不動産トピックス

第4回ビル経営アワードノミネート「フラワーハウス」

2018.08.20 17:11

ノミネートNo.5
フラワーハウス
所在地:東京都大田区東矢口1-8-25
規模:地上4階
竣工:1992年
所有者:個人名義

 オーナーの下川氏が個人名義で所有している「フラワーハウス」は、東急池上線「蓮沼」駅前に立地するオフィス・住居の複合用途ビル。周辺は住宅街で構成されており、1階は店舗兼事務所、空中階は住居として賃貸してきた。しかしエリア内の高齢化を背景に引き合いは減少。そこで同氏はオフィスと住居を兼ねたSOHOとして募集しようと考え、地元の工務店と協議を重ねて入居者がリラックスできる空間を目指し、室内のデザインを企画した。建材の選定から実際の工事は同氏も参画し、工事前から工事完了までの様子はSNSを通じて情報発信を行った。
 今回、バリアフリー工事を行ったのは「フラワーハウス」のエントランス部。工事を実施するきっかけとなったのは、同ビルの所有・管理している下川充留氏に寄せられた住民からの声であった。それは、車いす利用者がビルに入る際、エントランスのわずかな段差を昇り降りするのに苦労しているというものであった。
 以前の同ビルエントランス部は、歩道との設置面に10cmほどの段差があり、自動ドア付近にも同じく10cmほどの段差が存在していた。下川氏は「もともとは事務所用途として建てられたビルであったため、車いす利用者に対しての配慮が欠けていた」と話す。
 「入居者に協力を求めたところ、皆さん快く応じてくれました。ビルは表通りから1本入った場所にあるため人通りはそこまで多くはなく、近隣への影響もほとんどなくスムーズに工事が行われました」と下川氏は語る。
 その後、自動ドア付近の工事が実施され、同ビルのバリアフリー化は無事終了した。なお、工事期間は3週間程度であった。

フラワーハウス
・改修のポイント
建物を出入りする車いす利用者への配慮としてエントランスのバリアフリー化工事を実施。
・工事期間
2018年4月~5月

「エントランスはその建物の印象を決定づける箇所ですので、美観を著しく損う事態は避けたいと施工業者に相談しました」(下川氏)

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