展開している。
ワシントンホテルが福岡に「R&Bホテル」
ワシントンホテル(愛知県名古屋市)では、福岡市博多区博多駅前4丁目3番20号に283室の「R&Bホテル博多駅前第2」を5月22日にオープンさせる。
同ホテルは、JR「博多」駅博多口から、南に徒歩約5分の場所に位置。敷地面積797・30㎡、延床面積5106・60㎡、鉄骨造地上12階建て。土地・建物は同社が所有者し、設計・施工は清水建設・旭工務店特定建設工事共同企業体が担当する。
同社では現在、新規ホテルには、客室空調に好みの室温設定が可能な「個別空調」タイプ、浴室には好みの湯温設定が可能な「サーモスタット式混合水栓」を設置。ベッドは140cm幅のダブルベッドサイズを採用するほか、全室、枕元に「USBコンセント」の設置、全客室に加湿器などを標準装備している。
現在、同社は博多区内に166室の「R&Bホテル博多駅前第1」、247室の「博多中洲ワシントンホテルプラザ」を運営しており、博多区内では3ホテル目の運営、既存施設と合わせると客室数は696室となる。
また同社の新規ホテル開業は昨年11月の「R&Bホテル新大阪北口」に続き、R&Bホテルとしては全国21店舗目となる。今後も大都市圏の立地の良い場所に積極的にホテル展開をしていく予定だという。
「ワシントンホテルプラザ」に継ぐブランドとして展開している「R&Bホテル」は、ホテルの機能を「客室と朝食」に絞り込み、販売する商品を専門化・特化させているのが特徴だ。
ダイワロイヤルホテルズが「那須」を改装
大和ハウスグループの大和リゾート(東京都江東区)が運営するダイワロイヤルホテルズの「りんどう湖ロイヤルホテル」(栃木県那須郡)は4月1日、「Royal Hotel那須」にリブランドする。先だって3月21日に館内の一部施設をリノベーションオープンした。
同社は、ダイワロイヤルホテルズのリブランドを行い、全27ホテルを地域・ターゲット別に4つのブランドに改編するが、「りんどう湖ロイヤルホテル」は、地域ナンバー1を目指す「Royal Hotel」ブランドを冠した「Royal Hotel那須」とし、那須高原の地域性や食文化に根差したサービスを提供していくという。
同ホテルのリノベーションに関しては、那須の自然をテーマにした「SAFARI」「FOREST」「AQUA」をコンセプトに、4階フロアと19の客室を全面改装、ファミリー客に「どきどき、わくわくの空間」を提供する。
具体的には、「エレベーターホール」では、「サファリカーや動物たちが出迎え、自由に遊べるスペースが広がる空間」。4階8室の「サファリキッズ」は、「キリン・しまうま・ぞう・しかが、それぞれ出迎えてくれる客室です。お子さまには2段ベッドを用意しています」(同社)。 同じく4階8室の「フォレストベビー」は、ピンクとブルーの2タイプの柔らかな色合いでデザインされた部屋。小さな小鳥や森の樹々など那須の自然を感じる客室となっている。
更に「ファミリースイート」は、広めのリビングエリアが特徴。リビングエリアとは別に和室タイプの客室も用意する。リビングエリアと個室はトンネルでもつながっており、子供が遊べるよう空間を演出した。
人気アニメとコラボレーション
東京プリンスホテル(東京都港区)は、人気アニメ「活撃 刀剣乱舞」の刀剣男士達に囲まれるコンセプトルームと、オリジナル持ち帰りグッズを提供する。アニメやゲームをモチーフにしたコンセプトルームを手がけるSO-ZO(東京都千代田区)との協業によるもの。
ベッドルームとリビングルームの2部屋からなる、エグゼクティブスイートルームに、アニメの中で登場する「審神者 (さにわ)」の部屋をイメージした内装を施した。リビングには等身大の12振りの刀剣男士を配置、作品の中に入り込んだ気分でリビングルームで過ごすことができる。
寝室には場面写と描き下ろしイラストを装飾、またコラボルーム限定のSD描き下ろしイラストも用意する。
「コンセプトルーム 宿泊プラン」や「オリジナルグッズ付き 宿泊プラン」で宿泊者限定で、同企画オリジナルの5アイテム(メッセージカード、アクリルスタンド、クッションカバー、ミラー、コースター)を提供する。
プリンスホテル 都内に新規開業
プリンスホテル(東京都豊島区)はこのほど、潮見ランドパーク(東京都港区)が東京都江東区潮見で開発するホテル事業の運営受託に関する契約を締結、2020年夏に新規ホテルを開業する。
同施設は、JR京葉線「潮見」駅から徒歩約1分に位置、敷地面積は約1万400㎡、延床面積約3万3450㎡、地上11階建て、客室数は605室、約400席のレストランを敷設する。着工は今年7月の予定。
最寄駅のJR京葉線「潮見」駅は、「東京」駅と「舞浜」駅の中間地点に位置するため、多くの観光客の利用が見込まれるほか、東京国際フォーラム・東京ビッグサイト・幕張メッセなどの大型イベント施設へのアクセスもよく、ビジネス客の利用も期待できる。
アパホテルが大阪で用地取得
アパグループ(東京都港区)は、大阪市浪速区で初となるホテル開発用地を取得した。取得会社はアパホーム。
開発用地は大阪市浪速区日本橋5丁目、敷地面積632・94㎡。完成すれば延床面積約4270㎡、13階建て、234室の「アパホテル〈堺筋恵美須町駅前〉」となる。
大阪エリアでは、昨年4月に全380室の「アパホテル〈なんば駅東〉」、11月には全160室の「アパホテル〈御堂筋本町駅東〉」と2棟のホテルが開業した。また今年4月に全109室の「アパホテル〈新大阪駅南〉」、5月に全240室の「アパホテル〈東梅田 南森町駅前〉」、12月に全193室の「アパホテル〈堺筋北浜駅前〉」の開業を予定している。今後も2019年に全161室の「アパホテル〈TKP西梅田〉」や、同年9月には全917室の「アパホテル&リゾート〈御堂筋本町駅タワー〉」の大型タワーホテル、全119室の「アパホテル〈御堂筋江坂駅前〉」等の計画も予定しており、この案件地を含め大阪府下のアパホテルは20棟・6113室となる。
アパホテルは現在、ネットワークとして建築・設計中、海外、FC、パートナーホテルを含む440ホテル7万4023室を展開しており、年間宿泊数は約1437万名に上る。また、同社発行のポイントカードであるアパカード会員の累計会員数は、1400万名を突破している。