不動産トピックス

第4回ビル経営アワードノミネート「葉山ファクトリー」

2018.09.25 15:39

ノミネートNo.9
葉山ファクトリー
所在地:神奈川県三浦郡葉山町長柄1583-21
構造:S造
備考:広大な元社員寮跡地をものづくり工房として再生

 JR「逗子」駅から「イトーピア」バス停を下車して徒歩10分ほどの場所に、広大な元社員寮跡地があった。空き家になったその跡地をDIYで再生させ、シェア工房「葉山ファクトリー」を開設したのがボランティア集団「空家レンジャー」である。
 「葉山ファクトリー」は2階の寮室スペースをDIYでリノベーションし、現在シェア工房として活用している。創設者の加藤太一氏は「近年、全国各地で放置されたままの空き家が増加しており問題となっています。理由としては古くなった空き家を改装すると多額の費用がかかることや、改装しても入居者が集まるか分からない不安から放置する人が多いことです。『空家レンジャー』では、その改装を楽しいイベントにすることでコストを安くするのと同時に、入居者も集めてしまうことが魅力です」と語る。
 メンバーはSNSや口コミで集まった。中にはプロの大工やDIYが得意な人もいるため、未経験者が安心して参加できるのも魅力と言える。
 また基本的に空家レンジャーがDIYで使用するのは元社員寮に残された廃棄予定の材料で、必要最低限の物のみを購入する。アップサイクルに近い印象だが、SNSなどで「空家レンジャー」の活動を知った電動工具メーカーから工具が提供されるといった流れも生まれた。当然プロの集団ではないためリノベーションするのは内装のみだが、空家レンジャーそれぞれがDIYに抱く思いは熱い。実際に自分たちで改装した工房を利用するレンジャーたちは、それぞれ壁の色からドアの構造に至るまでこだわり、個性あふれる仕上がりとなっている。

空家レンジャー
・基本的には元社員寮に残された廃棄予定の材料のみを使用。改修コストを削減した。

☆★「葉山ファクトリー」に投票する☆★(メーラーが立ち上がります)




週刊不動産経営編集部  YouTube