不動産トピックス
今週の一冊
2018.11.12 16:00
日本から飛び出して東南アジア投資への指南本
著者:風戸裕樹
発行日:28年5月
発行所:インターメディアジャパン
価格:1800円(税別)
狭い日本の物件だけではもはや物足りないだろう。飽くなき不動産投資家は常に物件を探している。現在の日本の不動産価格はグローバル視点から見ればまだなお「買い」のようだが、東南アジアへ対象を変える日本の投資家も少なくない。本書はマレーシア、カンボジア、タイ、フィリピン、ベトナムの5カ国を取り上げ、一般的な国別概要から不動産投資に必要な市況や住宅事情、オフィス情報まで網羅しており丁寧な入門編だ。タイトルでは「28」とあるが、初心者向の入門書のため、内容はスタンダードな情報が多い。安心して29年にも熟読してほしい。
著者はシンガポールで起業した国際人であるが、そのせいか本書は原文は英語だろうかと思わせる文章も見受けられる。「ベトナムは東南アジアで最も新しい約束の地の1つだ」、「本書を読むことでトンネルの向こうに光が見えれば」などドラマティックな表現もあり、読み物としてもおすすめだ。「グローバルはビジネスだけでなく、個人の資産形成にも重要な視点になりつつある」という。投資先としても同じアジア圏内の地域としても、積極的に東南アジアの知識を身につけておくべき時代が来た。