不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2019.02.18 17:34

 カトープレジャーグループ(東京都千代田区)は7月20日に「GLAMDAY STYLE HOTEL&RESORT OKINAWA YOMITAN(グランディスタイル 沖縄 読谷 ホテル&リゾート)」(沖縄県中頭読谷村)をオープンさせる。同社は沖縄でリゾートホテルの「1000室プロジェクト」を打ち出し積極的に展開。現在、既存施設合わせて633室を運営している。
16歳以上限定施設 客室単価3万5000円
 同施設は那覇空港より車で約53分に位置。敷地面積4278㎡、鉄筋コンクリート地1階地上4階。客室はスーペリア20室、内1室ユニバーサルルーム、デラックスツイン25室、プレミアムコーナージュニアスイート5室、プレミアムセントラルスイート4室の合計54室で平均平米数は50・32~78・70㎡。
 付帯施設はレストラン・カフェラウンジ・バー・プール・スーベニアショップ。平均単価は3万5000円から。事業主はIMD Alliance、販売代理は東急リゾート・グランディスエステート、運営はカトープレジャーグループ。
 読谷村は沖縄本島の中部西海岸に位置し、マリンアクティビティやゴルフだけでなく、自然・文化・歴史が混ざり合うエリアだ。同社では小規模だからできる高クオリティのパーソナルホスピタリティサービスを提供していきたいという。  同施設は、沖縄本島では珍しい54室のラグジュアリーリゾートで、全てツイン仕様。
 同社では初めて16歳以上限定とした大人のリゾートで「ナイトインフィニティプールで幻想的な体験を。大人だけに許された当施設でしか叶えられないリゾートの過ごし方をご提案します」(同社)。夜は無数の輝きが水面を染める曲線のナイトプールがBARとなり、2万個の光と音による演出も用意した。「水中に浮かぶテーブルやプールサイドでドリンクを愉しめる県内初、水温調整ができる365日ON THE POOLをお愉しみいただけます」(同社)という。
 1室ごとにオーナーが存在する分譲ホテルという形式をとる。これは同社が運営する「カフーリゾート フチャク コンド・ホテル」に続くもので、2018年2月より客室ごとの分譲販売を行ったところ約5か月で完売したという。
 購入者は、ホテルオーナーとして利用できるほか、利用しない期間はホテルの客室として運用することで、年4回のペイバックを得ることができる。さらにオーナーの要望に応えるバトラーが24時間常駐する。
高級路線を進める旅館「ふふ」も好調
 同社はリゾートホテル分野では沖縄で「1000室プロジェクト」を打ち出し積極的に展開。現在「カフーリゾートフチャクコンド・ホテル」、「オキナワグランメールリゾート」と合わせて633室を運営している。「開業予定を含めると687室となります。2020年までには1000室まで拡大していきます」(加藤友康社長)。沖縄は地元資本や外資系、本土からの進出組など競争が激しくなっているが、同社は高級路線を進めていく考え。
 「沖縄は歴史と文化はもちろん、自然にも恵まれており、海外にも誇れるリゾート地です。しかし富裕層に喜ばれる施設が意外に少ない。当グループはインバウンド含めて中長期的滞在ができる新しいライフスタイルが提案できる施設を作っていきたいと考えています」(加藤社長)という。
 同社はホテル、フードサービス、公共リゾート、スパ、エンターテインメントなど、多岐にわたるレジャー事業開発を行うプロデュース企業。
 グループ内には、多種多様な事業を展開するプロデュースチームが存在し、クライアントや投資家からのさまざまな要望に対して、立地やニーズに合わせ、変幻自在な業態開発を創出している。代表的な事業として「箱根・翠松園」、「HEINZ BECK」「麺匠の心つくし つるとんたん」、「Kafuu Resort Fuchaku CONDO・HOTEL」、「九州の旬 博多廊」などがあり、「ふふシリーズ」は「熱海 ふふ」「ふふ河口湖」の他、今後京都・奈良・日光・強羅への展開を予定している。 

オリックスが旅館をリニューアル
 オリックス不動産(東京都港区)が運営する「黒部・宇奈月温泉 やまのは」(富山県黒部市)のリニューアル工事が完了した。
 同施設は富山地方鉄道「宇奈月温泉」駅徒歩3分。運営会社はグループの宇奈月ホテル(同)、客室数は141室。2018年9月に屋号を「宇奈月 杉乃井ホテル」から「黒部・宇奈月温泉 やまのは」へ変更した。
 今回のリニューアルでは、本館の耐震工事のほか客室を3室増設。全ての客室の壁などの表装を刷新し、一部客室を全面改修した。デザインは黒部の自然風景を感じることができるよう随所に自然素材を用いた。洋室、和洋室を増やし、車椅子の宿泊客も利用しやすい客室をつくるなど、幅広い年代、3世代ファミリーにも気軽に利用してもらえるようにした。
 本館1階にはプライベート感のある川・峡谷、空、森がテーマの、趣の異なる貸切風呂「山彦(やまびこ)」「蒼空(あおぞら)」「桃原(ももはら)」と、リラクゼーションマッサージが受けられるリラクゼーションルームを新設した。
 また260席、約900㎡の広さを有するバイキングレストラン「Seeds(シーズ)」では「北陸の食を満喫する春メニューのディナーバイキング」を開催。地元富山の漁港より直送される海の幸を中心に、地元の旬の食材を使用し他料理を提供する。
 第一弾として、3月1日から5月31日まで北陸の食を満喫する春のディナーバイキングを開催。富山の春の味覚である「ほたるいか」や「白えび」の天麩羅など富山を代表する食材を使用しライブキッチンで提供するほか、石川県、新潟県、福井県のご当地丼や地元名物のおばんざいなどを用意する。
 同社は1月31日に、運営する宿泊施設のうち国内13施設を対象に新ブランド「ORIX HOTELS & RESORTS」を立ち上げた。コンセプトは「また行きたい、と思っていただける場所。」で、「温泉旅館」「温泉リゾート」「シティ」「パークサイド」と4つのカテゴリーで展開する。特徴を明確にし、滞在の提案や情報発信を行っていく。「黒部・宇奈月温泉 やまのは」は「温泉旅館」のカテゴリーに位置する。
 同社は2002年に宿泊事業に参入し、現在国内23施設、約5400室を運営。インバウンド市場の拡大を視野に、統一ブランドを活用してさらなる事業拡大を目指していく。

TSUTAYAがドミトリーホステル
 北海道TSUTAYA(北海道札幌市)は2月1日、シェアオフィスとドミトリーホステルが融合した「CONTACT(コンタクト)」(北海道札幌市)をオープンさせた。
 同施設は延床面積236坪、1階ラウンジ席34席、2階シェアオフィス席11席、3階から6階のホテルはベット数74。「CONTACT」は、「『働く』と『旅する』が交わる場所」がコンセプト。「札幌で働くオフィスワーカー」と「札幌に訪れる旅行者」との接点と出会いを創出することにより、双方に新しい価値を生み出す拠点を目指していく。
 1階は「働く人」と「旅する人」が出会えるメインラウンジ。日中はビジネスユースのカフェやコワーキングスペースとして誰でも利用可能。夕方には旅人と働く人が参加できるパーティーや様々なイベントを開催する。
 LIBRARYスペースでは、「Cafe MORIHICO」のコーヒー、「USAGIYA」のお茶、「BEER SELLER SAPPORO」がセレクトしたアルコールを提供。宿泊者の朝食はブーランジェリーポームの食パンを無料で提供する。また「函館 蔦屋書店」のコンシェルジュが、働く人と旅する人に向け「知」「思」「動」をテーマに雑誌・本をセレクトした。
   月額会員が利用できる2Fのシェアオフィスは24時間使用でき、ワークスペースや会議室、フォンブース等を完備。様々な地域から旅行者が集まる3階~6階のドミトリーホステルは、共有スペースや共有設備を完備し、宿泊者同士の出会いや会話が生まれるオープンな環境ながら、スタッフの常駐やセキュリティの徹底、女性専用フロアなど安全面に配慮している。

全国のホステルが泊まり放題のパス提供
 Little Japan(東京都台東区)は、月額定額制のホステルパスをもつことで全国のホステルに泊まり放題になる「Hostel Life」の提供を開始した。 
 月1万5000円からの「ホステルパス」をもつことで、登録しているホステルが泊まり放題になる。たくさんの家を持つ感覚で、自分に合ったライフスタイルを実現するきっかけを提供する。
 同社では2018年2月より、東京浅草橋のゲストハウス「Little Japan」で同サービスの前身となる年間パスを実施してきたが、その利用者は旅人でもフリーランスでもなく、多くが東京周辺在住の会社員だったという。コスト面でも、定期代を払って満員電車に乗ったり、都内で高い家賃の家に住む代わりにと考えれば、多くが追加コストをかけることなく、より自分に合ったライフスタイルを実現できる可能性がある。
 現在の参加ホステルは全国14箇所だが、海外も含めた新たなホステルで利用可能となる予定。




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