不動産トピックス
クローズアップ 消臭編
2019.01.15 15:08
昨年末、ある店舗で数百本もの消臭スプレーのガス抜き作業の最中に引火し、爆発事故が発生したことは記憶に新しい。ビルやマンションでにおいが気になる部分は数多く存在する。消臭や除菌に効果的な商品を今回は紹介したい。
アンティス 飲食店向けの空間設計に注力 空気の流れに着目
店舗やオフィスの内装デザインを手掛けているアンティス(東京都千代田区)では、クライアントからの要望に応じて室内の雰囲気に合わせた喫煙用アイテムの設置を提案している。店内を全面禁煙とする飲食店舗は珍しくないが、同社の村西陽平営業部長は「禁煙ではなく、たばこを吸う人・吸わない人の双方に配慮することが、店舗の魅力付けにつながることもある」と話す。
直近の事例では、「新宿」駅東口から徒歩3分の繁華街で2018年10月にオープンした飲食店舗で、同社の内装デザインが採用された。この店舗は日本酒やワイン、ブランデーなど世界中から取り寄せた酒類が楽しめるというのがコンセプト。30代から40代の男女を主なターゲットとしており、店内を全面禁煙にしてしまうと客足に影響がでる恐れがあった。そこで村西氏はカウンター席に卓上の空気清浄機を設置。また、入口付近など複数箇所に消臭・殺菌用の空気清浄機を設置して、店内の空気の流れに乗りウイルスや細菌を不活化する専用の殺菌剤を霧状に噴霧することで、店内全体の快適性向上を実現した。村西氏は「禁煙・喫煙をゾーン分けする手法が一般的ですが、利用客のコミュニケーションを分断する恐れがありました。同じ空間の中でたばこを吸う人・吸わない人が快適に過ごせる場所を創ることが、内装デザインを得意とする当社の強みです」と述べている。
独自技術で静音化を実現 マクセルが除菌・消臭器の販売を開始
マクセル(東京本社・東京都港区)は、独自技術の「エアーサクセステクノロジー」によって適量の低濃度オゾンとイオン風邪を効果的に発生させることで除菌・ウイルス除去・消臭を可能にした「オゾネオ」シリーズの新製品、アロマディフューザー機能付除菌消臭器「オゾネオ アロマ」を昨年11月より販売している。
「オゾネオ」は、空気中に浮遊する菌やウイルス、においの元を低濃度オゾンによって反応、分解する。また、独自の「エアーサクセステクノロジー」という技術を搭載し、消臭器には一般的に使用されるファンを使用しない構造を採用。動作音がほとんど発生しない静音設計で、静かな空間でも安心して使用することが可能である。
「オゾネオ アロマ」は、除菌消臭器「オゾネオ」にアロマディフューザー機能を搭載した商品。除菌・消臭器としての機能はもちろん、オゾンの強力な酸化力でにおいの元を分解した後に室内を好みのアロマで楽しむことができる。プライベートルームからさまざまな人が集う場など、幅広い場面においての使用に適している。
ドウシシャ 明るさと消臭を両立
ドウシシャ(大阪市中央区)では、トイレや洗面所などのスペースに適した消臭機能を併せ持つLED電球を昨年11月より販売している。
同社が開発した「消臭してくれる電球」は、専用の取り付け工事を行うことなく、一般の電球ソケットに設置することが可能。スイッチを入れた瞬間にマイナスイオンが噴射され、においの元となる原因菌を抑えることで消臭効果を発揮する。マイナスイオンの発生量は6段階評価で「クラス5」と高い評価を得ており、無人時の消費電力削減を可能にする人感センサーも搭載。省エネにも貢献する。
トイレや洗面所だけではなく、電球ソケットがあればクローゼットやシューズクロークなど、においが気になる場所においても設置が可能。明るさと消臭を同製品が同時に実現する。
K・Sアーメット 天然由来成分「フルボ酸」を活用
K・Sアーメット(東京都小平市)では、天然由来成分のみを使用した消臭剤「天然フルボ酸消臭剤 ニオイと~る」の販売を行っている。
同製品は、生ごみやトイレ、排水、厨房などから発生する悪臭を瞬間的に消臭し、その後の悪臭の発生を抑制する消臭剤。フルボ酸とは、植物が数千年以上体積してできる腐植物質から抽出した天然由来成分で、このフルボ酸により、悪臭の原因として知られるアンモニアは水と窒素に分解され無害になる。また、一度分解された物質は元に戻ることはなく、悪臭の発生予防にも効果を発揮する。同製品は「家畜飼料登録品」となっており、芳香剤や化学成分は含まれていない。このため子どもやペットがいる場所などでも安心して使用することが可能だ。