不動産トピックス

第4回ビル経営アワードノミネート「岩下ビル」

2018.09.25 15:42

ノミネートNo.10
岩下ビル
所在地:東京都立川市柴崎町2-7-9
規模:地上3階
竣工:1989年
用途:作業場、シェア工房、貸しスペース

 岩下商事は地元・立川市に「立川サニーサイドビル」をはじめとする賃貸用のビル・マンションを複数棟所有する。そんな同社が昨年から駅南口の西側に保有する「岩下ビル」で、オフィスニーズだけでなく「制作ニーズにも応える」工房づくりを行った。
 ビルの1、2階には以前商業店舗が入居していたが、昨年秋に退去し空室となった。そのタイミングで同社はテナントリーシングは行わずに室内のリノベーションを実施。1階は3Dプリンターやレーザーカッター、革漉き機、塗装用のエアーコンプレッサーなどが置かれた作業スペースに改修。更に店舗時の名残として残していたショーウィンドウや塗装専用の小部屋も用意し、しっかりと製作可能な環境の構築と作品展示の場を用意した。
 また2階は広めのミーティングスペースを確保しつつ、個室アトリエ(工房)を造った。アトリエは月契約で利用でき、オフィスとして利用するのも良し。また物置きとして作品を保管するのも良しと、柔軟な姿勢を見せる。更に製品撮影室も作ったので、綺麗な写真やイメージカットの撮影に最適な場と成った。ちなみに施設名は「Tschool(ツクール)」と命名。制作デザイナー向けに誘致を行っている。
 岩下氏は「今年3月にシェア工房『ツクール』がオープンしました。ニーズは以前からあったのですが、制作機械の購入や室内のレイアウトづくりに時間が掛かり、入居者の誘致は少し遅くなってしまいました。ですが利用者からの評価は高く、稼働状況も好調です」と語る。オープンを記念した交流会も開催したほどだ。今後は、アートが根付く街・立川の形成に繋げてゆく姿勢である。

岩下商事
・1階は作業場とショーウィンドウ。2階は講習会やイベントなどが開催可能な「コラボレーションエリア」と各個室、製品撮影室も造った。

☆★「岩下ビルに投票する」☆★(メーラーが立ち上がります)




週刊不動産経営編集部  YouTube