不動産トピックス
ホテル運営会社次の一手を探る
2018.04.16 17:33
NTT都市開発が京都で再開発プロジェクト 米国「エースホテル」を誘致し2019年開業へ
NTT都市開発(東京都千代田区)はこのほど、京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町で進めている「新風館再開発計画」について、エースホテル(本社・米国ニューヨーク州)とホテル運営委託契約を締結した。アジア初となる「エースホテル京都」を出店、2019年末の開業を目指す。
今回の開発は、同社にとって京都での中核複合開発プロジェクトとなる。その核として、独自のコンセプトで世界中にファンを持つエースホテルを誘致することとなったもの。
エースホテルは、1999年にアメリカ・シアトルで第1号店をオープン。現在までにアメリカ、イギリスにおいて9ホテルを運営している。
同ホテルの特徴は、ホテルごとに異なったデザインや、宿泊者だけでなく地元の人々も集うコミュニティー造り、新たなカルチャー創出のハブとなるコンセプト、地域及び周辺企業とのコラボレーションを通じた運営などが挙げられる。
旧京都中央電話局を活用した「新風館再開発計画」は、大正時代以来の歴史的建築物で、エースホテルと組むことで、世界的な観光スポットとして知られ、多様なホテルが展開する京都の地に新風を吹き込み、世界中から集まる旅行者や、地域の方々の交流拠点となることを目指していくという。
また、建物の建築デザイン監修は隈研吾建築都市設計事務所が担当する。同社は、この「新風館再開発計画」及び京都での既存・進行中の各プロジェクトを通して、エリアの活性化に取り組んでいく。
「伝統と革新」という新風館のコンセプトを継承し、「この場所ならではの魅力を持つ、京都のランドマークとなる開発」を新たなコンセプトに加え、ホテルと商業の複合施設にする。
京都市内での商業・観光の主要な動線となっている烏丸通に面する旧京都中央電話局は、大正時代の建築であり、京都市指定・登録文化財第一号として、京都の街並みを形成してきた。2001年からは商業施設「新風館」として生まれ変わり、街に賑わいを作ってきた建物だ。計画では、風格のある歴史的街並みを保存しつつ、京都の都市環境への貢献を行い、賑わいと魅力溢れる街づくりを進めていく計画だ。
同建物は京都市営地下鉄「烏丸御池」駅徒歩1分に位置し、敷地面積6384・73㎡、主要用途はホテルと店舗。地下鉄筋コンクリート造、地下2階、地上7階、高さ約31m。延床面積は2万5677㎡、ホテル客室数は213室を予定している。店舗面積は約2300㎡。設計・監理はNTTファシリティーズ、施工は大林組が担当する。
今回の計画では、新たに地下2階で地下鉄「烏丸御池」駅と直結する。また1階では地域に開放された中庭を中心に、烏丸通から東洞院通を繋ぐパサージュや、姉小路通への通路を設け、回遊性を高め、街歩きに変化をもたらし、街のランドマークとなる開発として進めていく。
NTT都市開発は、東京のみならず、全国主要都市で事業を展開しており、京都では、2001年開業の「新風館」、2010年開業の「ラクエ四条烏丸」、2019年開業予定の「元清水小学校活用計画」など多様なプロジェクトを進め、地域に貢献する街づくりに取り組んでいる。
ホワイト・ベアーファミリーが新店舗 5月1日「WBF」ブランドを大阪で
ホワイト・ベアーファミリー(大阪府大阪市)は5月1日、大阪市中央区淡路町に、ホテルWBFブランドの関西地区7号店として、「ホテルWBF北船場WEST」をオープンする。
同施設は地下鉄御堂筋線「淀屋橋」駅より徒歩6分に位置。敷地面積475・73㎡、延床面積3013・50㎡、地上13階建て。客室はダブル108室、ツイン59室、バリアフリールーム1室の合計168室、レストランを併設する。
「淡路町は、大塩平八郎の乱という歴史的な出来事があった場所であり、大正ロマンの薫る『船場ビルディング』などレトロな建築物が残る魅力的な街並みが特徴です。大阪城など大阪の人気観光スポットにアクセスするのに便利な場所でありながら、都会の喧騒を忘れさせるレトロモダンな雰囲気の中で宿泊が可能です」(同社)
館内はクラシック&アンティークをコンセプトにレンガ壁や調度品を採用。客室のベッドは全室、サータ社製のポケットコイルマットレスを採用し、40型液晶テレビやナノイー加湿機能付き空気清浄機、モバイル端末のhandyなどを配置する。
1階のレストランスペースでは、地元食材や厳選素材を使ったメニューが揃うビュッフェ形式の和洋朝食を提供する。
また、全国のホテルWBFグループでポイントを貯めることができる「Club WBF」の入会者は、アルコールやソフトドリンクを提供するラウンジサービスを、無料で利用することができる。
同社では今年、全国に十数軒のホテル開業予定があり、「ホテルWBF北船場WEST」は、「ホテルWBF心斎橋」、「ホテルWBF北浜」に次ぐ2018年に入って3軒目の開業となる。また、翌月には近隣に「ホテルWBF北船場EAST」も営業をスタートする計画だ。
同ホテルは2004年より沖縄、2009年より北海道で運営を開始した「ホテルラッソグループ」を前身とし、2016年より「ホテルWBF」へ順次リブランドし全国展開しているホテルチェーン。
2018年現在、主力の「ホテルWBF」ブランドのほかにスタイリッシュカプセルホテルの「シェルネルなんば by WBF」(大阪)、天然温泉付リゾートホテル「琉球温泉瀬長島ホテル」(沖縄)、関西発のグランキャンピング施設「パームガーデン舞洲by WBF」(大阪)等の宿泊施設を全国に22軒展開している。
ホワイト・ベアーファミリーは、1981年の創業以来、国内・海外旅行事業を中心に国内各地発の旅行商品やインターネットを駆使したダイナミック・パッケージを販売している。
「ホテル オリエンタルエクスプレス」始動
ホテルマネージメントジャパン(東京都渋谷区)では、新たに「ホテル オリエンタルエクスプレス」ブランドを立ち上げた。4月2日、第1号店となる「ホテル オリエンタルエクスプレス 大阪心斎橋」(大阪府大阪市)をオープンさせた。
新ブランドホテルは、宿泊に特化した"リミテッドサービス型"で、増加する訪日外国人旅行者をはじめ、国内外の多様なゲストニーズに対応できる、カジュアルな滞在を売りとしたブランドとして運営していく。
同施設は、大阪市営地下鉄「心斎橋」駅より徒歩3分。客室はオリエンタルスタンダードダブル16室、オリエンタルデラックスツイン1室、オリエンタルスタンダードツイン106室、オリエンタルユニバーサル1室の合計124室。
客室は全室禁煙、喫煙ブースあり。快適な睡眠をサポートするシモンズビューティレストベッドを全室採用。館内にはコインランドリーを完備する他、1階のカフェスペースは宿泊者限定のスペースのため気軽に利用することができる。
高音質プレミアムBluetoothスピーカーを全室完備、また、滞在中は客室に備え付けのHandy Phoneを利用すると無料でWi-Fi、電話、Webアクセスも可能だ。
朝食は、旬の野菜をチョップドサラダ、リーフサラダ、蒸し野菜など、素材を様々なスタイルで提供する「サラダブレックファスト」を提供する。客室までテイクアウトもできる。 同社は、現在、全国に12軒のホテルを経営している。
キャビン融合型施設を沖縄で
長谷川ホテル&リゾート(東京都豊島区)では、沖縄エリア第一弾となるホテルを新たに建設。キャビン・デラックスキャビン・和客室・洋客室を併せ持つキャビンとホテルの融合型「ワイズキャビン&ホテル那覇国際通り」を5月25日にオープンさせる。
この施設は、ゆいレール「県庁前」駅徒歩3分、客室はキャビン128床、デラックスキャビン44室、和客室11室、男女別大浴場、男女別サウナラウンジを併設、Wi-Fi完備、コインランドリー、各種アメニティ、自動精算機、自動販売機等を用意する。
キャビンスペースは一人旅でもビジネスでも機能的にくつろげる空間になるよう配慮。ホテルスペースは家族や友人同士でも泊まれる空間にした。宿泊者以外の方でも利用できる「日帰り入浴」も可能だ。
同社では今後、9階建て、客室数98室の「(仮)那覇松山ビジネスホテル」(沖縄県那覇市)を2019年3月に、6階建て、客室数134室の「(仮)石垣島キャビン&ホテル離島ターミナル前」(沖縄県石垣市)を2020年5月オープンする計画で、沖縄エリアにおけるインバンド需要と空港拡張に応える事業展開を計画している。
シェラトン都ホテル大阪改装
シェラトン都ホテル大阪(大阪府大阪市)では、11階の客室フロア50室を「プレミアムフロア」へリノベーションした。
今回のテーマは、「和のエッセンスを感じる、明るく快活なモダン空間」。大阪のイメージカラーとしてオレンジを随所に配置した。また、折り紙や扇子、屏風などの和のイメージから連想した要素も盛り込んでいるのが特徴だ。
全客室には、無料レンタルスマートフォン「handy」を設置。これは、ホテル客室に備え付けのゲスト用無料レンタルスマートフォンで、簡単な初期設定で入室後すぐに利用可能だ。客室内はもちろん、外出先でも国内・国際電話やインターネットを無料で利用することができる。