不動産トピックス

第4回ビル経営アワードノミネート「赤羽ビル」

2018.08.20 17:16

ノミネートNo.6
赤羽ビル
所在地;長野県松本市深志1-3-21
規模・構造:地上11階地下1階、SRC造
所有者:赤羽不動産

JR「松本」駅前に立地する「赤羽ビル」。地元の赤羽不動産が所有し、ホテルオペレーターに賃貸。「アルピコプラザホテル」として営業している。
 代表取締役の赤羽英次郎氏によれば、昨年9月18日~11月19日に改修工事を実施。既存の吸収式冷温水発生機を廃止、地下1階~地上3階は空冷式ヒートポンプパッケージエアコンを設置、4階~11階の客室会にはビル用マルチエアコンを設置した。
 改修に至った理由については「キーテナントだったホテル運営会社が賃貸借契約期間満了に伴い、2017年9月25日をもって退去しました。後継の新ホテル運営会社との賃貸借契約交渉のなかで、当ビルの空調設備一式をリニューアルすることが条件となり、それに応じて改修となりました」という。効果も上々だ。赤羽氏によると「光熱費では月額で50万円以上の削減になり、メンテナンス費も年額で100万円以上のコスト減となりました。加えてCO2削減にもつながり、微力ながら環境負荷の低減にもつながっていると思います」とのこと。
 今回の改修費用では約3億円だという。ただテナントビル向けの補助金を活用することで改修費用のうち5000万円をまかなった。加えて、足元の低金利も設備投資の後押しをしたようだ。
 赤羽氏に今回の改修工事を行っての感想を聞くと「本改修工事は、古いビルの空調改修工事としては、一般的な施工方法かと存じます。しかしながら、実際に行ってみたところ、想像以上のコストの低減となりました。私と同じ中小ビルオーナーの皆様に、当社の体験を開示することで皆様の設備投資の後押しとなればと願っております」と語った。

・改修にあたっての注意点など
1)改修期間中も一部テナントは営業していたため、騒音などには十二分に配慮した。
2)一部テナントには、当社としては、初めて営業保証費用を支払わざるを得なかった。この金額の交渉と各社間の金額の公平性に苦慮した。
3)補助金採択の加点条件であった当社とテナントとのグリーンリース契約の締結には苦労した。本制度そのものが未だ社会に浸透していないのであろうと感じた。
4)改修後の新ホテルの開業日が決まっていただめ、工期は厳しく、また工事の遅延も許されなかったため工期を予定通りに消化することに苦心した。(赤羽氏)

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