不動産トピックス
今週の一冊
2018.11.05 17:30
リノベーションの前の必読書!「建物の法律」不備は決裂の元
事例と図でわかる 建物改修・活用のための建築法規 適法化・用途変更・リノベーションの手引き
著者:佐久間悠
発行日:2018年9月20日
発行所:学芸出版社
価格:2500円(税別)
「世の中にある建築物のほとんどは何かしらの違反をかかえている」という。
最近のコンプライアンス重視の流れは勿論、建築物にも及ぶ。ましてリノベーション流行りの昨今、中古物件の活用が今後ますます活発になるだろう。築古ビルを改修してホテルやシェアハウス、福祉施設などへ用途変更、またはリフォームを施し「バリューアップ」して転売等、さまざまに形を変え再活用する場合、実は最も気を使わなければならないのが「建物の法律」だ。:新築する際には全く問題にならないようなことが、既存建物に手を加えるときには問題となることも多い。地域の用途規制、検査済証や確認申請の有無、補助金申請など把握すべきチェック項目は万全だろうか。
本書では用途別改修の事例をあげ、写真や図面と共に事業の背景からプランニングまでを説明しているが、応用は幅広くできそうだ。「違法増築物件の是正改革」や「旧耐震の建物でもここまでできる!」事例は大いに参考になろう。
また、「ツールボックス」として、改修に便利な工法を図表付で分かりやすく解説。防火区画の貫通処理など、必要となるシーンやメリットやコストまで丁寧に記載されており内容の濃い1冊。